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【政治】

首相、改憲は譲らず 施政方針演説

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 安倍晋三首相は二十二日の施政方針演説で、改憲について各党に「逃げることなく答えを出していく」よう求めた。首相は夏の参院選で争点と位置付ける改憲をめぐる意欲を隠さず、発言を強めつつある。

 首相は施政方針演説で「私たち国会議員は、正々堂々と議論し、逃げることなく答えを出していく。その責任を果たしていこう」と訴えた。改憲に向けて議論しないことは国会議員の「責任」から「逃げる」ことだとも語った。

 首相は参院選がある今年に入り、改憲への意欲を繰り返し強調している。

 四日の年頭記者会見では、参院選で改憲を争点にする考えを表明。十日放送のNHK番組では、おおさか維新の会の名前まで挙げて、改憲に前向きな政党で改憲発議に必要な三分の二以上の議席確保を目指すと語った。

 二十一日の参院決算委員会では「いよいよどの条項について改正すべきかという新たな段階に移ってきた」とまで語った。

 ただ施政方針演説を含めて、首相はどの条項を変えたり、加えたいのかは、はっきり示していない。

 同じ改憲を目指す立場でも、優先テーマで自民党は緊急事態条項の新設を想定する一方、公明党は環境権、おおさか維新は統治機構改革を考えている。首相は積極的に個別の条項を持ち出せば、各党の意見の対立を招き、議論が進まなくなると判断しているとみられる。

 首相の演説に、民主党の岡田克也代表は記者会見で「憲法改正も中身に触れなかった。都合の悪いところは回避をしながら、いい話ばかりをした」と批判した。 (関口克己)

 

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