会議に橋下氏の姿も「おとなしかった」
24日のおおさか維新の会の戦略本部会議には、前代表の橋下徹前大阪市長が昨年12月の退任後初めて公の会合に姿を見せ、党の法律政策顧問としての活動を本格的にスタートさせた。衆院選とのダブル選もささやかれる夏の参院選に向け、橋下氏がどれだけ党運営に関与していくかが注目される。
「維新らしさを発揮するには憲法と教育ではないか」。出席者によると、橋下氏はこの日の会合で淡々と私案を説明した。会合前から頻繁に幹部らにメールで伝えていたため、「これまでよりおとなしかった」(おおさか維新幹部)が、事実上議論をリードしていたという。橋下氏は30日にスタートする候補者養成のための「維新政治塾」の講師も務める予定だ。
「政界引退」から約1カ月。「参院選の公約には橋下氏の考えを入れたい」「橋下氏と会って戦略本部会議の打ち合わせをした」。代表を引き継いだ松井一郎氏(大阪府知事)らはことあるごとに橋下氏の名前を出し、党への関与をアピールしてきた。
党勢拡大を目指すおおさか維新は参院選で全国規模での候補者擁立を目指す。今も創業者の橋下氏の党であると印象づけ、党内の求心力を保つとともに、「勝てる候補者」を多く集めたいとの狙いがある。【熊谷豪、松井聡】