block.fm

ヒット曲の裏に意外なプロデューサーあり!

all genre,culture,edm,hip hop,ALL GENRE,EDM,NEWS,

2016.01.22

Written by TJO (Takeru John Otoguro)

近年のEDMムーブメントの勢いはポップスにまで及び、EDMプロデューサーによる大物アーティスト楽曲やヒットソングのプロデュースは珍しくなくなりました。さらに言うとEDMヒットを作るのにアーティスト同士のコラボレーションも多くなりましたが、「誰々 & 誰々」や「誰々 vs. 誰々」、「誰々feat. 誰々」という最近多く見かける並びの裏には、実はさらに多くのライターが作家として絡む事も多いんです。今回はヒット曲の裏にいる名前の出ていない意外なアーティストやEDMプロデューサーの驚くべき経歴などを紹介していきます。


Tchami:DJ Snake - Turn Down for What feat. Lil Jon

DJ Snake自身、2011年のLady Gagaのアルバム「Born This Way」の中の「Government Hooker」や2013年のアルバム「ARTPOP」でも3曲手掛けたりしているキャリアを持ちますが、その彼のLil Jonとコラボしたヒット曲ではなんとフューチャーハウスの立役者として知られるTchamiがCo-Produce(共同プロデュース)とCo-Write(共同作家)として参加してる事を知っていましたか?(あるサイトではエンジニアの欄に載っていたり)



DJ SnakeもTchamiも共にフランス出身。Tchamiの本名はMartin Bressoというのですが、この名はこの曲のみならず先に挙げたGagaの「ARTPOP」のSnake参加の3曲にもTchamiの名前が載ってますし、彼のWikiを見ると「Get Low」やAlunaGeorgeとの「You Know You Like It」、ヒット曲「Lean On」にまで!ほぼ全てのSnake曲にクレジットされています。Tchami自身のリリースはしばらくなかったのですが、きっとこういった制作仕事で忙しくしてたのかな?その矢先に年末に久々のリリースをしてくれました。ここでは相変わらずのクールなフューチャーハウスだけでなくUK Garage調の曲まで幅広いプロダクションを聴かせてくれて今後の彼の外仕事にも反映されたら面白いなと期待せずにはいられません。





Philip “Junior Blender” Meckseper :Major Lazer & DJ Snake - Lean On feat. MØ

先ほど挙げた去年最大のヒット曲の一つ「Lean On」にも驚くべき発見がありました。Writerの欄にDiplo、DJ Snake、Mo、Tchamiの他にPhilip Meckseperという名前があり、調べるとレゲエシーンが活発なドイツでSupersonic SoundやSo Shiftyのメンバーとして活躍する人。Supersonic Soundはサウンド・クラッシュ・シーンでは知られる存在で、それこそMighty CrownやYard Beatともクラッシュ経験あり。So ShiftyはMan Recordingsなどから5年前からレゲエ・バイヴス溢れる作品をリリースし、同時に個人ではJunior Blenderという名義でも数々のリミックスなどを手掛けている人なのです。個人的に3年前にリリースされたHot Chip - Look At Where We Are (Major Lazer vs. Junior Blender Remix)は大好きな1曲でした。彼はMajor Lazerのアルバム「Peace Is the Mission」の中で「Lean On」のみならず「Too Original」や「Light It Up」など計6曲Co-Produceしているのでぜひチェックしてみてください。





Blood Diamonds:Justin Bieber - Sorry

今度は最近の大ヒット曲の話をしましょう。Jack Uの「Where Are Ü Now」でのコラボレーション以降、絡みの多いJustin BieberとSkrillex。ゴシップの多かった彼の復帰作ともなった「What Do You Mean?」、そして「Sorry」とSkrillexにとっても新機軸を見せるプロダクションでJustinの返り咲きに華を添えていますが、ここにも注目すべき名前があります。その名もBlood Diamonds。本名をMichael Tuckerといい、古くはCocteau TwinsやPixies、最近ではSt. VincentやSOHN、Purity Ringもリリースするイギリスのポップ・ミュージック史上もっとも個性的かつ先鋭的なインディペンデント・レーベルのひとつと呼ばれる4ADと契約。ドリーミーなインディーロックの作風が評価され、カナダ人シンガーGrimesとのコラボやOWSLAからのリリースを経て、Madonnaの昨年のアルバム「Rebel Heart」でAviciiと共に「Devil Pray」や「Borrowed Time」をはじめ計5曲のプロデュースに関わり、Charli XCX やTinasheも手掛けています。そんな彼はJustinのアルバム「Purpose」では「Children」などSkrillexと共に計4曲に参加。昨年のStereogramのインタビューでは2NE1のCLともスタジオに入ったと言っていたので今後の活躍が楽しみです。





Miike Snow + Style of Eye:Galantis

最後はEDMのお話で締めたいと思います。先日「electrox 2016」待望の初来日を果たしたKSHMRは、過去にThe Cataracs名義でFar East Movementの「Like A G6」を手掛けたとして知られていますが、(http://block.fm/news/KSHMR_Secret.html) EDMシーンにもポップシーンで活躍するユニットがいます。それがみんなも知ってるGalantisです。彼等はBloodshy & AvantのBloodshyことChristian Karlsson、そしてLinus EklowことStyle of Eyeの2人からなるユニット。Style of Eyeはもちろんご存知の通り、スウェーデン出身のベテラン・ダンスミュージック・プロデューサーで彼自身も Icona Popのヒット曲「I Love It」の作者の一人としてポップスヒットを出しています。Christian KarlssonはBloodshy & Avant名義で、2000年初頭からBritney Spears、Kylie Minogue、Madonna, Jennifer Lopez, Katy Perry、日本でも宇多田ヒカル、Crystal Kay、韓国でもBoAや少女時代、f(x)といった名立たる作品を手掛けるなど超ヒットメーカーとして活躍。最近のヒット作で言うとDavid Guettaの「Bang My Head」でしょうか。そんな彼等もGalantisとして「Runaway (U & I)」などのヒットで数々のフェスで大忙し。さらにBloodshy & AvantはヴォーカルAndrew Wyattと3人組バンドMiike Snowとして2007年から活動してるんです!そちらも今年久々に3枚目のアルバムをリリースするというからこっちが身体の心配してしまうくらいのハードワーカーっぷり。



以上、この4曲をピックアップしただけでこんな情報量になるぐらい1曲の中にいろんなアーティストが関わっているんですね。「ヒット曲は一人にして成らず」とは言い過ぎではないくらい現在のポップスやEDMシーンもいろいろな才能が集まって作り上げている事を今日は覚えて、今度は音楽好きの友達との飲みの席でぜひこれを「ねえ、知ってる?」なんてネタにしてみてください。そして今後は気になった曲があったらぜひクレジットも調べてみてはいかがでしょうか?いろいろと面白い発見がいろいろ出来るかもしれません。僕も今回の記事を書いていて、さらに曲作りにはジャンルも様々にいろいろな音楽を聴いたり掘ったりする事が大事なんだなと実感しました。