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【緯度経度】核武装論に甘い民族感情 北の核実験でまたも韓国で語られる「われわれも核開発を」

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【緯度経度】
核武装論に甘い民族感情 北の核実験でまたも韓国で語られる「われわれも核開発を」

 北朝鮮が水爆と主張する4度目の核実験を行ったことで韓国ではこれまでになく「われわれも核開発すべきだ」という独自核武装論が盛んだ。これまでも北が核実験するたびにそうした主張が語られていたが、今回はメディアを中心にかなり公然と語られている。韓国を代表する新聞の朝鮮日報や東亜日報はそろってそうした論評を掲げている。

 その背景は北朝鮮の核問題に対する“無力感”だ。とくに今回は「期待した中国が何の役にも立っていないじゃないか」という思いが強い。朴槿恵(パク・クネ)政権が北朝鮮対策を名分に、日米の機嫌を損ねながらあれほど対中接近外交をしてきたのに全く効果がないというわけだ。

 そして多くの論評は米国に対しても批判と不満を噴出させている。オバマ政権はイランとの非核化交渉にはあれだけ熱心で、ついにはイランに核開発を放棄させたのに、北朝鮮との交渉には全く熱意がなく、年頭教書でも北朝鮮には全く言及していないと不満だ。

 そのうえで、米国は韓国に対する核の脅威には米国の「核の傘」で守るといっているが、いざとなったときに米国が核戦争の危険を冒してまでわれわれを守るとは思えない、だから核の脅威から自らを守るには「核には核」という独自の核武装しかないという。

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