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米デルタ「成田―米国の主要7路線全廃も」 羽田強化で

2016/1/23 10:19
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 【ニューヨーク=稲井創一】米デルタ航空は22日、2月の日米航空交渉で羽田空港と米国を結ぶ昼間時間帯の路線配分が決まれば、成田空港と米主要都市を結ぶ全7路線が廃止に追い込まれるとの声明を発表した。同社は成田を「アジアのハブ」と位置づけ、同空港の整備部門などに投資を重ねてきたことから、航空交渉による成田の地盤沈下を警戒している。

 今回の航空交渉で日本の国土交通省は一日9~10便の開設を提案している。日米の航空会社にそれぞれ1~2便ずつ配分される可能性が高い。都心に近く利便性の高い羽田空港から日米の航空会社が米国東海岸に飛ばせるため、収益性の高い商用客が本格的に羽田に流れる可能性が高い。

 デルタは「成田―米国」間で米系航空会社として最大の7路線を飛ばしており、羽田拡張の影響を最も大きく受ける。デルタは「羽田でわずかな枠を供給するだけで、利用者は成田から羽田に流れ、国際空港としての成田を殺してしまう」と主張している。

 デルタは2014年3月に配分されるはずだった「羽田―米国」間の発着枠配分に反対してきた。デルタの反対は日米交渉が遅れる原因にもなっていたが、商用客らから「羽田―ニューヨーク」や「羽田―シカゴ」の路線がないとの不満が強まっていた。日米当局も交渉決着に向けて昨年12月に協議を再開していた。

 デルタは中国を新たなハブ拠点とする構想を持ち、成田発着の輸送規模を縮小している。羽田枠が決着すれば一段の中国シフトを進めそうだ。

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