韓経:【コラム】韓国の観光産業、何が問題?(1)

韓経:【コラム】韓国の観光産業、何が問題?(1)

2016年01月22日12時56分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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  昨年末から今年初めにかけてスペインとスイスを訪れた。日程の合間に半日ほど訪問都市の主な地域を見回る時間があった。韓国と他国の出入国過程だけでなく、主要都市の観光インフラなどを外国人の観点で、また経営学者の目で比較分析してみる良い機会だった。

  年末年始のためでもあるが、韓国での出国過程は苦痛だった。国籍機(ナショナル・フラッグ・キャリア)のチェックインカウンターの長い列の中で1時間ほど待った。その後も検査場と出国手続きを通過するのに40分ほどかかった。チェックインカウンター、保安検査、出国手続きの所要時間はすべて合わせても10分ほどにすぎないが、1時間半も列に並んで浪費しなければならなかった。格安航空ならまだしも、プレミアム航空会社のチェックインサービスがこういう状況だった。観光客の最初の接点であるチェックインでの良くない印象は長く残り、満足度が落ちるしかない。仁川(インチョン)空港が世界1、2位を争う空港という点も信じられなかった。その間、仁川空港は出国手続き空間が狭く時間がかかるという不平が多かったが、全く改善されていなかった。こういう状況なら、どの外国人観光客がまた韓国を訪問したいという気持ちになるだろうか。

  これに対し海外の空港での出入国手続き、特に長い列を作って待たなければいけない不便は、韓国とは比較できないほど少なかった。国籍航空会社と仁川空港公社がすぐにも改善策を出さなければ、いくらプレミアム航空会社、最高の空港だと自ら叫んでも顧客、特に外国人顧客は結局、背を向けることになるだろう。

  観光コンテンツおよびインフラでも相当な差があった。スイスは国土全体が観光資源化されていて、これを支える質の高い観光人材とインフラが存在した。スペインも似ていた。特にバルセロナはガウディ、ピカソなど同地出身の芸術家の作品と軌跡に基づいて観光コンテンツをうまく構築している点が印象的だった。これに対し、韓国はまだ観光コンテンツとインフラ構築が足りないようだ。現実がこうであるため、外国人観光客は韓国は見るものがなく、適当な宿泊施設も十分でなく、ただブランド品、炊飯器、化粧品が少し安い価格で購入できるところという認識から免税店でショッピングだけをして帰るケースが多い。1年に1兆ウォン(約1000億円)以上の観光政策予算を使っているが、どこかに問題があるということだ。

韓経:【コラム】韓国の観光産業、何が問題?(2)
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