日本テレビで2週にわたってジブリ作品が放送された。
1週目は「ナウシカ」。
NTTデータが「放送中にTwitterで何回”バルス”が呟かれるか」を測るなど、今回も大賑わいだったようだ。
※参考:前回から半減? 「バルス祭り」の結果、NTTデータが発表 - ITmedia ニュース
そして、2週目は「魔女宅」こと「魔女の宅急便」である。
やっぱり「ニシンのパイ」
「魔女の宅急便」といえば、思い出すのは「ニシンのパイ事件」だ。
宅急便屋のキキが、やさしそうな老婦人の「孫娘のために手づくりのニシンのパイを届けてほしい」という依頼を受けての一連の流れ。
パイをつくりたいのに、オーブンが壊れてしまい、おばあちゃんが悲しそうな顔で諦めようとする。
そこでキキは機転をきかせ、古くなったかまどで焼こうと提案。
薪をくべて、汗をかきかき心を込めて、人の良さそうなお手伝いのおばちゃんも交え、3人で必死でパイをつくる。
オーブンで焼きあがるパイの、おいしそうなこと。
(スタジオジブリはやっぱりすごい!)
思い入れたっぷりのパイを持って、いざお届けへ!とキキは飛びたつものの、途中で豪雨に降られてしまう。
ずぶ濡れになりながら、なんとか孫娘のもとにパイを届けるのだが、返ってくるのは感謝の言葉ではなく「あたし、このパイ嫌いなのよね」。
幼心に衝撃のシーンであった。
私はあの老婦人が大好きで、彼女の想いが孫に伝わらないことが切なかった。
孫娘への怒りの気持ち、忘れはせぬ。
しかしいま思い返せば、孫娘はちょっとばかり素直すぎただけで、悪ではなかった。
日常に潜む「ニシンのパイ現象」
先日、大好きな「モヤモヤさまぁ~ず2」を見ていたら、視聴者の女性から
「ごはんを作って待っているのに、夫はすぐ飲み会に行ってしまう。どう思います!?」
という旨のハガキが寄せられていた。
さまぁ~ずの2人は
「頼んだわけでもないのに、勝手に作って勝手に怒られても困る」
「ごはん作って待っていてくれなくていい」
と一刀両断。
視聴しながら、「ニシンのパイ、ここにあり」と思った。
「魔女宅」の孫娘は、事実として「ニシンのパイが嫌い」なのだ。
突然嫌いなものが贈られても、喜べない。仕方ない。
あの場でキキが「どうして喜んでくれないのよ!あなたのために一生懸命つくったのに!」と胸ぐら掴んで喚こうものなら、きっと孫は「頼んでないわよ!」と返していただろう。
孫娘が好きなもの、喜ぶものを把握できていなかったおばあちゃん側の、プレゼント選びミス。
とはいえ一緒に住んでいるわけでもなし、嗜好性を把握するのは至難の技だ。
「喜んでもらうために○○をしてあげる」という行動も含め、とかく「贈り物」というのは難しい。
私自身も、忘れられない「ニシンのパイ現象」を経験したことがある。
幼稚園のころだっただろうか。
このスノーマン人形は、当時、海外出張に行っていた父からのお土産だった。
忙しいなか、我が子を想って選んで買ってきたのだ。
それが受け取るやいなや
「なんだあ、人形か(がっかり)」
などと言われてみろ。
「なんだとはなんだ!!!」
当然ながら、父はひどく機嫌を損ねた。(気の毒すぎる)
「当然喜んでくれるはず」という思い込みがカギ
「魔女宅」の孫娘に怒りを感じた幼少期の私も、さまぁ~ずに相談の手紙を送った女性も、スノーマン人形を買ってきた私の父も、それぞれに「贈り物」に自信があったのだ。「絶対に喜んでくれる」と信じ込んでいた。
しかし事実は残酷なもので、その期待はあっけなく裏切られてしまった。
向かいどころのなくなった「喜んでくれるはず」という昂ぶった気持ちは、怒りに変換されたのである。
上記事例でどうだったかはさておき、望まないものを贈られた側も、辛い想いをすることがあるだろう。
気持ちはありがたいのだが、「要らない」という事実は変えられない。
他人にあげるわけのも失礼だし・・・といった具合である。
こんな切ない「ニシンのパイ現象」を回避するためのカギは「喜んでくれるはず」という想いだ。
ひとつは、その想いを捨てること。
すなわち、見返りの言葉や感情を期待しないこと。
儀礼的にではなく、マジで、心から、「お口に合うかわかりませんが」的感情を添えて贈り物をするのである。
・・・いやいや、やはり「喜んでくれるはず」と思いながらプレゼントを選び、贈るのが好きなのだ・・・ということであれば、「コミュニケーションを取る」ことでパイ現象を避けるしかない。
日頃の会話を通じて、嗜好性をリサーチするのだ。
そんなこと書きつつも、私自身はといえばコミュニケーションが不得手だし、贈るからにはどこかで「喜んでほしいなー」と期待してしまう。
(何を提言しても「でも、」で返す三十路女はダテじゃないぜ!!)
そんなときも、やっぱりAmazon
時代は便利になったもので・・・「Amazonほしい物リスト」、これが実に便利。
Amazonでほしい商品をリスト化し、それを公開すればいいのだ。
突然「ほしいもの何?」と聞くわけにいかないけれど、せっかくなら喜んでもらえるものを贈りたいというとき、相手のほしいものリストを参照できたら、助かる。
贈ってうれしい、もらってうれしい。なんて幸せな贈り物関係だろう!
みんなで公開し合えば、ニシンのパイ現象は減っていくんじゃなかろうか。
というわけで、私の「ほしいものリスト」もつくってみました。
なお、作成にあたってはこちらの記事を参照させていただきました。↓
【初心者向け】Amazonで匿名のほしい物リストを作って公開する方法 | そうすけブログ.com
とっても簡単。みなさんも、ぜひ。
おまけ:スノーマン後日談
「なんだあ、人形か」と存在を全否定されてしまったスノーマンぬいぐるみは、この一件のおかげで、一転、宝物の仲間入りを果たした。
実家に住んでいたときも、1人暮らしをはじめたときも、いい歳になった今も、ずっと枕元に。
四半世紀以上の付き合いということもあり、手洗いまで施すくらい大切。
・・・なんだかんだ書いてしまったけれど、やっぱり「喜んでほしい」という想いって、「うれしい」以前に「ありがたい」ですね。