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福島第一原発1号機のロボット調査 1年程度延期へ1月26日 5時10分
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東京電力福島第一原子力発電所では、廃炉の最大の難関とされる溶け落ちた核燃料の取り出しに向け、1号機や2号機で計画されている「格納容器」と呼ばれる設備にロボットを投入する調査が難航していて、このうち1号機について国と東京電力は調査を1年程度延期する方針を固めました。今も分かっていない核燃料の状態を把握する重要な調査だけに、今後の影響も懸念されます。
福島第一原発では、1号機から3号機までの3基で核燃料が溶け落ち、その取り出しは廃炉に向けた最大の難関とされています。
このうち1号機は、核燃料の大部分が原子炉を突き抜けて、その外側を覆う「格納容器」に達し、この底にたまっている汚染水の中にあるとみられています。このため去年4月、格納容器の中にロボットを投入しましたが核燃料の姿は捉えられず、今年度中に、水中を進むことができる別のロボットで詳しい調査を行う計画でした。
ところがその後、汚染水に内視鏡を入れて調べたところ、さびなどで濁りがひどく極めて視界が悪いうえ、ロボットが動けなくなるおそれもあることが分かりました。このため国と東京電力などは内容を見直す方針を固め、調査を1年程度延期して、汚染水の上からロボットで格納容器の底付近に線量計とカメラをつり下げ、放射線量と映像から核燃料の状態や分布を調べる方向で検討しています。
一方、2号機でも今年度、原子炉の真下にロボットを入れて核燃料などの状態を調べる計画でしたが、ロボットの投入作業を行う現場周辺の汚染が激しく、具体的な見通しは立っていません。
核燃料をどう取り出すか、現在の工程表では来年6月をめどに方針を示すことになっていて、ロボットによる調査は核燃料の状態を把握するうえで重要と位置づけられているだけに、今後への影響も懸念されます。
このうち1号機は、核燃料の大部分が原子炉を突き抜けて、その外側を覆う「格納容器」に達し、この底にたまっている汚染水の中にあるとみられています。このため去年4月、格納容器の中にロボットを投入しましたが核燃料の姿は捉えられず、今年度中に、水中を進むことができる別のロボットで詳しい調査を行う計画でした。
ところがその後、汚染水に内視鏡を入れて調べたところ、さびなどで濁りがひどく極めて視界が悪いうえ、ロボットが動けなくなるおそれもあることが分かりました。このため国と東京電力などは内容を見直す方針を固め、調査を1年程度延期して、汚染水の上からロボットで格納容器の底付近に線量計とカメラをつり下げ、放射線量と映像から核燃料の状態や分布を調べる方向で検討しています。
一方、2号機でも今年度、原子炉の真下にロボットを入れて核燃料などの状態を調べる計画でしたが、ロボットの投入作業を行う現場周辺の汚染が激しく、具体的な見通しは立っていません。
核燃料をどう取り出すか、現在の工程表では来年6月をめどに方針を示すことになっていて、ロボットによる調査は核燃料の状態を把握するうえで重要と位置づけられているだけに、今後への影響も懸念されます。
最大の難関 核燃料取り出し
40年かかるとされる廃炉に向けた工程の中でも最大の難関とされるのが、溶け落ちた核燃料の取り出しです。
核燃料をどう取り出すか。国などは、来年6月をめどに大筋の方針を示したうえで、平成30年度前半に具体的な方法を決め、1号機から3号機のいずれかで5年後の平成33年までに始めるとしています。
しかし、こうした核燃料がどこにどのような状態であるのかはいまだに分かっていません。極めて強い放射線のため人が近づくことができないからです。
このうち最も調査が進んでいるのが1号機です。去年3月には「ミューオン」という素粒子を使い、レントゲン写真のように原子炉建屋を透視する調査が行われました。その結果、原子炉の中には核燃料が見あたらず、ほとんどが原子炉の底を突き抜け、その外側を取り囲む「格納容器」に溶け落ちた可能性が高まりました。
さらに去年4月には、格納容器の中にロボットを投入する初めての調査が行われました。この調査では大量の汚染水の下にある核燃料の様子は確認できず、国と東京電力などは今年度中の調査を目指して、汚染水の中を調査できるロボットを開発する計画でした。
一方、2号機と3号機でも格納容器の内部にロボットを投入する計画ですが、いずれも具体的な調査の時期のめどは立っていません。
核燃料をどう取り出すか。国などは、来年6月をめどに大筋の方針を示したうえで、平成30年度前半に具体的な方法を決め、1号機から3号機のいずれかで5年後の平成33年までに始めるとしています。
しかし、こうした核燃料がどこにどのような状態であるのかはいまだに分かっていません。極めて強い放射線のため人が近づくことができないからです。
このうち最も調査が進んでいるのが1号機です。去年3月には「ミューオン」という素粒子を使い、レントゲン写真のように原子炉建屋を透視する調査が行われました。その結果、原子炉の中には核燃料が見あたらず、ほとんどが原子炉の底を突き抜け、その外側を取り囲む「格納容器」に溶け落ちた可能性が高まりました。
さらに去年4月には、格納容器の中にロボットを投入する初めての調査が行われました。この調査では大量の汚染水の下にある核燃料の様子は確認できず、国と東京電力などは今年度中の調査を目指して、汚染水の中を調査できるロボットを開発する計画でした。
一方、2号機と3号機でも格納容器の内部にロボットを投入する計画ですが、いずれも具体的な調査の時期のめどは立っていません。