寄り切りで栃煌山を破った琴奨菊(上)=両国国技館(撮影・中井誠)【拡大】
琴奨菊が一歩リードしたことに、国技館も沸いた。舞った座布団がラジオ中継席にも何枚も届いたようで、太田雅英アナウンサーが「北の富士さんにもだいぶ(座布団が)当たりましたかね」と声をかけると、北の富士氏は「カツラがずれた」と冗談を飛ばした。太田アナは「いやいや、カツラしていませんけどね」とこちらも笑って返した。
琴奨菊は念願の初優勝へ、千秋楽は豪栄道と対戦する。「あした負けることはないでしょう」と予想した北の富士氏。「(優勝を)かなり引き寄せましたよ。あしたはうまい酒飲みたいね」と期待しながら、10年という待った歳月に「まだね、分からない」と油断禁物といったところだった。