【ロンドン=共同】財政緊縮策の見直しを掲げる中道左派、社会党のコスタ首相が政権を担うポルトガルで24日、大統領選が行われた。中道右派の野党、社会民主党のマルセロ・レベロデソウザ元党首(67)が世論調査で支持率50%を超え優勢。政治的中立を訴えており、当選すればコスタ氏と協調し、党派間の融和を促すとみられる。
欧州連合(EU)などから金融支援を受けたユーロ圏のポルトガルでは、緊縮策を断行した社会民主党が昨年10月の総選挙で首位を維持したものの、議席の過半数を割った。
この結果、第2党の社会党が、反緊縮派の左派政党の協力を得て11月に政権を奪還していた。
レベロデソウザ氏は政治アナリストとしてテレビ出演する大学教授。他の9候補に比べ、知名度が突出している。
投票は24日午後7時(日本時間25日午前4時)に締め切られ、即日開票される。深夜(同25日午前)にも大勢が判明する見通し。有効票の過半数を得た候補がいない場合、上位2人による決選投票が2月14日に行われる。
ポルトガルの大統領は象徴的性格を帯びるが、議会解散や首相任免の権限も持つ。任期は5年。連続3選は禁じられ、2期目のカバコシルバ大統領は出馬できなかった。
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