ちば てつや

 本名  千葉 徹弥   昭和14年1月11日 東京都中央区築地明石町生まれ。 (聖路加病院)
                同年11月、一家は韓国の京城へ・・・。
                その後満州・奉天へ。
                昭和21年、引き揚げで、九州の博多に入港。
                千葉県飯岡、東京向島小梅町と転居。
                昭和25年、友人と一緒に漫画同人誌「漫画クラブ」をはじめる。

 日大一中の2年にまんがグループを作り、昭和31年、日大一高の2年の時に、「復讐のせむし男」を刊行。
 同年少女クラブに「ママのバイオリン」の連載を始め、卒業後、まんが家生活にはいる。
 昭和41年7月、ちばてつやプロを創設。

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タイトル 出版社 発行
年月日
内容
ママのバイオリン 虫プロ S44.5.30
初版
「少女クラブ」 1958年7月号〜59年5月号連載
 今日もバイオリンのおけいこをするまなみには、
パパはいないが優しいママがいる。
ママのにおいがするママのバイオリン。
貧しいけど幸せな毎日の中で、まなみはいつか
有名なバイオリニストになるのが夢だ。
 だが、まなみの身の上に暗い不幸が忍び寄ってきた。
ママのバイオリン 虫プロ S44. 6.30
初版
 
ママのバイオリン 虫プロ S44. 7.30
初版
 
ママのバイオリン 虫プロ S44.8.30
初版
 ママの形見のバイオリンを買い戻しに質屋さんに行く
まなみだが、すでにすれ違いで、外国人に買われていた。 
 その人は指揮者のコールマンさん。
その不思議なめぐりあわせで、マリアンヌちゃんのピアノ
と合奏するまなみちゃん。
 そしてバイオリンの勉強のために、アメリカへ
行くことになり、今までの不幸を洗い流すかのように、
まなみはしあわせだった。
--短編--
走れジョー
魚屋チャンピオン
ユカをよぶ海 虫プロ S43.5.30
初版
「少女クラブ」 1959年6月号〜60年8月号連載
 飯岡駅からバスの終点、海辺の村の岸壁の家に住む
女の子ユカは、親もなく親戚もなく
学校にも行ったことがない。
 いつか、フランスから画家の父が帰ることを祈っている。
ユカをよぶ海 虫プロ S43.8.25
初版
 ときおりユカの前に現れる黒いワイシャツのおじさんは、
東京に住んでる絵描きさんだった。
ユカをよぶ海 虫プロ S43.10.25
初版
フランスで立派な絵描きさんになって帰ってくるはずだった
ユカのお父さんは、にせ札事件の犯人だった。
ユカをよぶ海 虫プロ S43.11.25
初版
 自首をしたユカのお父さんは、刑務所から出られたが、
脳腫のため失明した。
 手術費を稼ぐために、ユカは東京で歌手をめざす。
作曲家の山田先生のおかげで、銀座でお父さんの個展が
ひらけて、絵が飛ぶように売れ、手術は成功、海辺の岸壁
に家を建て、ユカとお父さんの幸せな暮らしがはじまる。
しかし、お父さんの命は・・・
 リナ サンコミックス S51.3.15
初版
「少女クラブ」 1960年9月号〜61年12月号連載
八木基克・原案
 リナは、武蔵野に住む小梅小学校の5年生。
パイロットのお父さんが、サンフランシスコで行方不明に。
家は破産し、月島の下町のボロ長屋に越してきた。
 リナ サンコミックス S51.4.15
初版
 リナは、神戸プロデューサーの薦めで、テレビ局の
オーディションに連れてこられた。
 貧しい暮らしの中でも、リナは明るく逞しく生きる。
 リナ サンコミックス S51.5.20
初版
 学校でも長屋でも、リナはみんなの人気者。
お母さんが重病で倒れ、お父さんは密輸団の一味として
刑務所に入れられた。
 この不幸は、いったいいつまで続くのか。
ちかいの魔球 講談社 S56.6.20
初版
「週刊少年マガジン」 1961年1号〜62年52号連載
福本和也・原作
 全国高校野球地区大会で、大活躍の富士高のエース
二宮光。
不幸な事件で甲子園出場は逃したが、その魔球をかわれ、
プロ野球の各球団から、スカウトに引っ張りだこの末、
憧れの巨人軍へ!
 二宮の魔球の投球フォームは、星飛雄馬そっくりなのだ。
ちかいの魔球 講談社 S56.6.20
初版
 巨人軍の開幕戦、川上監督は先発に二宮を起用した。
対する中日を、板東英二をはじめ、次々と三振に打ち取る。
 しかし、最初のライバル大洋のヘンリー中川に魔球を
打たれてしまう。
ちかいの魔球 講談社 S56.6.20
初版
 阪神を相手に完全試合を目前に快投の二宮。
だが、最終回に思わぬ波乱が。
 二軍に行った二宮と久保。
そして新魔球が生まれた。
 対国鉄戦で、二人は一軍へ戻ってくる。
ちかいの魔球 講談社 S56.7.20
初版
 二宮は、対南海戦で、新魔球を投げる。
巨人軍がスカウトしたがった大田原一郎は、
すでに阪神に入団が決まっていた。
ちかいの魔球 講談社 S56.7.20
初版
 二宮がスカウトした寿楽寺陣内は、二宮の実力を知り、
巨人にいては勝負ができないと、中日に入った。
ちかいの魔球 講談社 S56.8.20
初版
 ヘンリーも大田原も陣内も、二宮の新魔球を打つために
秘策を練って練習を続ける。
 大田原に新魔球を打たれた二宮は、故郷に帰り、久保と
ともに第三の魔球を開発した。
ちかいの魔球 講談社 S56.8.20
初版
 第三の魔球、それは一試合に三球以上投げられない、
「消える魔球」。 この魔球で阪神を相手に完全試合を。
 そして二宮光は背番号14のユニフォームをぬいだ・・・。
栄光に輝く背番号14----この背番号は巨人軍あるかぎり
永遠につけられることはないだろう。
1・2・3・と4・5・ロク 虫プロ S44.12.30
初版
「少女クラブ 別冊ふろく」 1962年1月号〜12月号連載
 物語は、一家の引っ越しから始まる。
一軒家から、団地に越してきて、愛犬ロクと別れてきた
家族7人。
1・2・3・と4・5・ロク 虫プロ S45.1.30
初版
 浦和のおばさんちから、家族を追ってやって来たロク。
お寺さんでロクを飼ってくれることになったが、突然、
お母さんが脳膜出血で倒れた。
 手術室から出てきたお父さんの頬には、大粒の涙が。
1・2・3・と4・5・ロク 虫プロ S45.2.28
初版
 軽井沢のキャンプ、強盗を追ってきたお父さんと先生の
お手柄、先生とお姉ちゃんとのデート。
青空団地は、今日も平和な日がはじまる。
☆せっかく講談社児童まんが賞を受賞した作品なのに、
  「少女クラブ」が廃刊になったために、無理やり
  終わらせた、とっても残念な作品。
紫電改のタカ 虫プロ S46.6.30
初版
「週刊少年マガジン」 1963年27号〜65年3・4号連載
 昭和19年夏、台湾南部にある高雄基地。
そこには名機紫電で編成された七〇一飛行隊があった。
 新入りの滝城太郎一飛曹は、初陣で「逆タカ落とし」戦法
で、敵機を次々と撃ち落としていった。
紫電改のタカ 虫プロ S46.7.30
初版
 滝が、リンチから助けた黒いウォーホークのジョージが、
紫電を奪って脱走した。
 滝は、ムスタングの大編隊と戦い、失明してしまった。
紫電改のタカ 虫プロ S46.8.30
初版
 滝は、南方から帰ってきたあらくれ者七人のさむらいの、
飛行隊長になった。
 滝以下11名は、特別秘密部隊として硫黄島を
守るために紫電改で高雄に向かう。
紫電改のタカ 虫プロ S46.9.15
初版
 秘密部隊の作戦は、高速水上艇で硫黄島のアメリカ
大艦隊を攻撃する事だった。
 本土、松山基地へ帰った滝は、坂井三郎から
黒い紫電改を贈られた。 
紫電改のタカ 虫プロ S46.10.15
初版
 P51ムスタングのモスキトンと戦うために、滝は無理やり
山奥へ休養に追いやられる。
 モスキトンを撃墜した滝の心の中には、いつしか
「なんのために戦争をやるんだ?」という疑問が湧いてきた。
 特攻隊員名簿を読み上げるよう命令された滝は答える。
  「 読めませんね 自分は漢字によわいんだ。
    これには かながふってない。 」
 明朝、滝たち13名は、はてしない大空へ飛んでいった。
紫電改のタカ 講談社 S50.6.15
8版
同上
紫電改のタカ 講談社 S50.6.15
8版
 
紫電改のタカ 講談社 S53.1.20
9版
 
紫電改のタカ 講談社 S48.10.10
4版
 
紫電改のタカ 講談社 S48.10.10
4版
 
紫電改のタカ 講談社 S43.12.10
初版!
 
 ハチのす大将   虫プロ S45.8.30
初版
「週刊少年マガジン」 1963年1号〜21号連載
中央区明石町出身のちばてつやらしく、下町の描写は
抜群にセンス良くきれいに書いている。
物語の舞台は、明石町から月島の下町あたりか。
開く勝鬨橋を、オートバイで飛び移る嵐先生。
 国立医科大学分院の医師、嵐大介の父は、川向こうの
ハチのす町で開業医をしている。
 区長さんは、この町を取り壊して、オリンピック用の
観光ホテルを建設したがっている。
少年ジャイアンツ 双葉社 S50.10.10
初版
「少年ブック」 1964年11月号〜66年11月号連載
 巨人軍入団の誘いを断り、日本一の少年野球チームを
作る決心をした南信一。
 南は、隅田公園の近くのぼうふら長屋に住んでいるが、
実は群馬県の山奥の南観光の御曹司だった。
少年ジャイアンツ 双葉社 S50.11.10
初版
 南観光の乗っ取りを企んでいる竜源。
ハワイから来たワイアラエのチームに、少年ジャイアンツは
はじめて勝利した。
 しかし南観光はとうとう竜源に乗っ取られていた。
少年ジャイアンツ 双葉社 S50.12.10
初版
 ワイアラエのチームの練習に加わり肩を壊した南だが、
父の借金を返すために巨人軍の入団テストを受ける。
 巨人軍に入団した南は、借金を返すために売り払った
少年野球場を再建するため、勝ち星を取り続ける。
 アリンコの歌 虫プロ S44.9.30
初版
「週刊少女フレンド」 1965年31号〜66年28号連載
 アリンコとは、働き者のアリのように真っ黒になって働く
人々のこと。
 主人公の城大介は、東京から九州の黒沢炭坑の分校に
赴任してくる。
 だが、斜陽化した炭坑町の子供たちは、なかなか
受け入れしようとせず、前任者とも対立する。
 アリンコの歌 虫プロ S44.10.30
初版
 ちばてつやは、長崎を旅行した際、廃坑寸前の炭坑町を
目撃し、真っ黒になって働く炭鉱労働者の姿に感動した。
 第一部では、異邦人の城大介が、落盤事故の救助作業
をきっかけに子供たちとうちとけあう。
 第二部は、町の学校との対校運動会での野球とマラソン。
 アリンコの歌 虫プロ S44.11.30
初版
 第三部では、分校の子らと、季節抗夫の子供たちとの
問題が絡んでくる。
 病気の美代ちゃんの父親を訪ねて子供たちは東京へ。
そしてクライマックス。
--短編--
風のように    「週刊少女フレンド」1969年25号掲載
  群馬県のある山村、ミツバチの大群とともに三平という
  少年が現れた。
  三平は、なぜか牛伏山のふもとの屏風谷に
  畑を作り始めた。
  10年ひとむかし・・・小さな村の物語だった。
   ☆私が、一番好きな作品です!!(は)☆
 あかねちゃん 講談社    
 あかねちゃん 講談社    
 あかねちゃん 講談社    
 あかねちゃん 講談社    
 テレビ天使 秋田書店 S49.12.10
初版
「週刊少女フレンド」 1968年7号〜50号連載
 女優の子供として生まれ、女優の血を強く受け継いだ
早坂亜希子が、女優として目ざめ、懸命に生きていく。
 テレビ天使 秋田書店 S49.12.25
初版
 学校の演劇で主役を演じた亜希子は、富士芸能プロ
から、ミュージカル「エラ」のオーディションを受ける。
 テレビ天使 秋田書店 S50.2.20
初版
 ミュージカル「エラ」でデビューした亜希子は、「美星ナナ」
という芸名で、売れまくるが・・・
 亜希子は自分の意志で、おじいさんの形見のシナリオを
抱えて、一人の女優として歩み始める。
 餓鬼 講談社 S53.7.15
4版
「ぼくらマガジン」 1970年6号〜31号連載
 ダム建設の犠牲となり、家と父母を失った少年、立太に
残された大金を巡っておこる大事件。
 餓鬼 講談社 S53.7.15
4版
 記憶を失い別人と化した立太は、狂ったように悪の道へ
欲望渦巻く現代社会への痛烈な批判をぶつけ、完結。
ちばてつや短編集 講談社 S53.1.20
5版
蛍 三七子      「少年マガジン」 1972年37・38号
  気ままな不良娘と、のんべえ学生の奇妙な出会いから
  生まれた鮮烈な純愛ロマン。
風のように       「週刊少女フレンド」1969年25号
屋根うらの絵本かき  「別冊少年ジャンプ」1973年10月
  薄暗い屋根うらで、ひとり毎日マンガを描いていた
  ちばてつやの少年時代。
あるあしかの話    「少年キング」 1970年2月
えーん         「COM」 1971年5・6月号
  ちばの弟、樹之が考えてくれた話。
ちばてつや短編集 講談社 S50.7.10
初版
S54.2.24
6版
パパのお嫁さん    「マーガレット」1964年1〜9号
  父の再婚をめぐる少女の愛の曲折。
魚屋チャンピオン   「たのしい4年生」1962年4月号
  強けりゃチャンピオンになれるってもんじゃない。
  竜太は未来のチャンピオンになるべく・・・
走れジョー       「別冊少年サンデー」1964年7月
  ジョーの足は病魔に侵されている。
  今日の大会が最後のレースだ。
ちばてつや短編集 講談社 S50.8.28
初版
S50.9.30
2版
ジャンボ・リコ     「少女フレンド」1967年39〜38号
  消息不明の父母をたずねて、アフリカの奥地を探検
  する元気な子供達の物語。
あるインクの話    「少年チャンピオン」1972年5号
  一青年の突拍子もない発明の起こす波紋。
ちばてつや漫画館   メディア
ファクトリー
H9.9.1
初版
ちばてつやの作品の世界を、
一挙公開。
日本漫画家大全
ちばてつや
初期名作集
  双葉社 H9.9.5
初版
のたり松太郎  帰郷
てつやメモリー
リカのひとみ       「少女クラブ」S33年5月号
舞踏会の少女      「少女クラブ」S33年3月号
ぼくの「のらくろ」
----と、ぼくは思います!!

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