富士フィルムのミラーレス一眼レフカメラは35mmのフルサイズセンサーの機種は存在せずAPS-Cのイメージセンサーに限定されていますが、こうすることでレンズをAPS-C専用で設計することが可能となり、全体的に小型化・低価格で製造することができるメリットとなっています。
ユーザーとしても富士フィルムのレンズは低コストで高品質なレンズを手に入れることができるのも大きな魅力の一つです。そしてついに、念願のフジノンレンズの中でも高価な部類(約11万円)に入る広角単焦点レンズ「XF16mm F1.4 R WR」を購入しました!
このレンズは凄いです。
焦点距離16mmでF1.4の明るさのレンズはキヤノンやニコンだとないようですがそれに近いレンズで(EF24mm F1.4L II USM)や(AF-S NIKKOR 24mm f/1.4G)で18万円くらいすることを考えると「XF16mm F1.4 R WR」はかなりコストパフォーマンスは高いでしょう。
外観レビュー
パッケージは黒を基調としたシックなデザインで焦点距離16mmである「16」を大きく強調したものに。
標準で花形のフードが付属しているの嬉しいポイントです。他にもレンズを拭くための専用の布なんかも入っていました。こーいう布ってもったいなくて使えないのは貧乏症ってやつでしょうか。
そして「XF16mm F1.4 R WR」のレンズです!
レンズの見た目は「本当に綺麗な写真を撮ってくれるのだろうか」と思ってしまうほど存在感が薄いいたって普通のレンズです。
手持ちのFUJIFILM X-T10に装着するとこんな感じになります。
X-T10がかなり小型なミラーレス機ということもあり装着するとなかなかの存在感になりますね。フードを付けるとなかなかカッコイイではないですか!
横から見てもバランスは悪くないです。このレンズは防塵防水仕様となっているので本当は上位モデルのX-T1のためのレンズとも言えるのですが廉価版のX-T10でも良い感じに装着することができます。
手で持ったサイズ感はこんな感じです。片手で持つこともできますし取り回しはかなり良いと思いますよ。デザイン的にもなかなかカッコイイ!
このレンズの面白いところはレンズのリングを上下させることでAFモードかMFモードを瞬時に切り替えができるという点でしょうか。中央にあるリングを手前に引っ張ると...
MFフォーカスをするためのメモリが現れてリングを回すことが可能となります。つまり、通常はAFモードを利用しながら瞬時にピントを修正したいという時にリングを手前に移動させることでMFモードに切り替えができるというもの。
絞りに関しても通常は「A」にあわせておけば自動で絞りを調整してくれますがリングを回して指定の絞り値に合わすことで簡単に設定した数値に合わすことが可能となっています。
ミラーレス機って操作画面で設定をすることが多いですが、「XF16mm F1.4 R WR」は手で触って設定値を自在にコントロールできる使い勝手の良いレンズと言えます。
すごく寄れるレンズ
「XF16mm F1.4 R WR」は被写体に物凄く寄ることができます。公式のスペックでは15cmまで寄れると記載されています。ちょっと確かめてみたのですが、なんと6cmくらいまではピントを合わすことが可能でした。
これだけ寄れるとこんな写真を撮影することができます。
ちなみに標準レンズは18cmくらいが限界です。(広角側 18mm)
これだけ離れてしまうと全体的な写真しか撮ることができません。
標準レンズのズームを使うとさらに離れないといけなくて27cmくらいまで被写体から離れないとピントを合わすことができません。
一応、ズームした写真は撮れますけどボケ感がやはりイマイチですね。何よりも被写体からこれだけ離れないといけないのがなかなか辛いところ。
でも、「XF16mm F1.4 R WR」はめちゃくちゃ被写体に寄ることができるので非常に使い勝手は良いです。
このレンズの特徴としては解放でF1.4という明るいレンズというところだと思いますが、背景のボケ方が柔らかい雰囲気を出しつつピントが合っている部分は非常に繊細となっており綺麗です。
もちろん、絞りを絞った状態でも最高の解像感を出してくれますよ。(最高でF16まで設定可能)
超広角レンズ
超広角であるということも「XF16mm F1.4 R WR」の特徴の一つでもあります。最近の高級コンデジでは28mmという焦点距離のものが多いですが「XF16mm F1.4 R WR」はさらに広角となっており16mmとなっています。
こちらは28mmのRICOH GRで撮影した画像。
同じくらい距離からXF16mm F1.4 Rで撮影するとこうなります。
構図としては28mmのGRの方がいいと思いますが、XF16mm F1.4 Rは同じ場所から撮影をしてもこれだけ引いた写真を撮影することができるということです。つまり、旅行に行った時のスナップ写真に非常に適したレンズということがいえるのです。また、広角レンズによくありがちの四隅の歪みも非常に少ないので扱いやすいレンズと言えますね。
まとめ
レンズにこれだけのお金を叩いたのは初めてですが、なかなかいいレンズです。個人的には価格以上の価値を大いに感じることができました。
キヤノンやニコンの高価なレンズは20万前後するので手を出すことはできませんが、FUJIFILMならコストパフォーマンスが高いので比較的手軽に高級レンズ並みの代物を手に入れることができるので、ちょっといい写真が撮りたいという方にはオススメのメーカーですよ。