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【ソウルから 倭人の眼】
果たして韓国は慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的」に解決できるのか?
「『最終的、不可逆的』という不快で突拍子もない表現に、まさに日本の奇異で病的な症状が集約されている。日本の子孫は普遍的人権と平和実現の宿命を背負わねばならないというのが正しい」(宋虎根・ソウル大教授)
「安倍首相は韓国に対して『慰安婦問題を蒸し返すな』と要求した。同意できない。後に日本の後世から『日本人はそんなことをしていない』と言われたくないためだ」(朝鮮日報のコラム)
「外交懸案としての慰安婦問題は妥結したが、歴史的事実としての問題までが終わったわけではない」(中央日報)
「(元慰安婦の)追悼のため民間が自主的に設けた場所(日本大使館前の慰安婦像)さえ、政府間合意を通して撤去、移動できるという傲慢さは二次的な加害の最たるものだ。今回の合意は朴大統領が設けた最後の一線『被害者(元慰安婦)と国民の納得』がなかったため、無効だ。韓日両国は最終的かつ不可逆的な問題解決のための共同真相調査に、直ちに着手せねばならない。そこから、もう一度始めよう」(朴明林・延世大学教授)
「合意には法的拘束力がない。国際法上の条約ではないからだ。合意は両国政府の間で立場の調整を口頭で明らかにした程度の水準であり、韓国の国益に著しく反する場合、韓国政府と国民は今後、合意に従う必要はない」(李ヨンジュン・東国大学教授)
以上、これでも「要訳」である。韓国側の心情の根底にはやはり、「慰安婦問題は永久になくならせてはいけない」という意識がある。官民合同で日本側が取り組んだ末に、韓国側が問題を蒸し返し、不完全に終わってしまった「アジア女性基金」(2007年に解散)の二の舞に、日韓合意が陥る危険性は否定できない。
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