【コラム】韓中関係は70点

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 中国・人民日報系列の環球時報は、中国政府が外国に直接言えないことを代わりに書いて、相手国の反応をうかがうことが多い。15日付の同紙社説も北朝鮮の4回目の核実験を受け、中国政府が韓国社会に言いたいことを代弁している。

 社説はまず、「韓国社会が北朝鮮の水爆実験に驚き慌てることは理解できるが、その不安感を中国に向かって訴えるのは道理にかなわない」と主張した。そして、「牡丹峰楽団が中国公演を中止し帰国したように、中朝関係は非常に複雑な関係だ。中国は国際社会と共に対北朝鮮制裁に取り組むが、各国が負うべき責任を中国が単独で負う義務もなく、負うこともできない」と指摘した。

 中国外務省は核実験当日、「6カ国協議の枠組み内で韓半島(朝鮮半島)の核問題を話し合おう」という常套句の声明を出した。北京の北朝鮮問題専門家は、中国が北朝鮮の核よりも韓国への終末高高度防衛ミサイル(THAAD)配備を心配しているようだ。こうした反応からみて、北朝鮮が5回目以降の核実験を行い、核技術を高度化しても、中国は「関連国は冷静になるべきだ」という型にはまった言葉を繰り返すことになりそうだ。中国の立場を理解できないわけではない。米国が「戦略的忍耐」だと言って、北朝鮮の核問題を避けて通っている状況で、中国が単独で北朝鮮との関係破綻を覚悟し、手を血で染めることは望まないはずだ。

 しかし、単独で責任を負えないからといって、明らかになすべきことまで避ける口実にはならない。中国の対北朝鮮制裁には強力なカードが多い。対北朝鮮貿易と金融面での制裁、旅行制限、北朝鮮労働者の就業制限、原油供給中断など2-3枚のカードを切れば、北朝鮮は崩壊こそせずとも金正恩(キム・ジョンウン)体制に大打撃を与えることができる。

池海範(チ・ヘボム)北東アジア研究所長
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