「風邪をひいている時はお風呂に入らないように……」そう言われて育った方が多いのではないでしょうか? でも実は、風邪気味の時こそお風呂に入るべきなのです。
今回は、その所以と、風邪気味の時の正しい入浴方法を、ナイトケアアドバイザーでもある筆者がご紹介します。
■昔の日本の家屋と浴室
昔の日本の家屋は、木造建築で隙間風が入りやすかったり、母屋から離れたところに浴室があったり、自宅にお風呂がないため銭湯まで行かなければならなかったりと、せっかく入浴しても湯冷めしてしまうことが多い住宅環境でした。
ドライヤーや暖房器具なども揃っていなかった時代です。そのため体調が優れない時にお風呂に入ることでどんどん放熱が進み、風邪が悪化することも多かったようです。これが風邪気味の時は、お風呂は避けるべきとされてきた所以です。
■“風邪の時にお風呂は入ってはいけない”は日本特有の考え
欧米などでは、風邪をひいたからといってお風呂に入ってはいけないというルールはありません。湯冷めしないようガウンを着る習慣があったり、保温効果の高い石造りの家に住んでいることなどと関係していると考えられます。
現在の日本の家屋は気密性があり、暖房器具が広く使われるようになったため、湯冷めを凌ぐことは可能になっています。
■お風呂で免疫力をアップ
湯船の中に入ってしばらくすると、汗をじんわりかいてきます。これは体温が上昇している証拠。
体温が上がることでウイルスを防御し、腫瘍細胞を攻撃する働きのあるナチュラルキラー細胞が増殖します。また、抗炎症作用や、細胞保護作用の高いヒートショックプロテインというたんぱく質の一種が増加します。
つまりは免疫力が上がるため、風邪気味かなと感じたら、ヒートショックプロテインが増える入浴法を行う必要があるのです。
■風邪気味の時の入浴方法
正確にはヒートショックプロテインが増えているか検査をしなければわかりませんが、だいたい40度のお湯に20分、41度のお湯では15分を目安に入浴するとよいとされています。体温が2度ほどアップしていれば問題ないでしょう。
中途半端な体温上昇では体の芯まで温まっていないため、お風呂上がりに体が余計に冷えてしまい、風邪が悪化する可能性があるので注意が必要です。入浴後は浴室でしっかり水分をふき取り、冬場は特に、靴下やレッグウォーマー、パジャマの上にカーディガン、
室内が寒ければ体温も下がりやすいので、脱衣所や部屋も暖房器具で温めておき、全身保温を行いましょう。
■入浴する体力がない場合は控えること!
もちろん、お風呂に入る体力や気力がない場合は、無理して入る必要はありません。そのため悪化する前に、なんとなく風邪っぽいなと感じたときに上記の入浴法を試してみるとよいでしょう。
入浴後から就寝まで時間が空きすぎると体温が下がりすぎてしまい、末端が冷えてしまいます。なので部屋の環境にもよりますが、30分~90分以内にベッドに入るようにしてください。
ちなみに筆者経営の生活習慣改善サロンでは、平熱35度台の方がこの入浴法をきちんと1週間ほど行うことで、36度台まで上がっています。ぜひ、みなさんもご活用くださいね。
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