新・牡丹と薔薇 #32【姉妹の残酷な運命と絆】 2016.01.18


(富貴子)この天ぷら屋が私の家なの。
(伊佐子)何やってんの?富貴子。
バレちゃうわよ。
何もかも。
(富貴子)いいのよ。
もうバラすしかないの。
美輪ちゃん。
あなた多摩留にここに連れてこられておいしいおいしいって天ぷらを食べたんでしょ?
(美輪子)やめて。
やめて!
(富貴子)母さん。
この人に食べさせてやってよ。
天ぷらたっぷりごちそうしてやってちょうだい。
(伊佐子)いいの?あんた。
(富貴子)いいのよ。
芋の天ぷらでも食べなきゃ目が覚めないんだから。
さあいらっしゃい。
(峰靖)すいません…。
(美輪子)何なのよ?どうしてわざわざこんなところへ。
(富貴子)私は姉なの。
美輪ちゃん。
多摩留の姉なのよ。
(美輪子)姉?姉?バカなこと言ってんじゃないわよ!あなたと熱烈に愛し合っていた多摩留の姉よ。
ストーカーになってあなたを付け回していた多摩留のその姉が私なの。
嘘。
嘘ばっかり。
でたらめ言うんじゃないわよ!美輪ちゃん。
目を覚ますのよ。
しっかり現実を見るのよ!だって信じられないわよそんなの。
ちょっと父さん。
2階から多摩留のパソコン持ってきてよ。
(峰靖)パソコン?持ってきて。
早く。
(峰靖)分かった。
美輪ちゃん。
多摩留から聞いてない?アメリカに姉がいるって。
アメリカに?言ってたでしょう?それが私なの。
メールであなたと一緒に写した写真をアメリカまで送ってきたわ。
多摩留が?美輪ちゃん。
ちょっと見なさい。
あなた多摩留と一緒にイギリス大使館のパーティーに行ったんでしょう?そのときの写真も送ってきたわ。
この店でみんなで一緒に写真を撮ったこともあったでしょう?その写真もメールしてきたの。
ほら。
私へのメッセージにちゃんと書いてあるわ。
「お姉ちゃん。
すてきな彼女ができました」「奇麗だろう?」って。
多摩留が私に送ってきたメッセージはこうよ。
「お姉ちゃん。
イギリス大使館で新年のパーティーに美輪子と一緒に行ったよ。
楽しかった」これも覚えてるでしょう?この店で写した写真よ。
「今日の彼女はあんまり機嫌がよくなかったよ」「でも奇麗だろう?」でもなぜ?お姉ちゃまがどうして?私は吉田富貴子よ。
多摩留と同じ吉田なのよ。
吉田?ありふれた名字だからあなたも気にしなかったんでしょうけど分かってたでしょう?私が吉田姓だってことは。
吉田?吉田富貴子。
だからこの家の子なの。
この家にもらわれた子なの。
もらわれた?そうよ。
あなたも聞いてたじゃないの。
お母さんが私を育てられなくて生まれたばかりの赤ん坊の私を逗子の産婦人科の先生を介して養女に出したって。
(伊佐子)はい。
天ぷらできたわよ。
私はこの人たちの養女になったの。
分かる?美輪ちゃん。
分かる?それから弟たちが生まれたのよ。
だから血はつながっていないけど多摩留の姉なの。
あのストーカーでぼたんを殺し田園調布の小日向家に火を放って自分も焼け死んだ多摩留の姉なのよ。
多摩留のお姉さんが私の?そうなの。
多摩留の姉でしかも小日向家の娘であなたのお姉ちゃまなのよ。
(伊佐子)さあさあ美輪子さん。
冷めないうちにおなかいっぱい食べましょうね。
(伊佐子)こっちが芋でこっちがカボチャ。
レンコン。
ゴボウ。
それからかき揚げにじゃこ天。
メンチカツ。
コロッケ2種類とソーセージ揚げ。
(伊佐子)食べないの?美輪子さん。
多摩留と一緒に来たときはおいしいおいしいっていっぱい食べたじゃないの。
さあ食べるのよ。
まずは大好きな芋天からね。
はい。
おあがり。
お口をあーんして。
あーん。
(杉彦)食べて。
食べて。
(伊佐子)ほら。
食べなさいよ。
食べるのよ。
奇麗。
奇麗。
(悲鳴)
(峰靖)かわいそうに。
少しおきゅうが効き過ぎたんじゃないのかな?しかたがなかったのよ。
こうするより。
(伊佐子)大丈夫かねぇ?
(峰靖)お前が無理やり天ぷら食わそうとするからじゃないか。
(伊佐子)だって。
私だってこの女には恨みがあるんだもん。
(杉彦)死んだ?死んだ?大丈夫よ。
心臓は元気に鼓動を打っているからこのまましばらくそっとしておいてあげて。
お医者さん呼ばなくてもいいのかねぇ?
(伊佐子)あっ。
気が付いた。
(杉彦)目開けた。
目開けた。
美輪ちゃん。
ごめんね。
ショックだったでしょう?ごめんね。
ごめんね。
美輪子。
お姉ちゃま。
理不尽かもしれないけど全て事実なのよ。
私は火事で死んだぼたんとは違う。
別の人間吉田富貴子だってことをきちんと分かってほしかったの。
ねえ。
美輪ちゃん。
美輪ちゃん!ええ。
よく分かったわ。
お姉ちゃま。
アメリカから帰ってきて自分がどういう出生なのか本当の両親は誰なのかを知りたくて養子縁組を仲介してくれたっていう逗子の産婦人科の先生のところへ行ったの。
《先生が名付け親だったんですか?》《私の名付け親?》
(稲垣)《そうなんだよ》《私の好きな牡丹の花にちなんで》《それで私を産んだ母親は?》
(稲垣)《確か高校生だった》《誰なんです?》《私を産んだ母親は今どこに住んでるんです?》
(稲垣)《待ってなさい。
カルテを捜してこよう》《あるんですか?そのときのカルテが》先生がカルテを捜し出してくださって。
西山眞澄ってお母さんの旧姓と名前が分かって。
それからたどりたどって調べたらお母さんは田園調布の小日向家に嫁いでいることが分かったの。
(峰靖)あのときはまさかと思ったな。
富貴子に頼まれて調べれば調べるほど世の中にこんな偶然があっていいのかって話で…。
(峰靖)《母親は多摩留が放火殺人を犯した小日向家の夫人だ》《妹は多摩留がストーカーになって付きまとっていた相手だ。
認めるしかないんだ。
富貴子》
(峰靖)《小日向家には近寄らない方がいい》《分かってるよな?》
(伊佐子)《いくら実の親だからってこれじゃ親子の名乗りなんてできやしないよ》《会ったってろくなことにはならないんだから》《いいな?富貴子。
近寄らない方がいいぞ》でも私はこの人たちの言い付けに背いて小日向家のローズガーデンに行ってしまったの。
・・
(ピアノの演奏)そして美輪ちゃん。
あなたに会ったのよ。

(ピアノの演奏)《奇麗なメロディーですのね。
何て歌なんです?》《『牡丹と薔薇』って歌です》《『牡丹と薔薇』?そんな歌があるんですの?》《ずいぶん前から歌われてるんですよ》《どこかの国の古い民謡に誰かが歌詞をつけたそうですわ》《歌ってあげましょうか?》《あら。
ぜひどうぞ》・
(ピアノの演奏)《・「牡丹と薔薇はどちらが綺麗」》《あのう》《ごめんなさい》《あんまり切なく胸に迫る歌なので》《あのう。
あなたは?》《どうかしてるわね。
私って。
突然泣いたりして》《失礼するわ》《あのう…》・
(ドアの閉まる音)その後あなたの方から私を尋ね当ててくれて。
魂と魂が引かれ合うようにあなたと離れられなくなって。
とうとう小日向家の家族の一員になってしまったけど。
よく分かったわ。
お姉ちゃま。
あなたが多摩留のお姉さんだったってことは運命のいたずらかもしれないけど受け入れていきます。
ありがとう。
美輪ちゃん。
でも私たちは牡丹と薔薇。
あなたは富貴子。
焼け死んだぼたんじゃない。
でもそれでも私たちは牡丹と薔薇の姉妹だわ。
ええ…。
ええ。

(鈴の音)ああこれで多摩留もやっと成仏できるよ。
美輪子さんが多摩留の位牌に手を合わせてくれるなんて。
これで多摩留の霊も救われるよ。
ただいま。
何だか不思議な感じ。
この家が今までとは違う家みたい。
あら。
そう?・
(眞澄)まあどうしたのよ?こんな時間まで。
すみません。
お母さん。
遅くなってしまって。
(眞澄)ずっと一緒だったの?あなたたち。
ええ。
そうよ。
あちこち2人で食べ歩きしたりしたの。
ねっ?おいしかったわね?ええ…。
おなかがいっぱいになって。
(眞澄)心配したわよ。
ローズカフェに電話したら2人とも早く出たっていうし。
私がぼんやりしてて連絡するのを忘れて。
パパも帰ってるわよ。
一緒にお茶でも飲む?じゃあご挨拶だけして。
(崑一)ああ。
お姫さまたち。
ようやくにしてご帰還か。
ずいぶんゆっくりだったね。
私が美輪ちゃんをあちこち引っ張り回してたんです。
(崑一)うん?綱輝君とは一緒じゃなかったのかね?男なんかシャットアウトよ。
パパは早かったの?
(崑一)今日はゆっくり風呂に入って久しぶりで家族と夕食を一緒にするつもりだったんだよ。
だのに肝心のお前たちが帰ってこないんだから。
いいじゃない?たまには夫婦水入らずで。
あなたたちお風呂は?もう遅いからすぐ休みます。
ああ。
ありがとう。
じゃあパパ。
私たちはこれで。
何だお前。
茶ぐらい一緒に飲めばいいじゃないか。
睡眠不足は美容の敵です。
ねえ?ええ。
顔がむくんで豚になっちゃうわ。
(眞澄・崑一)ハハハ。
おやすみなさい。
うん。
おやすみなさい。
フフフ。
フフッ。
いいねぇ。
仲が良くて。
どうしたのかしら?今夜は美輪子いやにすっきりした顔してるわ。
うん。
「仲良きことは美しきかな」だ。
美輪ちゃん。
今日のことは私たち2人だけの秘密にしておきましょうね?いいわね?もちろんよ。
分かってるわ。
お母さんやパパに知れると大変なことになるから絶対に秘密よ。
ええ。
当然よ。
口が裂けてもしゃべらないわ。
じゃあ指切りしましょう。
いいわ。
・「指切りげんまん嘘ついたら針千本のまそ」・「指切った」お母さんもパパも知らない秘密を私たちだけが共有してるんだわ。
もしそれが明るみに出ればこの家に激震が走るわね。
そんな重大な秘密を分かち合ってることが何だかとってもうれしいの。
これまでよりもお姉ちゃまとしっかり心が結ばれ合っている気がして。
私もよ。
美輪ちゃん。
あなたが言うとおり私たちは牡丹と薔薇。
それは永遠に変わらない。
いいえ。
これからはもっと美しく強靱な絆で結ばれた姉妹として生きていけるのよ。
ええ。
今夜あちらの家で多摩留の位牌に手を合わせたときホントに心が晴れやかになって魂が救われたような気がしたの。
ありがとう。
美輪ちゃん。
これからはお姉ちゃまと2人世の中の荒波を乗り切って生きていける。
そんな自信がやっと生まれてきたの。
うれしいわ。
美輪ちゃん。
私たちどんなことがあっても助け合っていきましょうね。
見捨てないでね?お姉ちゃま。
ええ。
誓うわ。
美輪ちゃん。
《どうなさったの?ねえ?大丈夫?》《美輪ちゃん!?やめて!》《役立たずの雌豚!》《うわーっ!》《あっ!》《ひどい!》《そんなに私が憎いんなら殺せばいいじゃないの》《いいわよ》《お姉ちゃまに殺されるんなら私は本望だわ》《泣かないで。
そんなに泣かないで》お姉ちゃま。
美輪子。
2016/01/18(月) 13:25〜13:55
関西テレビ1
新・牡丹と薔薇 #32[字][デ]【姉妹の残酷な運命と絆】

我慢の限界に達した富貴子(黛英里佳)は、美輪子(逢沢りな)をある場所へ連れ出す。美輪子にとっては忌まわしい思い出しかない場所。ついに美輪子に衝撃の事実を告げる!

詳細情報
番組内容
 富貴子(黛英里佳)は、いきなり美輪子(逢沢りな)を養父母の家に連れて行く。そこは美輪子にとって、非常に忌まわしい思い出しかない、多摩留(戸塚純貴)の実家だった。
 混乱する美輪子に、富貴子は自分がこの家の長女だと告げる。受け入れることの出来ない事実を突きつけられ、失神する美輪子。目覚めた妹に、富貴子はなぜ自分から近づいたのか語り始める。
番組内容2
養父母や血の繋がらない家族を大切に思いながら、実の妹や母を求める気持ち。自分を慕ってくる美輪子への愛おしさ…。危険と分かっていながら、美輪子と離れることが出来なかったと打ち明ける富貴子だった。
 あまりにも残酷な運命と向き合った美輪子は、憑き物が離れたような表情で、多摩留の位牌に手を合わせる。富貴子と美輪子は、今日のことは二人だけの秘密にしようと、固く誓うが…。
出演者
吉田富貴子:黛英里佳 
小日向美輪子:逢沢りな 
牧原世奈子:田中美奈子 
小日向崑一:岡田浩暉 
浅黄萌子:山口いづみ 
瀬尾綱輝:片岡信和 
 ・ 
小日向眞澄:伊藤かずえ ほか
スタッフ
【企画】
横田誠(東海テレビ) 
【原作・脚本】
中島丈博 
【演出】
藤木靖之 
【音楽】
中川幸太郎 
【主題歌】
サラ・オレイン「涙のアリア」(ユニバーサルミュージック) 
【プロデュース】
西本淳一(東海テレビ) 
大久保直実(ビデオフォーカス) 
坪ノ内俊也(ビデオフォーカス) 
【制作著作】
ビデオフォーカス 
【制作】
東海テレビ
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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