ダウントン・アビー4 華麗なる英国貴族の館(2)「マシューの手紙」 2016.01.17


(メアリー)跡取り息子に挨拶して。
(マシュー)はじめましてかわいい坊や。
待望の後継者誕生の矢先に起こったマシューの死
もうかまわないで!
夫の死から立ち直れずにいたメアリーを周囲は心配します。
しかし…
意見できる立場ではないことを肝に銘じておくのね。
(カーソン)はい。
一方イーディスは…
(グレッグソン)ようやくリジーと離婚できる。
ドイツで国籍を取得すれば可能なんだ。
(イーディス)キスしてもいい?
不倫関係にあるグレッグソンからプロポーズされます。
使用人たちの間では…
(トーマス)どうしたんだ?
(アンナ)オブライエンさんがいなくなったの。
ウソだろ。
侍女のオブライエンが失踪
(コーラ)これからどうなるの?
代わりにやってきたのは…
(エドナ)以前ダウントン・アビーで働いていましたがすぐに辞めました。
ブランソンを誘惑しようとした元メイドのエドナでした
メアリーを見かねた祖母のバイオレットは救いの手を差し伸べます
(バイオレット)選びなさい。
このまま死ぬか生きるか。
「生きる者の世界」へ戻られる決心がついたのでしょうか?
メアリーは新たな一歩を踏み出そうとしていました
お泣きなさい。

(テーマ音楽)
(ヒューズ)あらまあ。
おめでたい知らせよ。
あのグエンが結婚したって。
(エドナ)グエンって?
(アンナ)昔ここに居たメイドよ。
今は秘書をやってるの。
(ベルの音)奥様がお呼びよ。
ブレイスウェイトさん。
ああ…。
(ヒューズ)ご主人のお母様が病気だから式は挙げないそうよ。
でも「そのうち夫を紹介します」って。
ホントにおめでたいわ。
カードを送りましょう。
あとで買ってきますから。
失礼。
(トーマス)ああ。
これを忘れてて…。
おかまいなく。
大した出世だ。
みんなは君を受け入れてくれた?何人かは。
みんなじゃない?気にしないわ。
みんなに好かれなくてもいい。
ああ俺もだ。
奇遇だな。
ブレイスウェイトさん。
よかったら少しアドバイスしてもいい?どうぞ。
あなたが侍女になったからバローさんが嫌がらせしてくるかもしれない。
彼とはある程度距離を置いたほうがいいわ。
もう行かないと。
(ジミー)中身は何でしょう?
(カーソン)さあなジェームズ。
メアリー様宛の荷物だからあとでご本人に伺うといい。
カーソンさん。
あの荷物だけどマシュー様の事務所から届いたものでしょ?そうだが?メアリー様にお渡しする前にどなたかに見ていただいたほうがいいんじゃないかしら?メアリー様を悲しませるような物かも。
確かにそうだな。
旦那様に中身を確認していただこう。

(ジミー)おいすごいぞ。
フィリス・デアがヨークの劇場に来るってよ。
「ロンドンで大ヒットしたミュージカル『バラの貴婦人』に出演する予定」。
(アイビー)フィリス・デアって誰?デア姉妹の1人さ。
ジナ・デアとフィリス・デアの美人女優姉妹。
(デイジー)ジナは来ないの?イーシャー卿の息子と結婚して引退。
(パットモア)そいつは羨ましいね。
ホントに知らないのか?知らない。
劇場なんて縁がないもの。
1度も行ったことないの?ないわ1度も。
(パットモア)ハッ金の使い道は人それぞれなんだよ。
(バイオレット)何を迷っているの?早くメアリーに見せなさい。
(ロバート)しかし法的な効力があるか分からない。
メアリーに無駄な期待を持たせたくないんです。
ロバート。
マシューは妻に全財産を継がせたかったのよ。
たとえ法的には無効でもメアリーにとっては大事なことよ。
そうは思わない?ですがジョージを排除することに。
だとしてもこれがマシューの望んだことなの。
あなたが口出すことじゃないわ。
マレーに送ります。
どこへ送るにしてもまずメアリーに見せなさい。
それとも本心をごまかすつもり?本心とは?あなたは当主の座を自分が独占したいのよ。
メアリーと分け合いたくはないの。
バカを言わないでください。
そんなこと関係ありません。
第一メアリーにその気はないんです。
私に向かってそんな口をきくと昔のように「夕食は抜きよ」と言いたくなるわ。
(クラークソン)それじゃグリッグさん。
(グリッグ)ありがとう先生。
(クラークソン)彼にとって一番の薬は働くことだよ。
そうは言っても若者だって仕事にあぶれてる今の時代彼の年では難しいですよ。
だろうね。
(メイド)どうぞ。
どうも。
だが夫人に考えがあるようだ。
ウン。
君はあえて彼をここへ預けたんだね?・
(イザベル)ヒューズさん。
上がってきてくださる?
(ノック)
(せきこみ)立たなくて結構ですよ。
(グリッグ)チャーリーはどうした?カーソンさんはまだお忙しくて。
でもくれぐれもよろしくと。
あいつが?正確には何て言ってたんだ?それは…カーソンさんはあなたに…。
何も言ってないんだろ?どうか分かってあげて。
カーソンさんはどうやらあなたと過ごした昔の日々を忘れたいみたい。
あいつは俺を恨んでるんだ。
誤解してる。
一体何の話?何でもない。
だが俺は悪くない。
ご家族がそろうのでディナーが2人分追加になったの。
(アルフレッド)なんで急に?さあね。
それよりジミーの話は?やつはアイビーのこと何とも思ってない。
ちょっかい出すのは僕への当てつけだ。
どうして言い切れるの?前は彼女にそっけなかった。
でも人は変わるでしょ。
へぇ〜!そう?
(パットモア)魚売りが村に来てるかと思ったら居なかったよ。
しょうがない。
ヨークの店まで行かなきゃ。
俺が行くよ。
はっ?ヨークへ。
カーソンさんの許可が出ればだけど。
出るわけないだろうが。
頼んでみてよ。

(現場監督)よしここはいいな。
今度はそっちだ。
いいか?モールズリーさん?
(モールズリー)ハァ…。
調子はいかが?見てのとおりよくないよ。
そうかしら。
技術が要る仕事よ。
いいやそんなんじゃないよ。
待っていれば今にいい仕事が見つかるわ。
そう思って待っていたけど駄目だった。
職を失って以来村じゅうに借金をして回っている。
だけどあなたならきっと…。
分からないか。
もうどん底なんだ。
申し訳ない。
自分本位でつい君に当たってしまった。
どうか許してくれ。
いくら借りてるの?ああ…聞いてどうなる?15ポンドか20ポンドか。
私には多すぎる額さ。
モールズリーさん。
よかったら主人と私でいくらかお貸ししましょうか?アァ…返す当てがないから。
ならあげます。
大金は無理だけど少しでよければ。
そんな…もらえないって。
でも気持ちはうれしいよ。
本当にありがとう。
(現場監督)おいそこサボるな!
(ドアを開ける音)
(メアリー)夕食の前に私にお話が?ああそうなんだ。
ご苦労ベイツ。
下がっていい。
今夜おばあ様とイザベルを招いたんだが…。
そう知らなかった。
実を言うと…マシューがお前に宛てた手紙が見つかった。
えっ?どこで?事務所にあった本の中に挟んであったんだ。
向こうもやっと遺品の整理が済んだようで。
けさこれが届いた。
誰が開けたの?封はしてなかった。
でも私より先に読んだのね?ああ。
マレーに渡して吟味させようと思ったのだがおばあ様がまずお前にと。
おばあ様も読んだの?吟味させるってどういうこと?まず読め。
読めば分かる。
見ていて気の毒だったわ。
借金まで抱えて大変そうで。
(ベイツ)モールズリーはツイてない。
なのに援助も断って…。
ハァ…何て言うか…心が痛んで…。
何とかしよう。
(イザベル)どういうこと?マシューは指示を残していたの?手紙を残していた。
スコットランドへ行く前に書いたみたい。
どうして今頃?本に挟んであって今日見つかったんです。
ハァ…お父様が読んで。
「愛するメアリーダンイーグル行きを明朝に控え遺言と呼べるものを用意していない事に気が付いた。
弁護士としてはうかつだった。
それに身重の妻がいるのに無責任だ」。
ええまったく同感だわ。
「戻ったらこれを破棄し正式な遺言を書くことにする。
だが念のためにここに記しておく。
僕は君メアリーに全てを相続させる」。
(イーディス)えっ!?「男の子か女の子か分からないがもうすぐ僕らの間に子供が生まれる。
遺言状を作る前に僕に何かあった場合は君に全てを託す」。
「これに署名してうちに帰れば君とのディナーが待っている。
考えただけで心が躍る。
マシュー」。
(泣き声)私が読めなかった理由が分かるでしょ。
法的には有効でしょ。
それとも証人が必要?証人は居たのよ。
事務所の人間ではなく彼の依頼人が2人。
(ブランソン)なら解決だ。
何も解決していない。
やはりこれは最初にマレーに相談するべきだった。
マシューがどう考えたにせよこれは遺言とは言えない。

(パットモア)カーソンさんに聞いたらあんたにお使いを頼んでもいいって。
(ジミー)どうも。
あいつ絶対何かたくらんでるよ。
疑り深いのね。
あいつがアイビーに優しいのには2つ理由がある。
1つは僕を怒らせるため。
もうひとつは考えるのも恐ろしい。
あたしにもこの料理を運んでほしい理由があるんだよ。
真夜中になる前にね。
(コーラ)何はともあれマシューの最期の言葉が明らかになってうれしいわ。
(イザベル)そうね。
私も同感よ。
やっぱりきちんと考えてたのね。
アァ…「きちんと」と言えますかね。
遺言と認められればジョージが継ぐときにまた相続税がかかる。
でもそれまでの間メアリーの采配によってこの家は栄えるわ。
(ブランソン)運営に携わる気になった?意見を言う権利は持ちたいと思っているわ。
今でも言う権利はあるだろ。
そう?よかった。
もちろんあるさ。
早速だが利用していない農地を活用し収益を上げる方法を相談したい。
そう。
考えないとね。
輪作をどう思う?牧畜と穀物どっちがいい?税金についてもお前の意見を聞きたいものだな。
どうやらほかに言いたいことがありそうね。
(コーラ)「女は家に居ろ」と言いたいのよ。
(ブランソン)でも彼女はマシューの計画を分かってる。
僕には心強い。
クローリー夫人いかがです?どちらか選べと言うなら私はメアリーの味方よ。
待ってください。
私にはいがみ合う気などありませんよ。
ただ勉強が必要だと言っているのだ。
まあそれも遺言が有効ならばだが…。
無効であってほしいような口ぶりね。

(トーマス)どうした?慌てて。
ヘマをしたの。
これ見て。
おいまずいぞ。
なんでこんなことに?ぼんやりしてたの。
気付いたらこうなってた。
どうしよう?怒られる。
俺にいい考えがある。
来い。
そういえばグエンへのカードは買った?ええ。
どうして?村のみんなにもひと言書いてもらおうかと。
ベイクウェル夫妻やモールズリーさんやその辺の人に。
頼んでくるよ。
驚いたわ。
何が?そんなに社交的だったなんて。
まあ君が居れば十分だけどね。
ウフッ…。
まあベルファストのオペラハウスに手紙をですか?わざわざ彼のために。
いろんな劇場に手紙を出したのよ。
そうしたらオペラハウスの支配人から「守衛を探している」と返事があったの。
候補者が辞退したのでグリッグさんを雇ってもいいとね。
マシュー様のお手紙が出てきたとか。
おつらかったのではありませんか?いいえ。
むしろホッとしたわ。
うれしかったのよ。
息子の願いが分かって。
でもディナーでの様子を見るとメアリーには重荷になりそうね。
これは鏡台に置くことにする。
マシューは味方だと思い出せるから。
皆様味方ですよ。
お父様は攻撃的だったわ。
お嬢様を愛しておられます。
父は再びダウントンを支配できるのがうれしいのよ。
でもいつもマシュー様の改革を認めておられました。
父は誠実な人よ。
だけど本当に独りで領地を守っていけるのかしら?
(部屋に流れるレコードの曲)
(ノック)
(部屋に流れるレコードの曲)
(アンナ)ベルトをお探しとのことでメアリー様からお借りして参りました。
(ローズ)アァ…ありがとう。
実はねあなたに頼みたいことがあるんだけど。
ねえこれ見て。
今日村で見つけたの。
すごく楽しそうだと思わない?奥様の許可は?アァ…行かせてくれる訳ないわ。
お目付け役と一緒でなきゃ。
でもイーディスはロンドンだしメアリーはそんなムードじゃないし。
でもこれを見ると使用人や小作人が行くような催しでは?だから何?みんなもワンステップを踊るでしょ?私も練習の成果を試してみたいのよ。
ねえあなた一緒に行って。
それなら万が一見つかっても何の問題もないわ。
そういうわけにはまいりません。
メアリー様のお許しを得ないと。
駄目よそんなことしたら。
すぐ伯爵夫人に話が伝わっちゃう。
お願い。
あなたがダンスが好きなのは知ってるのよ。
それにベイツさんはすてきだけどダンスは踊らない。
確かにダンスは下手です。
ウンフフッ。
ですがやはり無理だと思います。
(コーラ)一体何があったの?それは申し上げられません。
ガッカリだわ。
お気に入りだったのに。
本当に申し訳ございません。
そう思うなら説明して。
できません。
(舌打ち)もういいわ。
ほかのを出してちょうだい。
何をしてるの?ああ何年かぶりに古い書類を整理しようと思ってね。
でもどうして急に?特に理由はないよ。
ああ…やはり捨ててなかったか。
誰です?かつての友人だよ。
お名前は?アリスだ。
アリス・ニール。
好きだったのね?まあね。
だが人生には出会いもあれば別れもある。
まあ要するに手ひどくフラれたわけさ。
どうでもいいことだが。
どんなに泣いてわめいて嘆こうがみんな最後は死ぬだけだ。
まあ励まされる言葉ね。
どうも。
じゃあ仕事に戻ります。
(ドアを開ける音)
(スプラット)奥様。
ベイツさんです。
ベイツ!?突然押しかけまして申し訳ございません。
モールズリー2世の件でお話が。
随分仰々しい呼び方ね。
苦境に立たされている彼にもう一度手を差し伸べてはいただけないでしょうか?私にお金を用立てろと?はっきり申し上げるとそうです。
ウウン。
ですが彼は自尊心から受け取りません。
あら変わってるわね。
そこで手を考えました。
おはようバロー。
おはようございます。
伯爵は書斎かしら?はいそうです。
ですが…。
なあに?ブレイスウェイトさんが落ち込んでいます。
当然よ。
ええ。
ですが…彼女が事情を説明できなかったのは告げ口が嫌だったからです。
告げ口って誰の?ああ…それは私もあまり言いたくはありません。
ベイツさんとこれ以上もめるのはちょっと…。
まさかベイツがやったと言うの?いえ。
ベイツさん本人では…。
ということはアンナ?でもどうして?それは私にも分かりません。
恐らく事故か上級侍女に対する嫉妬かもしれません。
・コーラ居るのか?話がある。
香水は?はいこちらに。
アッ…。
アァ…私ったら。
申し訳ございません。
いいえ私のせいよ。
嫌だ。
まるで娼婦の寝室みたいなにおいになるわ。
アッフフッ。
今拭きます。
空ですか?ええそうみたい。
この辺にはないからヨークの店まで買いに行かないと。
でしたら私が行ってまいります。
そういえば…。
なあに?ローズ様が今日ヨークで開かれるダンス会に行きたがっていました。
奥様には頼めないけれど私に付き添ってほしいとおっしゃって。
何と答えたの?お嬢様の許可が必要だと。
あの年の子にはここの生活は退屈よね。
行ってきて。
でも問題は起こさないでよ。
(女性)雨だったらどうしようかと思ったけど晴れてよかったわ。
頼むよ。
グエンが喜ぶから。
なんで私なんだ?彼女をよく知らないのに。
ただ名前を書くだけだ。
ウーン…。
今夜お屋敷へ来ないか?久しぶりだろ?随分気さくだな。
いつも気さくだよ。
いや。
そりゃあなたはぶしつけな人じゃないよ。
それは認めるけど決して気さくじゃない。
アンナ以外にはね。
これからはもっと気さくにするよ。
では今夜。
ああ…。
ブランソン様がお見えです。
遅れてすみません。
フェアクローさんの家に行っていたもので。
いいえいいのよ。
今日ブランソンに来てもらったのは1つ提案があるからなの。
おばあ様「トム」と呼んで。
領地の管理人だから「ブランソン」と呼んでいるのよ。
駄目よ。
かまいません。
ウフフッ。
ここは私が折れるわ。
決して間違ったことは言ってないのだけれど。
それで提案って?ええメアリー。
あなた自身か息子のジョージがダウントンの半分を所有する。
であるならば運営に携わるべきだわ。
挑戦してみて。
でもゆうべのディナーで無理だと分かったでしょ?そこで提案よ。
ここに居るアァ…。
「トム」。
トムに指導してもらったらどう?あっ?メアリーを仕事に同行させて農業の苦労を教えてあげて。
ウーン…。
説明してほしいの。
穀物のこと。
それから牧畜のことも。
ダウントンが抱えている問題を理解させて。
だけどお父様にないしょでやるの?それはまずくないかしら?親しき仲にも秘密はあるものなのよ。
クローリー夫人。
申し訳ございませんが奥様はレディー・イングラムとの会食で旦那様は散歩中です。
メアリー様もイーディス様もあいにくお留守です。
実を言うと今日はあなたに会いに来たのよ。
チャールズ・グリッグの件で。
彼ベルファストのオペラハウスで働くことになったの。
出発前にあなたと話したがってる。
あの男と会う気はございません。
「これからは誠実に生きる」と言っているわ。
そうですか。
こうも言っていたわ。
あなたの身に起きた不幸は自分のせいではないと。
得意のウソです。
そう…。
どうにかならない?仲たがいを続けるより会って解決したほうがいいと思うんだけど?失礼を承知で申し上げますことをどうぞお許しください。
ですがグリッグ氏との確執は私の問題です。
ええそうよね。
ごめんなさい。
(扉を開ける音)ありがとうカーソン。
ごきげんよう。

(グレッグソン)コーヒーいれようか?家庭的なのね。
ウフッそんな大げさな。
お湯を注ぐだけだからね。
大した事ない。
でもうちの父に比べれば名シェフだわ。
ウフフッ。
ホントよお湯も沸かせないんだから。
もしも使用人が居なくなったら厨房を探して廊下で行き倒れになってるわ。

(グレッグソン)君はお湯を沸かせる?僕と暮らすならそういうこともできないとね。
どんな状況?順調だよ。
弁護士の話ではね。
だけど本当にいいの?王家はドイツ系の名字を嫌って改名したほどなのに。
あなたは平気なの?そのせいで周りから嫌われるかもしれないのよ?君も嫌う?今以上に愛するわ。
ならいいよ。
僕はタフなんだ。
華やかな貴族ではないけれど自分の面倒は見られる。
ダウントンへいらっしゃる?どうした?いきなり。
考えてみたのよ。
あなたはもうすぐドイツ人になって離婚する。
家族に知らせたいわ。
だが今日明日で決まる話じゃない。
随分つれないのね。
あなた私が育った家に興味ないの?君の全てに興味があるよ。
だけど今の状況を話せばご家族が動揺する。
だったら来月母がうちで開くパーティーにいらして。
アァウーン。
それならあれこれ追及されずに屋敷の中を見て回れるわ。
母は歓迎してくれるはず。
お父上は違う。
あなたを知らないからよ。
知れば好きになる。
じゃあコーヒーを飲んだらもう行かないと。
3時の列車に乗り遅れるわ。
もう少し居られない?これだけは言える。
断るのがどんどんつらくなってるわ。

(拍手)あの席がいいわ。
やっぱりここはお嬢様にはふさわしくない場所です。
「お嬢様」じゃなくって「ローズ」って呼んで。
とんでもない。
だったら呼ばないで。
ウウン…。
(男性客1)おい見ろよ。
(ウエイター)ご注文は?そうね。
「お茶とダンスの会」ですし紅茶にしましょう。
ええそうね。
ああでも特別な風味づけをお願い。
かしこまりました。
(ダンスホールに流れる音楽)聴いて!この曲ワンステップよ。
ああ…なんで誰も誘いに来ないの?ウン…。
ちょっとお嬢様控えてください。
どうして?効果あったわ。
(サム)ダンスは好きじゃない?とんでもない。
踊るの大好き。
まずは自己紹介を。
サム・ソウリーだ。
よろしく。
私はローズ…・スミスよ。
よろしく。
踊れるんでしょうね?もちろん。
僕はダンスの名人さ。
(ダンスホールに流れる音楽)やあアンナ。
ジミー。
どうしてここに居るの?パットモアさんのお使いでね。
踊る?そうね。
ローズ様がハメを外さないように見張らないと。
(ダンスホールに流れる音楽)僕はエリス卿のお屋敷の庭師なんだ。
君は?私は…ダウントン・アビーに。
へぇ〜!仕事は?もしかして侍女?しゃべり方が上品だ。
ウフフッ。
そう?何だかうれしいわ。
言葉遣いは何度も練習したから。
上手だよ。
侍女じゃなくて本物のレディーみたいだ。
ウフッ。
私はまだ侍女じゃないの。
さっき居たアンナはそうだけど私には無理かも。
まあでもそのうちお嫁に行くんだろ?実はもういい相手がいるんじゃない?そんなこと。
言いたくないか?ウフッ。
ジェームズ!?どうしてここが分かったの?通りでお嬢様を見かけたので…。
ホントに偶然よね。
ローズも驚いてる。
どんな場所か気になって入ってみた。
もう最高よね。
そうでしょ?サム。
ああ君と居るからね。
ウフッ。
(ダンスホールに流れる音楽)ここからの眺めはすてきね。
知れば知るほど好きになる。
垣根を挟んで…左側がオークウッド農場。
右側が僕らの農場だ。
オークウッド農場を買収するの?いやオールド一家はよく働いてる。
フム…。
実は相談したいことがあるんだ。
君の立場が微妙なのは承知の上だが。
何の話?相続税だ。
君が相続するとしても寡婦控除は特にない。
別に驚かないわ。
妙な話だよな。
相続人が妻でも他人でも同じ税金がかかるなんて。
うん。
法律ってやつは…。
それでどうするの?伯爵は土地を売って一括で納めるつもりだ。
あなたは反対?君はどう思う?
(ジミー)アイビーと劇場に行くよ。
(アンナ)フィリス・デアを見に?驚いたわ。
大枚をはたいて2人分のチケットを買ったんだ。
アイビーは知ってるの?まだ知らない。
(男性客1)おい代われよ。
悪いが無理だ。
俺にも踊らせろ。
あなたとは踊りたくない。
試しに踊ってみろよ。
ついにアイビーを好きになったわけ?彼女喜ぶわ。
離れろって言ってるだろ!まあね。
(男性客2)おいよせよ。
表でやれ。
アァ…。
(ローズの悲鳴)サム大丈夫?やめて!触らないで!ウッ…。
やめて!サムから離れて!離れてってば!彼女を外へ出せ!離れなさい!
(男性客3)この野郎!私のせいで彼が…。
彼を助けなきゃ!いけません!逮捕されますよ!
(笛)まずい。
来たぞ。
早く!早く外へ!
(ヒューズ)そういうことなら任せて。
ありがとうございます。
あらモールズリーさんいらっしゃい。
一緒にお茶でもいかが?ベイツさんから誘いを受けまして。
(ヒューズ)大歓迎よ。
さあかけて。
モールズリーさん。
ちょうどよかった。
実は昼間机を整理していたら例の借用書が出てきたんだ。
でよければ今返したい。
借用書?ここに来たばかりの頃金を借りてたのをすっかり忘れていてね。
いやすまなかった。
記憶にないんだが。
30ポンドですって。
思いがけない収入ね。
そんな…何かの間違いでは?でもあなたの署名だ。
(ヒューズ)ウーン確かに。
(アイビー)ヨークはどうだった?別に普通よね。
何してるの?
(デイジー)ベイツさんがモールズリーさんから30ポンドも借りてたの。
えっ!?でも私には身に覚えが…。
とにかくどうもありがとう。
おかげで助かったよ。
さてとそろそろ行かないと。
旦那様のお着替えの前にやる事が。
それでは失礼。

(ジミー)カーソンさんお話が。
何だね?ジェームズ。
どうしてあんなことを?私がふがいないせいで君には苦労をかけてきた。
だから君のためにできることがあれば何だってするよ。
でもどうやって?いつも言ってるだろう?刑務所で多くを学んだ。
アイビーと劇場へ?その日は半休で。
彼女は仕事だ。
第一「行きたい」と言うか分からない。
「行きたい」って言いますよ。
(ヒューズ)それに休みはずらせます。
何てことだ。
ここは無法地帯になりつつあるな。
その日来客は?ありませんよ。
ご家族はレディー・ローソンのお宅でお食事です。
ああいいだろう。
だが遅くなるなよ。
(パットモア)早くアイビーを誘っておいで。
ありがとうございます。
フム。
(ドアを開ける音)
(ため息)アイビーを傷つけなきゃいいけど。
ハァ…失恋の1つや2つ誰しも経験することよ。
そうだねヒューズさん。
ハァ…。
おかしなものだ。
かつて劇場は人生の一部だった。
あなたとグリッグさんにとってね。
彼がベルファストへ行くのはご存じ?ああ聞いたよ。
明日の朝村をたちます。
11時の列車でね。
それがどうした?彼に付けられた傷は開いたままよ。
事情は知らないけどこれだけは言えるわ。
傷口を縫って癒やすべきよ。
(ドアを開ける音)
(ベイツ)もうお支度の時間でしたか?いや。
まだ時間ではないがお前に話があって来た。
メイドだったエドナが上級侍女として戻ってきてアンナが面白くないと思うのも無理はない。
はい?だがもめ事は困る。
旦那様何のことでしょうか?コーラの話によるとアンナとエドナの折り合いが悪いらしい。
アンナの態度が不親切だとか。
そんなまさか。
ことさら問題にする気はないがそれとなく話しておいてくれないか。
承知しました。
よし。
一安心だ。
(銅鑼の音)さあ支度の合図だ。
ホントに行ってもいいんですか?信じられない。
やめた。
やっぱり駄目だ。
ウソに決まってんだろ。
行っていいって言ったらいいんだよ。
でも何着てこう。
(デイジー)服。
でも劇場に着ていく服なんて私持ってないもの。
たかがヨークだろ。
はぁ?いいよ。
何でもない。
服の心配はいいからパセリを持ってきてちょうだい。
たかが劇場へ行くくらいではしゃぎすぎだよ。
対抗心を燃やしてる。
分かんないよ。
若い男の心は変わりやすいからね。
まあ良くも悪くもだけどね。

(呼び鈴の音)
(トーマス)俺が出る。
ああ…。
はい?メイドのローズと話したいんだけど。
メイドのローズ?
(サム)ここで働いてるだろ?一体何を…。
(アンナ)私が代わるわバローさん。
どうもソウリーさん。
じゃああとは任せた。
彼女のことが心配で。
ローズは今忙しいの。
でも伝えておくわ。
いくらでも待つよ。
その間…入っててもいい?ちょっとここで待ってて。
彼女に聞いてくる。

(ローズ)アンナ?どうしたの?ダンスホールで会ったサム・ソウリーが下に来ています。
えっ!?どうして?何しに来たの?お嬢様のことを心配して。
アハッ。
それでどうしたの?ほかの人と会わないように外で待たせてます。
でも何て言おう?どうすればいい?フム。
来てください。
私に考えが。
フフッ。
ウフフッ…フッ。
わざわざ来てくれたのね。
当然さ。
心配してたんだよ。
だってほらあんな乱闘があったし。
ウフッ平気よ。
何ともなかった。
あなたのおかげ。
ウン。
あんな乱暴者を殴るなんて勇敢ね。
君のためなら何だって。
すごくうれしいわ。
生まれはどこ?こっちのなまりがないね。
ウーン。
そうでしょ?だって…私小さい頃からあちこちを転々としてきたから。
北南東西…。
ハァ…。
でも我が家が一番。
えっ?そういう歌があるだろ?ああええ。
そうだったわね。
ウン…。
また会いに来てもいい?それは…。
君にふさわしい男じゃないのは分かってるよ。
でも僕は誠実だ。
エリス卿の領地管理人に聞いてみてくれ。
分かってる。
でも問題は別にあるの。
踊ってるときにもういい相手がいるのかって聞いたでしょ?ああ。
問題はそれよ。
楽しい雰囲気を壊すのが嫌で昼間は言えなかったんだけど私には約束した人がいるの。
僕はお呼びでないわけか。
フン…どうか許して。
分かったよ。
相手は幸せ者だな。
フフフッ。
お幸せに。
会えてうれしかった。
私も。
ウン。
あのソウリーさん。
サム…ハァ…。
いつかあなたは…私よりもっとすてきな女性と結ばれるわ。
ウフッ。
お相手は幸せ者よ。

(ドアの開閉音)一体…。
黙ってて。
一生恩に着るわ。
お父様は応接間?はい皆様と。
ありがとう。
・とりあえずベイツに注意しておいたから・もう大丈夫だろう。

(コーラ)そう。
まあそれほど心配しなくても…。
ああイーディス。
ああ今戻ったのか?ピーターバラで列車が止まったの。
理由は分からないけど。
着替えてくるわ。
いいのよ。
家族だけだし。
家族への礼儀はないわけ?大目に見て。
おばあ様。
ローズはどこへ行った?
(ドアを開ける音)遅くなりました。
ああいい。
かまわん。
これでみんなそろったな。
カーソンが呼びに来る前に話がある。
今日マレーから手紙が届いた。
ウン…。
それで…。
カーソン少し時間をくれるか?外しましょうか?いや一緒に聞いてくれ。
フム。
マレーがマシューの手紙を専門家に見せて検討した結果「遺志を認める」との結論に達した。
つまり?つまりあれが遺言として認められるという意味だ。
(バイオレット)効力があるってことね?ええ。
メアリーが相続人だ。
(コーラ)うん。
(ブランソン)いい結果だ。
よかったわ。
では食事にしよう。
パットモアさんが怒る前にな。
(イーディス)さあおばあ様行きましょう。
お父様はガッカリなさってるんじゃない?何をバカなことを。
あしたは3人で今後について話し合いましょう。
ああだが主な問題は1つ相続税だ。
そのことだけどトムから土地を売るつもりだと聞いたわ。
それしか手はない。
でも私は反対よ。
とにかく今はよしましょう。
食堂に行かなくては。
君が言いくるめたのか?言いくるめたなんてとんでもない。
彼女は本気で領地運営に携わる気です。
意見は尊重してください。
心当たりないわ。
きつい言い方をしたことは?何も言ってないもの。
バローさんのことを忠告したことはあるけどただそれだけよ。
彼女は嫌がらせを受けたと思っているらしい。
そんなまさか。

(笑い声)ウン…。
バローさん。
ここで何をしているんだ?上に行って給仕を手伝ってくれ。
すみません。
すぐに行きます。
(エドナの笑い声)何がおかしい?別に何でもないわ。
気にしないで。
おはようカーソン。
お邪魔ではありませんか?いいえちっとも。
グリッグさんよ。
ようチャーリー。
よく来てくれた。

(イザベル)よかったわ。
驚きはしないけれど。
そうですか?私はたまげましたよ。
(グリッグ)最後に会ったときなんでアリスのことを聞かなかった?聞いてどうする?彼女は大昔に私ではなくお前を選んだ。
それが全てだ。
「それ」が違うんだよ。
俺とアリスはうまくいかなかった。
彼女はもう死んだが「それが全て」なんかじゃない。
彼女が死んだだと?5年前にな。
とっくに別れていたが病院へ会いに行ったよ。
彼女はなこう言ってた。
「チャーリー・カーソンを選べばよかった。
いい人だった。
彼を愛していた。
でも自分の本心に気付けなかった」。
そう言ったのか?本当に?お前を愛していると?ああ言ったよ。
伝えてくれと頼まれたんだ。
伝えたぞ。
一緒になれたかもしれない。
彼女が選んだんだ。
俺はお前から奪っちゃいない。

(駅員)お急ぎくださ〜い!
(イザベル)お邪魔して悪いけどそろそろ乗らないと。
ホントにお世話になりました。
クローリー夫人。
頑張ってね。
どうも。
もう会うこともないだろう。
握手しないか?俺たちの間にはいろいろあったがもしこれが最後なら友として別れよう。
いいだろう。
達者でな。
お前もな。
(笛)チャーリー。
(汽笛)クローリー夫人。
グリッグ氏がお宅でお世話になっている間に立て替えてくださった費用を全額知らせていただけますか?ああそんな。
いいのよ。
気にしないで。
どうかお願いします。
いいわカーソン。
知らせます。
失礼します。
カーソンさん。
一緒に帰りませんか?モールズリーさん。
ベイクウェルさんの店に勤めたの?配達係なの?いいじゃないかデイジー立派な仕事だよ。
エドナ僕の立場ではこれ以上…。
私の敵ではないわよね?
(グリーン)「グリーン」と呼んでくれ。
あとでゲームでもしよう。
ハメを外したら怒られますよ。
私に下僕をやれと?いやあ…役不足だというのは重々承知しているが…。
持たざる者にえり好みはできません。
(エドナ)パーティーを楽しんでます?
(ブランソン)僕は場違いなんだ。
改めて思い知ったよ。
ホントの喜びを教えてやる。
ウーウッ!2016/01/17(日) 23:00〜23:52
NHK総合1・神戸
ダウントン・アビー4 華麗なる英国貴族の館(2)「マシューの手紙」[二][字][デ]

20世紀初め、貴族と使用人が繰り広げる愛憎劇。英国の大ヒットドラマ。夫の遺品の中にメアリー宛ての手紙が。そこに書いてあったこととは…。

詳細情報
番組内容
弁護士からメアリー宛てに夫マシューの遺品が届く。その手紙の内容にメアリーの祖母らは喜ぶが、父親のロバートだけは素直に喜ぶことができない。一方、ダウントンで暮らす、伯爵家の親戚ローズは、身分を偽り、パーティーに出かけるが…。使用人の間にも変化が。伯爵夫人の侍女として雇われたのは、以前屋敷で働いていたことがある女性だった。
出演者
【出演】ヒュー・ボネヴィル…玉野井直樹,エリザベス・マクガヴァン…片貝薫,ミシェル・ドッカリー…甲斐田裕子,ローラ・カーマイケル…坂井恭子,アレン・リーチ…星野健一,マギー・スミス…一城みゆ希ほか
原作・脚本
【脚本】ジュリアン・フェローズ
監督・演出
【演出】デビッド・エバンス
制作
〜イギリス カーニバル・フィルムズ/アメリカ マスターピース制作〜

ジャンル :
ドラマ – 海外ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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英語
サンプリングレート : 48kHz

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