ピカソ、天才の秘密
2016年1月3日〜3月21日
愛知県美術館
一面琴奨菊が初優勝 日本出身力士、10年ぶり
大相撲の大関琴奨菊(本名菊次一弘(きくつぎかずひろ)、福岡県出身、佐渡ケ嶽部屋)が二十四日、東京・両国国技館で行われた初場所千秋楽で初の幕内優勝を果たした。二〇〇六年初場所の大関栃東(現玉ノ井親方)以来途絶えていた日本出身力士の優勝を十年ぶりに実現させた。三十一歳十一カ月での初優勝は、年六場所制になった一九五八年以降では旭天鵬(三十七歳八カ月、現大島親方)、貴闘力(三十二歳五カ月、引退)に次ぐ年長記録となった。 横綱白鵬、平幕豊ノ島に1差をつけ単独トップで千秋楽を迎え、大関豪栄道を突き落とし、14勝1敗とした。三月の春場所(エディオンアリーナ大阪)で綱とりに初めて挑む。 ここ十年は、白鵬や朝青龍(引退)らモンゴル勢を中心に、ブルガリア出身の琴欧洲(現鳴戸親方)、エストニア出身の把瑠都(引退)が賜杯を抱いてきた。一二年夏場所にはモンゴル出身で日本国籍を取得した旭天鵬が初優勝したが、日本生まれの力士の優勝が待ち望まれていた。 ◆「君を賜杯の隣に」 支えた妻へ約束守る賜杯を抱く姿を見届けると、自然に涙がこぼれた。大相撲初場所千秋楽で、大関琴奨菊が初優勝を飾った。支えたのは昨夏結婚した妻祐未さん(29)。今月三十日に控える披露宴を前に夫から届いた最高のプレゼントに「輝いている関取を見て、ほれ直しました」と相好を崩した。 昨年の名古屋場所を前に婚姻届を提出。二人三脚の生活がスタートした。しかし、直後に苦難が訪れた。かど番で迎えた名古屋場所は5勝7敗と一時、絶体絶命のピンチに。「押しつぶされそうな関取の気持ちが分かった。でも、一緒に押しつぶされてはいけない。強い気持ちで過ごした」。新妻の思いに応えるように、大関はそこから3連勝で勝ち越しを決めた。 「関取がいかに相撲に集中できるか。体を少しでも癒やせるように」。特に食事面には気を使い、最近は油抜きで調理できるオーブンレンジを購入。今場所は消化にいいよう玄米食から白米に変えた。大関へのマッサージも毎日欠かさず、全身全霊で支えてきた。 家庭での琴奨菊は、鬼気迫る土俵上とはまったくの別人とか。「穏やかで、怒ることを知らない」。これまで一度も夫婦げんかはない。新妻は「何でも受け入れてくれる」と明かす。 結婚後、琴奨菊は祐未さんに誓った。「必ず優勝するから」。心が震えた。「賜杯の隣に座らせてあげる」。当時は「夢のような話」と思ったが、大関は見事にこの日、妻への約束を果たしてみせた。 「有言実行で夢をつかんだ力は、毎日、謙虚に懸命に頑張っているからだと思った」と祐未さんは控えめだが、大関は「孤独な戦いじゃないから。一緒に戦っているから」と感謝。良妻の献身的なサポートなくして、初賜杯はなかった。 (東京運動部・磯谷佳宏) <琴奨菊和弘>(ことしょうぎく・かずひろ=本名菊次一弘)東大関、福岡県柳川市出身、佐渡ケ嶽部屋。小学3年の時に祖父の影響で相撲を始め、相撲留学した高知・明徳義塾中、高から02年初場所初土俵。05年初場所新入幕。07年春場所新関脇。11年秋場所後に大関昇進を決めた。殊勲賞3回、技能賞4回。得意は左四つ、寄り、押し。179センチ、180キロ。31歳。 PR情報
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