2016.1.25のニュース
「理想の酒」求め半世紀 北新地、86歳バーテンダー
dly1601250007シェーカーを振る音が鳴りやむと、透明なグラスをカクテルが彩った。19歳からバーテンダーを始め、半世紀を超えるキャリアを持つ大阪・北新地の「バー樽」のマスター和田幸治さん(86)は、理想のカクテルづくりを追い求め、今もカウンターに立ち続けている。「水割り一杯でも、作る人によって味が変わるから不思議やね」。
戦後間もない1948年。食いぶちに困り、キャバレーの先輩から借りた教本を頼りにカクテル作りを学び始めた。
32歳で北新地に店を構えた。店名は、英国の推理作家F・W・クロフツの探偵小説にちなむ。
2013年末に高齢を理由に一度は閉店したものの、常連客の惜しむ声に押され約2カ月後には再開した。
「もっと若い客にも楽しんでほしい。バーには知らない酒に出会うロマンがあるから」。技術を磨き続けてきたマティーニの味は柔らかく、深い余韻を残した。