福島県内で発見した遺体 すべて身元判明
福島県警は19日、東日本大震災直後に同県いわき市久之浜町で見つかった男性の遺体について、入れ歯や遺骨の特徴などを調べた結果、近くの建設業、鈴木秀勝さん(当時60歳)と確認したと発表した。福島県内の震災による死者とみられる身元不明遺体はゼロになった。身元不明遺体がゼロになるのは、岩手、宮城、福島の被災3県で初めて。
県警によると、遺体は2011年3月14日にがれき撤去をしていた作業員が見つけた。焼けた状態で損傷が激しかった。入れ歯の形状から歯科技工士や歯科医師を割り出し、カルテから鈴木さんの可能性が高いことが判明。更に遺骨の特徴と鈴木さんが生前に医療機関で撮影したレントゲン写真の記録が合致し、鈴木さんと判断した。遺骨は18日、遺族に引き渡された。
死者として計上されていたため福島県内の死者数は1613人で変わらないが、行方不明者数は1人減り197人になった。【宮崎稔樹】