零戦ついに鹿屋の空へ 27、28日に試験飛行
昨春、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)に運び込まれ市民向けの公開飛行の機会を待っていた零式艦上戦闘機(零戦)が27、28の両日、同基地で試験飛行することが決まった。安全保障法制をめぐる影響で「戦争賛美の誤解を受けかねない」とスポンサーの撤退が相次ぎ一時は頓挫しかけた計画だったが、「平和を考える契機に」との思いをあきらめきれない主催者が自ら経費を工面、試験飛行までこぎつけた。
機体はニュージーランドでフライトジャケット製造会社を経営する石塚政秀さん(54)が所有。戦後70年の昨年、零戦を生んだ時代背景について考えてほしいと国内での飛行を計画した。
しかし安保法制成立が現実味を帯びる中、「戦争肯定」の批判や中韓での不買運動を恐れるスポンサーが手を引き、計画断念の危機に陥った。国の飛行許可の期限が今年1月末と迫り、石塚さんは「今飛ばないと計画がいよいよ困難になる」と試験飛行に必要な約750万円を負担することを決意。今回の飛行が成功すれば計画の真意もスポンサーに伝わり、目標とする公開飛行実現の可能性も高まると期待する。石塚さんは「平和の空を飛ぶ姿を多くの人に見てほしい」と話している。
=2016/01/21付 西日本新聞朝刊=