ウォール街、一段の経費削減に耐える見込み-2016年利益は横ばいか
2016/01/21 16:00 JST
(ブルームバーグ):ウォール街の銀行は昨年、予算を削減することで金融危機前以来で最大の利益を確保した。それを超えることは可能だろうか。
多くの銀行にとって冷静な答えは、2015年よりもさらに経費削減を拡大すれば可能だというものだ。15年に銀行はコストを13%圧縮し、2万人余りを削減した。ブルームバーグ集計のデータによると、米投資銀行上位5行は15年に経費を過去7年で最低の水準まで切り詰めることで、計700億ドル(約8兆1700億円)の利益を生み出した。これを続けるには骨身を削るリスクを冒しても削減を続ける必要がある。
ポータレス・パートナーズのアナリスト、チャールズ・ピーボディー氏は、いかなる銀行も「経費の面で振ることができる魔法のつえはないと思う」と述べた。
一般会計原則(GAAP)に基づく米大手銀行の昨年10-12月(第4四半期)の純利益は、第4四半期としては06年以来の高水準となった。
ブルームバーグが集計したアナリスト予想によると、16年は5行のうち3行の利益が15年を下回り、ゴールドマン・サックス・グループとバンク・オブ・アメリカ(BOA)だけが増益になると見込まれている。5行合計の利益は700億ドルと横ばいになる見通し。
原題:Wall Street Seen Enduring Deeper Cuts to Boost 2016 Profits (1)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Hugh Son hson1@bloomberg.net;ニューヨーク Dakin Campbell dcampbell27@bloomberg.net;ニューヨーク Yalman Onaran yonaran@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先: Peter Eichenbaum peichenbaum@bloomberg.net
更新日時: 2016/01/21 16:00 JST