佐藤啓介
2016年1月22日12時01分
政務活動費900万円余りをだまし取ったとして、詐欺や虚偽有印公文書作成・同行使の罪で在宅のまま起訴された元兵庫県議、野々村竜太郎被告(49)について、神戸地裁が刑事訴訟法に基づき、26日の初公判に強制的に出廷させる勾引(こういん)状を出したことが関係者への取材でわかった。
野々村被告は昨年11月24日、神戸地裁で予定されていた初公判当日、「精神的に不安定になった」(弁護側)との理由で出廷しなかった。佐茂剛(さもたけし)裁判長は初公判を延期し、改めて今月26日に指定していた。
刑事訴訟法は、被告が正当な理由がないのに公判に出廷しないおそれがある場合、裁判所は強制的に出廷させる勾引の手続きを取ることができると規定。佐茂裁判長は野々村被告が今回も出廷しないおそれがあると判断したとみられる。勾引状が出ると、検察官の指揮で検察事務官や警察官が被告の身柄を確保し、裁判所に連れてくる。司法関係者によると、勾引状は公判を複数回欠席した場合に出ることが多く、1回の欠席で発付されるのは異例という。
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朝日新聞社会部
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