爆心地から3キロ、原爆症認めず

長崎で被爆の夫婦敗訴

2016年1月22日 19時13分

 長崎で被爆した兵庫県伊丹市の夫婦が、原爆症認定申請を却下した国の処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は22日、爆心地との距離などから「被ばく線量は相当低いと評価される」として請求を棄却した。

 判決によると、夫(81)は爆心地から約3・3キロ、妻(79)は約3キロ離れた自宅でそれぞれ被爆。2人とも2008年8月、心筋梗塞を疾病として原爆症認定を求めたが、10年に却下された。

 舘内比佐志裁判長は、被ばく線量が低く、体内に入った放射性物質による内部被ばくの可能性も少ないとして「疾病の原因が放射線とはいえない」と述べた。

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