2016/01/23
FAP はもともと相手の本当の気持ちを知るために作られた心理療法です。
心の傷などで感情記憶が解離すると全く別の記憶に結びついたり別な記憶を作ったりするように、頭は嘘をつきますが、内臓は嘘をつきません。
「私は怒っていません」と相手が言っていてもミラーニューロンを通じて相手から伝わって来る胃の痛みがあると「怒っている」ということがわかり、胃の痛みの度合いで「どれくらい怒っている?」ということを予測することも可能になります。
本来は、相談者が「怒っていない」と言っていても、カウンセラーがミラーニューロンを通じて伝わって来る胃の痛みから予測できる怒りを感じながら話を聞いていると相談者の言葉から怒りが出てきて、その怒りをカウンセラーの胃の痛みを感じながら聞いていると、怒りの感情が整理され、苦しんでいた相談者の症状は無くなります。
何が起きているのか?を整理してみます。
相談者は心の傷を受けたときにショックで状況記憶と感情記憶が切り離されてしまいます。
そして、そのときのことを思い出すと本来は怒りを感じるはずなのですが、怒りを感じられなくなってしまうのです。
そのことを思い出すと、怒りの感情があると胃が反応しているはずなのですが、胃の反応を脳で認識することができなくなってしまうのです。胃の過剰な反応を脳が認識して、脳がショックを受けたときの記憶に胃の反応を結びつけることができれば「ショックを受けた私はものすごく怒っている」という怒りの感覚は脳に記憶として整理され、脳から胃に「ちゃんと怒りを認識したから大丈夫」とフィードバックされて胃の反応は収まります。
カウンセラーが相談者の話を聞いていてミラーニューロンで伝わってくる胃の痛みを感じるとき、カウンセラーは話を聞いていて胃の痛みを感じているので脳では胃の反応を認識しています。
カウンセラーの脳の状態は相談者のミラーニューロンを通じて相談者にフィードバックされます。
相談者の脳では胃の反応を認識できないけれど、カウンセラーが胃の痛みを感じていることでミラーニューロンを通じて相談者の脳にフィードバックすることによって、相談者の脳は胃が反応をしていることを認識します。
このときに相談者の解離した記憶に感情である内臓反応が結びつくから感情が出てくるようになる仕組みになっているのです。
FAPで手を振ったり指を押さえたりする前は、カウンセラーが相談者の話を聞きながらただひたすらカウンセラーの胃や腸などの内臓に注目を向けて、その内臓の痛みから本当の感情を見つけ出して、相談者の心の傷と結びつけていました。
相談者の表面的な感情ではなく、ショックによって解離して相談者が認識できなくなった感情の反応をカウンセラーが認識することで、ミラーニューロンを通じて相談者にフィードバックされ、相談者の失われた感情が戻って記憶が整理されます。
ですからカウンセリングの中では、相談者の脳と内臓の連携が切れてしまっていたものを、カウンセラーのミラーニューロンを使ってカウンセラーの内臓反応を伝えることで、相談者の脳と内臓のつながりを復旧させ内臓で感じている感情を脳に伝えて記憶に統合させていたのです。
FAP の基本は、心の傷は単純に脳と内臓のつながりが遮断されてしまうことで起きてしまう、という考え方です。
感情は脳だけではなくて内臓でも感じているとしたら、その内臓で感じている感情が遮断されてしまうことで、脳の記憶に感情が伴わなくなり整理されなくなります。それを復旧させるのがFAP の仕事です。
感情である内臓反応を脳につなげることで記憶と結びつける作業がとても大切なのです。
でも、相談者の話を聞いてカウンセラーが自分の内臓反応に注目を向け、相談者の話とカウンセラーの内臓反応を結びつける作業は時間がかかります。
そこで、もっと早く簡単に相手の解離した内臓反応をミラーニューロンで受け取る方法として生まれたのがFAP です。
FAP で指が受け取った複雑な感情を相談者にフードバックして、相談者の解離した記憶を統合していきます。
FAP は時間を短縮するために、カウンセラーがFAP で受け取った複雑な感情記憶を、相談者の指を刺激することで相談者に直接、解離した感情をフィードバックさせて心の傷の記憶を統合して脳に整理させるのです。
指の刺激が心の傷に効果がある理由としては、過剰な内臓反応を指先のツボを刺激することで収めているからと考えられます。
私は以前、身体に合わないものを食べすぎてしまって吐き気が止まらなくなることがありました。そのときにFAP を使って自分の内臓の反応を指で確かめて、指が反応をした順番に爪の先を押してみました。
頭の中で「吐き気」と思ってFAP で手を振ってみると、中指→薬指→中指→薬指→中指の順番で反応が出てきたので、その順番で爪の両側を「吐き気、吐き気、吐き気、吐き気」と唱えながら押さえてみました。
今考えるとその姿は滑稽なのですが、そのときは死ぬような苦しい思いをしていたので必死で押さえてみると、何と胃の不快感は止まっていたのです。胃の不快感が止まったと言うよりも頭のパニック状態が収まった感じで、平静な感じになり胃の不快感も気にならなくなります。
でも、しばらくするとまた吐き気が襲ってきたので再びFAP を使って「吐き気」と思って手を振ると先ほどとは順番が違っていて、中指→人差し指→親指で反応が出たのでその順番で「吐き気、吐き気、吐き気、吐き気」と唱えながら爪の両側を押さえてみました。
すると、それまで「吐き気の嵐がやってくる」という感じで頭がパニックになっていたのが収まって、何と吐き気も治ってしまったのです。そして、そのまま朝までぐっすり眠ることができたのです。
この体験から、内臓が過剰に反応をしたので脳が内臓との間のコミュニケーションを遮断して、それにより脳が内臓からの情報を受け取れなくなってパニック状態になっていると考えたのです。
内臓も脳から吐き気を止める情報が得られないので過剰に反応をし続けてしまって余計に吐き気が止らなくなってしまいます。
そこで指先を刺激して内臓の反応を脳にフィードバックすることで、脳が内臓との遮断状態を止め内臓の情報を受け取って、脳から制御する指令を送ることができるようになると考えたのです。
ショックな体験から扁桃体(恐怖、怒りなどの感情)が過剰に反応することで海馬が「そんな強い反応は処理したことがない」と扁桃体の強い恐怖の反応を拒絶してしまうため、記憶が前部前頭野に整理されなくなり、前部前頭野から扁桃体へ“恐怖反応を静める指令”が出されないので、扁桃体は反応したままになってしまい恐怖の反応はいつまでも消えずに心の傷として残ってしまいます。
この脳の記憶の回路の遮断を解くために、海馬が処理できるレベルまで扁桃体の反応を小さくさせる必要があります。
感情を司っている扁桃体が過剰に反応をしているのであれば、感情とともに動いている内臓も過剰に反応をしているから脳とのコミュニケーションが遮断されて脳で記憶を整理することが出来ないと考えられます。
そこで、内臓の反応を和らげるツボを刺激することで内臓反応を脳が処理できるレベルまで落とすのです。
吐き気や下痢を止めるときに内臓につながっているツボを押して収めるように、ツボを押して内臓の過剰反応が収まると脳は内臓とのつながりを回復させるので、脳に内臓の反応をコントロールさせられると考えるのです。
相談者に対してはFAP で受け取った相談者の内臓反応の順番に指を押さえてもらうことで、脳が状況記憶を不快な体験の感情と結びつけ適切に整理することができ、不快感が収まると考えられるのです。
これも科学的に証明できればいいのですが、あくまでもアイディアとして紹介しています。
こんなメカニズムをイメージしながら自分に治療をしてみると非常に興味深い感覚があります。なるほど、と納得出来るような体験が多々あるのです。
心の傷などで感情記憶が解離すると全く別の記憶に結びついたり別な記憶を作ったりするように、頭は嘘をつきますが、内臓は嘘をつきません。
「私は怒っていません」と相手が言っていてもミラーニューロンを通じて相手から伝わって来る胃の痛みがあると「怒っている」ということがわかり、胃の痛みの度合いで「どれくらい怒っている?」ということを予測することも可能になります。
本来は、相談者が「怒っていない」と言っていても、カウンセラーがミラーニューロンを通じて伝わって来る胃の痛みから予測できる怒りを感じながら話を聞いていると相談者の言葉から怒りが出てきて、その怒りをカウンセラーの胃の痛みを感じながら聞いていると、怒りの感情が整理され、苦しんでいた相談者の症状は無くなります。
何が起きているのか?を整理してみます。
相談者は心の傷を受けたときにショックで状況記憶と感情記憶が切り離されてしまいます。
そして、そのときのことを思い出すと本来は怒りを感じるはずなのですが、怒りを感じられなくなってしまうのです。
そのことを思い出すと、怒りの感情があると胃が反応しているはずなのですが、胃の反応を脳で認識することができなくなってしまうのです。胃の過剰な反応を脳が認識して、脳がショックを受けたときの記憶に胃の反応を結びつけることができれば「ショックを受けた私はものすごく怒っている」という怒りの感覚は脳に記憶として整理され、脳から胃に「ちゃんと怒りを認識したから大丈夫」とフィードバックされて胃の反応は収まります。
カウンセラーが相談者の話を聞いていてミラーニューロンで伝わってくる胃の痛みを感じるとき、カウンセラーは話を聞いていて胃の痛みを感じているので脳では胃の反応を認識しています。
カウンセラーの脳の状態は相談者のミラーニューロンを通じて相談者にフィードバックされます。
相談者の脳では胃の反応を認識できないけれど、カウンセラーが胃の痛みを感じていることでミラーニューロンを通じて相談者の脳にフィードバックすることによって、相談者の脳は胃が反応をしていることを認識します。
このときに相談者の解離した記憶に感情である内臓反応が結びつくから感情が出てくるようになる仕組みになっているのです。
FAPで手を振ったり指を押さえたりする前は、カウンセラーが相談者の話を聞きながらただひたすらカウンセラーの胃や腸などの内臓に注目を向けて、その内臓の痛みから本当の感情を見つけ出して、相談者の心の傷と結びつけていました。
相談者の表面的な感情ではなく、ショックによって解離して相談者が認識できなくなった感情の反応をカウンセラーが認識することで、ミラーニューロンを通じて相談者にフィードバックされ、相談者の失われた感情が戻って記憶が整理されます。
ですからカウンセリングの中では、相談者の脳と内臓の連携が切れてしまっていたものを、カウンセラーのミラーニューロンを使ってカウンセラーの内臓反応を伝えることで、相談者の脳と内臓のつながりを復旧させ内臓で感じている感情を脳に伝えて記憶に統合させていたのです。
FAP の基本は、心の傷は単純に脳と内臓のつながりが遮断されてしまうことで起きてしまう、という考え方です。
感情は脳だけではなくて内臓でも感じているとしたら、その内臓で感じている感情が遮断されてしまうことで、脳の記憶に感情が伴わなくなり整理されなくなります。それを復旧させるのがFAP の仕事です。
感情である内臓反応を脳につなげることで記憶と結びつける作業がとても大切なのです。
でも、相談者の話を聞いてカウンセラーが自分の内臓反応に注目を向け、相談者の話とカウンセラーの内臓反応を結びつける作業は時間がかかります。
そこで、もっと早く簡単に相手の解離した内臓反応をミラーニューロンで受け取る方法として生まれたのがFAP です。
FAP で指が受け取った複雑な感情を相談者にフードバックして、相談者の解離した記憶を統合していきます。
FAP は時間を短縮するために、カウンセラーがFAP で受け取った複雑な感情記憶を、相談者の指を刺激することで相談者に直接、解離した感情をフィードバックさせて心の傷の記憶を統合して脳に整理させるのです。
指の刺激が心の傷に効果がある理由としては、過剰な内臓反応を指先のツボを刺激することで収めているからと考えられます。
私は以前、身体に合わないものを食べすぎてしまって吐き気が止まらなくなることがありました。そのときにFAP を使って自分の内臓の反応を指で確かめて、指が反応をした順番に爪の先を押してみました。
頭の中で「吐き気」と思ってFAP で手を振ってみると、中指→薬指→中指→薬指→中指の順番で反応が出てきたので、その順番で爪の両側を「吐き気、吐き気、吐き気、吐き気」と唱えながら押さえてみました。
今考えるとその姿は滑稽なのですが、そのときは死ぬような苦しい思いをしていたので必死で押さえてみると、何と胃の不快感は止まっていたのです。胃の不快感が止まったと言うよりも頭のパニック状態が収まった感じで、平静な感じになり胃の不快感も気にならなくなります。
でも、しばらくするとまた吐き気が襲ってきたので再びFAP を使って「吐き気」と思って手を振ると先ほどとは順番が違っていて、中指→人差し指→親指で反応が出たのでその順番で「吐き気、吐き気、吐き気、吐き気」と唱えながら爪の両側を押さえてみました。
すると、それまで「吐き気の嵐がやってくる」という感じで頭がパニックになっていたのが収まって、何と吐き気も治ってしまったのです。そして、そのまま朝までぐっすり眠ることができたのです。
この体験から、内臓が過剰に反応をしたので脳が内臓との間のコミュニケーションを遮断して、それにより脳が内臓からの情報を受け取れなくなってパニック状態になっていると考えたのです。
内臓も脳から吐き気を止める情報が得られないので過剰に反応をし続けてしまって余計に吐き気が止らなくなってしまいます。
そこで指先を刺激して内臓の反応を脳にフィードバックすることで、脳が内臓との遮断状態を止め内臓の情報を受け取って、脳から制御する指令を送ることができるようになると考えたのです。
ショックな体験から扁桃体(恐怖、怒りなどの感情)が過剰に反応することで海馬が「そんな強い反応は処理したことがない」と扁桃体の強い恐怖の反応を拒絶してしまうため、記憶が前部前頭野に整理されなくなり、前部前頭野から扁桃体へ“恐怖反応を静める指令”が出されないので、扁桃体は反応したままになってしまい恐怖の反応はいつまでも消えずに心の傷として残ってしまいます。
この脳の記憶の回路の遮断を解くために、海馬が処理できるレベルまで扁桃体の反応を小さくさせる必要があります。
感情を司っている扁桃体が過剰に反応をしているのであれば、感情とともに動いている内臓も過剰に反応をしているから脳とのコミュニケーションが遮断されて脳で記憶を整理することが出来ないと考えられます。
そこで、内臓の反応を和らげるツボを刺激することで内臓反応を脳が処理できるレベルまで落とすのです。
吐き気や下痢を止めるときに内臓につながっているツボを押して収めるように、ツボを押して内臓の過剰反応が収まると脳は内臓とのつながりを回復させるので、脳に内臓の反応をコントロールさせられると考えるのです。
相談者に対してはFAP で受け取った相談者の内臓反応の順番に指を押さえてもらうことで、脳が状況記憶を不快な体験の感情と結びつけ適切に整理することができ、不快感が収まると考えられるのです。
これも科学的に証明できればいいのですが、あくまでもアイディアとして紹介しています。
こんなメカニズムをイメージしながら自分に治療をしてみると非常に興味深い感覚があります。なるほど、と納得出来るような体験が多々あるのです。