イラン大統領イタリア訪問 ２兆円超の経済協力へ

1月26日 10時14分

イランのロウハニ大統領は、核開発に関連する経済制裁が解除されたあとの初めての外国訪問としてイタリアを訪れ、両国は日本円で２兆円を超える規模の経済協力を進めることで合意しました。

イランのロウハニ大統領は、今月１６日に核開発に関連する経済制裁が解除されたあとの初めての外国訪問として、２５日、イタリアを訪れ、レンツィ首相と会談しました。
イランにとってイタリアはかつて主要な貿易相手国の１つでしたが、制裁の影響で貿易額は４分の１以下に落ち込みました。両国は制裁解除を受けて、今回、石油などの資源開発やインフラ整備など幅広い分野で日本円で総額２兆円を超える経済協力を進めていくことで合意しました。
レンツィ首相は「われわれは人権などの面で立場の違いはあるが、今回の会談で協力していけることを示した」と合意を歓迎しました。
また、ロウハニ大統領も「両国の関係の新たな章の始まりだ」と述べ、イタリアからの投資や技術移転などに期待を示しました。
ロウハニ大統領は今月２３日には、最大の貿易相手国、中国の習近平国家主席と会談したほか、このあとフランスを訪問してオランド大統領と意見を交わす見通しで、一連の首脳外交で国際社会への復帰をアピールするとともに、制裁で疲弊した国内経済の再建に弾みをつけるねらいがあるとみられます。