【巨人】沖縄から帰京→即始動の内海が今季にかける決意
巨人の内海哲也投手(33)が22日、沖縄自主トレからの帰京翌日、G球場で練習を再開した。21日の午後4時過ぎに羽田空港へ到着したばかりだが、午前9時から自主トレ。昨秋は左肩痛のためノースローで調整したが、尾花投手コーチが視察に訪れる中、50メートルのキャッチボールを行って順調な回復ぶりをアピール。南国とは対照的な雪が残る寒さの中、決意の“帰京即再始動”でみっちり汗を流した。
寒さを気合で吹き飛ばした。温暖な那覇から羽田空港に到着して17時間後、内海はG球場で当然のように朝から体を動かした。沖縄で合同自主トレを行った山口、小山、宮国、今村、平良と計6人の「内海組」が練習に臨んだ。「(キャンプに)アタマ1、2個抜け出せた状態で、沖縄組がスタートできればいい」との思惑通り、軍団の先頭に立って後輩を引っ張り、仕上がりの良さをアピールした。
昨年はシーズン中から左肩痛を抱え、秋季宮崎キャンプはノースローだった。投げたい気持ちを抑えて我慢した結果、患部は順調に回復。今月上旬から滞在した沖縄で「痛さは昨年、痛いほど味わった。一歩ずつ前に進みたい」と本格的な投球を再開した。この日は、視察に訪れた尾花1軍投手コーチの前で50メートルのキャッチボールを披露。リーダー的存在として期待を寄せる同コーチを安心させた。
今年、巨人の左投手はポレダや田口がローテ入りを目指すが、確定の投手はいない。股関節の手術を受けた杉内が開幕絶望のため、11年に18勝、12年に15勝で2年連続最多勝の内海の復活は不可欠だ。昨年は、7勝に終わった14年の雪辱のためハイペースで調整したが、左前腕部炎症で3月上旬に離脱。2勝に終わっただけに「今年は慎重に調整しないといけない」と計画的に汗を流している。
昨年まで毎年、自主トレを行ったグアムは酷暑だったが、沖縄は暖かい気候のため、ランニングの量を増やすことができた。現地では体幹も強化。チーム屈指の練習量を誇る練習の鬼は、G球場に場所を移したこの日も、体幹のトレーニングを継続してキャンプに備えた。「寒暖の差はありますが、いい練習ができました」。帰京翌日の再始動には、完全復活に懸ける思いが詰まっていた。(片岡 優帆)