台・韓・北の「離反」に外貨準備高の激減…中国の「断末魔」が聞こえてきた!

2016年01月22日(金) 長谷川 幸洋
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深刻な「元離れ」

もう1点、付け加えよう。いま中国の外貨準備高が急減している。

中国は2014年6月の3兆9900億ドルをピークに外貨準備が減り続け、直近の昨年12月には3兆3300億ドルまで6600億ドルも激減した。とくに最近半年で5000億ドルという減少ぶりだ。これが意味するのは、中国の裕福層や実業家たちがそろって人民元を見限って、ドルを買い漁っている事実である。

中国人のドル買い人民元売りを放置すれば、人民元相場は暴落してしまう。それを防ぐために中国人民銀行がドル売り人民元買いで必死に防戦している。だから、外貨準備が急減してしまった。これも旧ソ連の崩壊当時と同じだ。中国人自身が中国の将来を危ぶんでいる。

中国は2015年の成長率を6.9%と発表した。だが、そんな高い数字を真に受けているエコノミストはほとんどいない。周辺国の離反と外貨準備の急減、景気崩壊が重なっている。習近平国家主席の頭痛は増すばかりに違いない。
 

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