医療介護ニュース > 医療・看護
小児のBCG定期接種、中止含め検討へ- 厚労省提案、結核部会が了承
結核を予防するために行われている小児のBCG接種について、厚生労働省は22日、厚生科学審議会結核部会に対し、定期接種の中止や選択接種導入の検討に必要な研究を進める案を示し、了承された。小児の新規結核患者が減少傾向であることなどを踏まえ、厚労省は「今後、定期のBCG接種の中止または選択接種に移行する時期が来ることが考えられる」としている。【新井哉】
【結核の関連記事】
訪問看護や介護事業者、結核患者に服薬指導(2015/03/11)
認知症患者が結核排菌、院内徘徊で集団感染(2014/06/11)
結核対策“中進国”日本、罹患ゼロは可能か(2014/02/03) 小児のBCG定期接種は、生後1歳未満の乳児が対象。生後5カ月から8カ月未満を「標準的な接種期間」として推奨している。
厚労省は部会で、0−4歳の結核罹患率などが減少傾向であることや、BCG接種後の副反応の骨炎・骨髄炎が年間数例から10例ほど報告されている状況を説明。海外の一部の国ではBCGの接種対象者を「高まん延国の出身者」や「家族に医療従事者がいる児」などのハイリスク者に限定していることも示した。
こうした状況を踏まえ、厚労省は「定期のBCG接種の中止または選択的接種の導入に関する検討に必要な研究を進めることとしてはどうか」と提案。委員からは「一時的に小児の結核患者が増える」との懸念に加え、「発病した時に治療できる体制の構築が必要」、「情報提供体制をつくってもらいたい」といった意見も出たが、部会として厚労省の提案を了承した。
医療経営CBnewsマネジメントはこちら
医療業界従事者必須!CBニュースの会員様限定サービスのご案内
医療業界の「最前線」を知る
専属の記者が医療介護業界の発展に役立つ記事を配信
無駄のない、情報収集を
メルマガ配信サービス
情報を整理し、活用する
キーワードアラート機能、スクラップブック機能
上記のサービスは会員登録していただけると無料でご利用いただけます。
この記事にはまだコメントがありません、コメントを投稿しませんか?
既に会員登録をされている方
ログインしてコメントを書く
会員登録がお済みでない方
完全無料 CBニュース会員登録