NHKニュース おはよう日本 2016.01.19


おはようございます。
7時になりました。
きょうは北日本や日本海側で、猛吹雪です。
北日本や北陸、それに西日本の日本海側では、あすにかけて雪や風の強い状態が続く見込みです。
北海道北見市では雪が強まっています。
中継でお伝えします。
北見市の中心部にある、NHK北見放送局の前です。
午前7時前に日の出の時間を迎え、徐々に明るくなってきました。
この辺りでも先ほどから除雪が始まっています。
時折、やや強い風が吹いています。
雪は横殴りに、たたきつけるように降っています。
私の足元をご覧ください。
雪が15センチから20センチほど積もっています。
このように踏み固めてみると、簡単に足が沈み込んでいきます。
北見市のあるオホーツク海側では、あす朝までに多い所で1メートル20センチの雪が降る予想です。
地元の気象台によりますと、この地域で24時間で1メートルの降雪はあまり例がなく、記録的な大雪になるおそれがあるということで、警戒を呼びかけています。
北見市からお伝えしました。
北海道東部、知床半島にある羅臼町です。
昨夜9時過ぎから雪が降り始めました。
今は風も次第に強まって、顔に打ちつける雪が痛いほどです。
時折、ごーっという音とともに、積もった雪が舞い上げられると、数十メートル先の視界が遮られるほどです。
昨夜までこの辺りは、雪はほとんど積もっていませんでした。
現在は足のくるぶし辺りまで埋もれるほどの積雪となっています。
羅臼町の積雪は午前6時現在で62センチです。
町内では通勤や通学の時間に備えて、除雪車による除雪が、急ピッチで進められています。
目の前を通る道路では、通常どおり、車が走っています。
羅臼町の役場では、昨夜から職員2人が、泊まり込みで警戒に当たっていますが、これまでのところ、被害の情報は入っていません。
以上、北海道羅臼町からお伝えしました。
新千歳空港の国内線出発ロビーです。
6時半過ぎごろから少しずつお客さんの数が増えてきました。
空港の職員の方の話によりますと、いつものこの時間と比べましても、人の数に大きな違いはないということです。
この新千歳空港から本州に仕事へ向かう方、そして大きな荷物を持った外国人観光客の姿も見えました。
現在も搭乗手続きが行われていますが、大きな混乱はありません。
この新千歳空港と本州を結ぶ便では、中部、そして仙台を結ぶ便などに欠航が出ています。
また道内を結ぶ便にも欠航が出ています。
気象庁の新千歳空港測候所によりますと、このあと朝にかけて、1センチから2センチほどの雪、そして夕方ごろに風が強まるという予報が出ています。
航空各社では最新の運航状況を確認するよう呼びかけています。
新千歳空港の国内線出発ロビーからお伝えしました。
この時間、西日本の平地でも、雪が積もっている所があります。
午前5時過ぎの広島市の様子です。
一面真っ白になっています。
山口市で6センチ、広島市と佐賀市で1センチなどの積雪となっています。
気象庁によりますと、発達した低気圧が北海道に近づいているため、日本付近は強い冬型の気圧配置となって、全国的に風が強まり、北日本と日本海側を中心に雪が強まっています。
午前2時前には、北海道のえりも岬で45.1メートル、午前4時前には、山形県小国町で34.9メートルの最大瞬間風速をそれぞれ観測しました。
また午前6時の積雪は、青森県八甲田山系の酸ヶ湯で2メートル29センチ、札幌市で58センチ、山形県新庄市で57センチなどとなっていて、北海道や東北では、この24時間に多い所で50センチを超える雪が降っています。
低気圧は北海道付近で動きが遅くなるため、北日本や日本海側を中心に、あすにかけて雪や強い風が吹き、所によって猛吹雪となるおそれがあります。
あすにかけての最大風速は、北日本と北陸、それに西日本の日本海側の陸上で20メートルから23メートル、海上で25メートルから30メートル、最大瞬間風速は30メートルから45メートルに達すると予想されています。
北海道と東北の沿岸では、波の高さが9メートルの猛烈なしけとなっているほか、北陸から九州北部の日本海側と伊豆諸島、それに関東、東海の沿岸では、6メートルから8メートルの大しけが続く見込みです。
また北日本や北陸を中心に、雪が強く降り続く見込みで、あすの朝までに降る雪の量は、いずれも多い所で、北海道で120センチ、北陸で100センチ、岐阜県で80センチ、東北で60センチ、関東甲信と近畿北部、中国地方で50センチ、四国で30センチ、九州北部で20センチ、九州南部で10センチなどと予想されています。
雪はその後も広い範囲で降り続き、北日本や関東甲信では、あすの朝からあさっての朝にかけて、いずれも多い所で、60センチから40センチの雪が降る見込みです。
また低気圧の接近に伴って、北海道の太平洋側東部では、満潮の時刻を迎えるきょうの昼ごろにかけて潮位が上昇し、平成26年12月に匹敵する高潮の被害のおそれがあります。
気象庁は、暴風雪や大雪、それに高波や高潮に警戒するとともに、雪による交通への影響や、電線や樹木への着雪などにも十分注意するよう呼びかけています。
また関東など、きのう雪が積もった地域では、気温が0度前後まで下がっている所があり、路面の凍結に十分注意するよう呼びかけています。
各地で被害や交通機関への影響が出ています。
北海道南部の松前町です。
昨夜、国道沿いで電柱2本が折れて傾いているのが見つかり、北海道電力が復旧作業を進めています。
松前町では昨夜7時36分に、31.8メートルの最大瞬間風速を観測していました。
大雪や強風の影響と見られる停電が起きています。
午前6時現在、岩手県など5つの県で、合わせておよそ1万5000世帯が停電しているほか、富山県入善町では、およそ800世帯が、けさ5時前から停電しているということです。
交通機関にも影響が出ています。
北海道内ではJRが特急列車や普通列車など、合わせて201本の運休を決めています。
またJR西日本は、金沢と大阪方面を結ぶ特急サンダーバードと、金沢と名古屋方面を結ぶ特急しらさぎについて、きょうの始発から最終まで、金沢駅と福井駅の間で運休を決めました。
一方、JR西日本によりますと、山陽新幹線は、雪の影響で始発から一部の区間で速度を落として運転することにしていて、20分程度の遅れが出る見込みだということです。
首都圏などの高速道路では、一部で通行止めが続いています。
日本道路交通情報センターなどによりますと、午前5時半現在、中央自動車道は、相模湖インターチェンジと勝沼インターチェンジの間の下り線、勝沼インターチェンジと上野原インターチェンジの間の上り線で通行止めが続いています。
このほか強風の影響で、川崎市と千葉県木更津市を結ぶ東京湾アクアラインは、一部の区間で通行止めになっています。
国内の空の便は、北海道を発着する便を中心に、きょう、合わせて78便の欠航が決まっていて、航空各社はホームページなどで最新の情報を確認するよう呼びかけています。
日本海側では、今週木曜日ごろまでは、雪や風の強い状態が続く見通しです。
きのう、首都圏では、通勤や通学に大変苦労したという方が多かったのではないでしょうか。
雪の影響を受けた鉄道では何が起こっていたのでしょうか。
上り方面のお客様、このまま、列並んでお待ちください。
きのうの朝9時のJR町田駅の様子です。
30分から1時間に1本程度しか電車が来ないため、大勢の人であふれ返りました。
京王線の千歳烏山駅でも長い列が。
首都圏では、入場を制限する駅が相次ぎました。
ツイッターには、この混雑について、多くの投稿がありました。
ダイヤの大幅な乱れ。
その原因の一つが、雪の重みによる架線の切断です。
京王線では、3つの車両基地で架線が切れ、電車が出発できなくなってしまったのです。
もう一つの原因が間引き運転です。
国土交通省は鉄道会社に対して、大雪の際は、運行本数を減らすことなどを検討するよう、通知を出しています。
駅と駅の間で列車が止まり、乗客が車内に閉じ込められないようにするためです。
きのう、京王線では、ラッシュの時間帯に68編成の電車を運行する予定でしたが、間引き運転やトラブルで16編成しか運行できませんでした。
このため多くの乗客が乗れない事態になったのです。
きのうの雪では、交通事故や、転倒してけがをする人も相次ぎました。
関東など、きのう雪が積もった地域では、気温が0度前後まで下がっている所があり、路面の凍結に十分注意が必要です。
雪の多い地域の皆さん、通勤・通学の際は、どうぞ、時間に余裕を持って行動するようにしてください。
では、大雪や暴風の見通し、それに防災上の注意点について、気象情報担当の平井さんです。
けさは西日本でも雪が積もっている所があります。
ここ山口です。
積雪が6センチと、今シーズン最も雪が積もっています。
それでは各都市の積雪の様子、見ていきましょう。
広島も1センチになっています。
そして北海道は東部、帯広でも55センチと、この冬、最も雪が積もっています。
きのう大雪の降った仙台でも7センチ、東京も3センチとなっています。
それではこのあとの雪の見通し、見ていきましょう。
動かしますと、北海道は太平洋側も雪が強い予想です。
本州の日本海側や四国、九州、そして近畿地方でも雪が強い予想です。
これは午後3時です。
このあとです。
北海道、それに本州の日本海側、近畿、四国、九州、引き続き雪が降りやすい予想です。
風の見通し、見ていきましょう。
動かしますと、北海道では北東からの風が非常に強く吹いて、この風が吹きつける北海道東部、高潮にも警戒が必要です。
それから西日本では、このように日本海側、北陸周辺で風が非常に強い予想です。
予想される雪の降る量ですけれども、あす朝までに多い所、北海道と北陸で1メートルから1メートル20センチの大雪となる見通しです。
さらに予想される最大瞬間風速は北日本から西日本にかけて30メートルから45メートルと見られます。
今夜の天気図を見ていきますと、北海道と日本海で低気圧が発達しています。
このために北日本から西日本にかけて広い範囲、暴風雪や大雪に警戒してください。
注意点をお伝えしましょう。
路面の凍結に注意してください。
特に関東や東北の太平洋側、きのう、大雪が降りました。
このように階段や歩道橋を歩くときは、歩幅を小さくして、慎重に歩いてください。
最後に吹雪の北海道です。
猛烈な吹雪が予想されますので、外出は控えるようにしてください。
以上です。
長野県軽井沢町で、スキーツアーのバスが転落した事故で、重体となっていた千葉県松戸市の大学生が、昨夜、死亡し、事故で亡くなった人は15人となりました。
一方、警察はきょう、車体を検証し、転落に至った状況を詳しく調べることにしています。
今月15日、長野県軽井沢町の碓氷バイパスでスキーツアーのバスが道路の下に転落した事故で、これまでに乗客と乗員合わせて14人が亡くなっていましたが、昨夜、頭を強く打ち重体となっていた、千葉県松戸市の大学生、並木昭憲さんが、佐久市の病院で死亡し、今回の事故で死亡した人は、合わせて15人となりました。
法政大学教授の尾木直樹さんは、自分のゼミの学生だった並木さんが亡くなったことについて、面倒見がよく、しっかりした人間で、将来は教師になりたいと話していました。
子どもに好かれるいい教師になると思っていただけに、とても残念ですと話していました。
一方、警察のこれまでの調べで、バスは現場の100メートルほど手前のカーブを曲がりきれずにガードレールに接触したあと、右に傾きながらセンターラインを越えて転落したと見られています。
車体はくの字に曲がるようにして、激しく損傷していました。
警察は、こうした状況から、バスは下り坂で制限速度の時速50キロを超えて走行し、制御できなくなって転落した疑いが強いと見て、きょう、車体を検証し、転落に至った状況を詳しく調べることにしています。
カレー専門店を展開する壱番屋が廃棄を委託した冷凍のカツが横流しされた問題で、カツを買い取っていた岐阜県の食品関連会社から見つかった壱番屋以外の食品は、野菜の煮物やケーキなども含め、108の品目に上ることが分かりました。
会社の責任者は、ほとんどを廃棄物処理業者から仕入れたと説明していて、岐阜県は確認を進めています。
カレー専門店のCoCo壱番屋を展開する壱番屋が、愛知県稲沢市の廃棄物処理業者、ダイコーに廃棄を委託した冷凍のビーフカツなどが処分されず、横流しされていました。
愛知県警察本部は廃棄物処理法違反の疑いで、今月14日、ダイコーを捜索し、16日には、ダイコーの会長から任意で事情聴取を行いました。
会長は、冷凍のカツが廃棄物であることを知りながら、岐阜県羽島市の食品関連会社、みのりフーズに横流ししたと話したということです。
弁護士によりますと、ダイコーの会長は、法律に違反して申し訳ないと話しているということです。
一方、ダイコーからカツを買い取っていた、岐阜県羽島市の食品関連会社みのりフーズからは、岐阜県のこれまでの調査で、冷凍カツのほか、マグロや鶏のもも肉なども見つかっていて、県はきのう、壱番屋以外の食品は、野菜の煮物やケーキなども含め、108品目に上ることを明らかにしました。
みのりフーズの実質的な経営責任者は県に対し、ほとんどをダイコーから仕入れたと説明し、大半はすでに賞味期限が切れていたということです。
このうちマグロは、静岡県の会社がダイコーに廃棄を委託したものだったことが、岐阜県の調査で裏付けられたということで、岐阜県はほかの品目についても、仕入れの経緯などの確認を進めています。
アメリカは先月、40年ぶりに原油輸出を解禁し、石油元売り大手のコスモ石油が、日本で第1号となるアメリカ産原油の調達を行うことになりました。
中東情勢が緊迫する中、安定した調達先として期待が高まりそうです。
アメリカは石油危機をきっかけに、自国のエネルギーを確保するために、1975年から、原油の輸出を原則禁止してきましたが、シェールオイルの生産が拡大し、先月、法律を改正し、40年ぶりに輸出を解禁しました。
経済産業省は、2年前からアメリカ政府と水面下で交渉し、輸出が解禁された場合には、日本にも原油を供給するよう働きかけていました。
関係者によりますと、こうした交渉もあって、石油元売り大手のコスモ石油が、このほど日本で第1号となるアメリカ産原油の調達を行うことになりました。
コスモ石油がアメリカ国内で石油事業を行っている会社と売買契約を結び、30万バレルを購入して、来月下旬に南部テキサス州ヒューストンから日本に向けてタンカーで輸出される計画です。
経済産業省は、今後もアメリカからの原油の輸入をさらに拡大させたい方針です。
原油の8割を中東諸国に依存してきた日本にとっては、政治経済的につながりが深いアメリカが調達先に加わることで、エネルギーの安定供給や、価格交渉力の強化につながることが期待されます。
さて、グループとしての活動が続くのかどうかが注目されていた人気アイドルグループ、SMAPが存続することが決まりました。
昨夜、メンバー5人が民法のテレビ番組にそろって出演して、自分たちは何があっても、ただ前を見て進みたいと話しました。
国民的人気を誇るアイドルグループ、SMAPは、一部のメンバーがジャニーズ事務所からの独立を検討していることが明らかになり、多くの人たちからグループの解散を心配する声が上がっていました。
メンバー5人は昨夜、民放のテレビ番組に生出演し、今回の騒動を謝罪したうえで、木村拓哉さんが経緯を説明しました。
そしてメンバーが1人ずつコメントし、このうち中居正広さんは、次のように述べました。
そして最後に木村さんが、今後もグループとしての活動を続けることを明らかにしました。
事務所の関係者によりますと、メンバー5人は、引き続きジャニーズ事務所に所属して活動するということです。
今回の問題について、音楽プロデューサーとして数多くのアイドルやミュージシャンを世に送り出してきた酒井政利さんは、活動継続を望む多くの人の声が、関係者を動かしたのではないかと言います。
今月下旬に、事実上スタートする春闘を前に、経団連はきょう、春闘に向けた経営側の方針を正式に発表します。
この中で、基本給を引き上げるいわゆるベースアップには必ずしもこだわらず、ボーナスの増額なども検討し、3年連続の賃上げを行うよう呼びかけます。
この中で経団連は、収益が拡大した企業は、去年を上回る年収ベースの賃金引き上げに前向きで踏み込んだ検討が望まれるとして、年収全体が去年を上回る形で3年連続の賃上げを行うよう呼びかける方針です。
ただ、賃上げの手法に関しては、基本給を引き上げるベースアップに必ずしもこだわらず、ボーナスの増額や、子育て世帯の賃金を増やすなど、さまざまな手法の検討を促すことにしています。
その背景には、企業の負担に配慮していることがあります。
ベースアップは、従業員の基本給を引き上げるだけではありません。
ボーナスや退職金、それに企業の社会保障関連の支出も、基本給の水準が元になり、企業の負担の増加は、全体でベースアップ分のおよそ1.6倍になるという試算・試みの計算もあります。
一方、ことしの春闘では、3年連続の賃上げが実現するかどうかに加え、大企業と中小企業の賃金の格差が、どこまで小さくなるのかも焦点となりそうです。
連合も大企業と中小企業の格差是正を方針に掲げていて、ことしの春闘では、大企業だけでなく、中小企業の対応が注目されます。
ことしの春闘は、来週25日に開かれる労使フォーラムで、経団連の榊原会長と連合の神津会長が、それぞれ考え方を表明し、事実上スタートします。
安倍総理大臣は、今月22日にも行う施政方針演説で、世界経済の新しい成長軌道、地方創生、一億総活躍、よりよい世界の4つの課題への挑戦を掲げ、新たに同一労働同一賃金の実現や、定年引き上げを行う企業への支援などに取り組む考えを表明することにしています。
安倍総理大臣は、施政方針演説の中で、世界経済の新しい成長軌道、地方創生、一億総活躍、より良い世界の4つの課題への挑戦を掲げることにしています。
このうち一億総活躍への挑戦として、働き方改革が最も重要な課題だとしたうえで、いわゆるマタニティー・ハラスメント防止の事業者への義務づけのほか、新たに同一労働同一賃金の実現や、定年引き上げを行う企業への支援などに取り組む考えを表明することにしています。
また世界経済の新しい成長軌道について、成長をけん引してきた新興国に頼った成長には限界があるとして、日本を含む世界が目指すべき成長軌道の創出を訴えることにしています。
その上で、TPP・環太平洋パートナーシップ協定が、成長軌道を実現する第一歩だとして、農林水産物の輸出の増加や、農地の集約、それに中国やインドを含めた、RCEP・東アジア地域包括的経済連携など、自由貿易協定の締結交渉を進める考えを示すことにしています。
一方、より良い世界への挑戦として、日米同盟を基軸として、中国や韓国、ロシアとの関係発展や、中東情勢やテロとの戦いなど、国際的な課題に取り組み、世界の平和と繁栄に貢献していく方針を打ち出すことにしています。
もし、自分の会社の不正に気付いたら、あなたならどうしますか?
深くおわびを申し上げます。
先月、過去最高額となる課徴金の納付命令を受けた東芝の不正会計。
命を守る血液製剤やワクチンの不正製造。
組織内に隠されていた不正が今、内部告発によって明るみに出る事件が相次いでいます。
内部告発は、企業の不正をただすだけでなく、私たちの暮らしの安全や利益を守る、非常に公益性の高い行為です。
一方で、告発した人は、パワハラや解雇など、組織からの報復行為を受けるリスクを抱えています。
そのため、10年前に施行された公益通報者保護法では、公益のために通報した人を保護するよう定められています。
しかし、施行から10年を迎える今、重大な課題が見えてきています。
国の最新の調査では、通報を理由として、パワハラや解雇などの不利益を受けたという人が、4割以上にも上っていることが分かったのです。
内部告発者の苦悩、その実態を取材しました。
おととい、都内で開かれた、内部告発に関する電話相談会。
告発したことによって、不利益な扱いを受けた人などの詳しい実態をつかむために、弁護士が開きました。
この日、寄せられた相談は31件。
会社からの報復を受けるのではないかなど、相談者が1人で抱えてきた悩みが明らかになりました。
不正を訴えたことで、退職に追い込まれた人もいます。
麻酔科医の志村福子さんです。
6年前、勤務していた千葉県がんセンターの医療体制の不備を、病院幹部に通報しました。
研修を目的に、手術の際の全身麻酔を行っていました。
本来は麻酔科医による指導が必要です。
しかし、志村さんは医師の適切な指導なく、全身麻酔が行われている状況を目の当たりにしました。
志村さんは、当時のセンター長に、この状況を訴えました。
ところが、思いがけない事態が待っていました。
それまで月に12件から21件の手術を担当していた志村さん。
通報したあとは、全く担当がなくなったのです。
患者のためを思って訴えたのにもかかわらず、仕事を奪われ、志村さんは病院を退職せざるをえませんでした。
医療体制の不備をどうすれば明るみに出せるのか。
志村さんは退職後も、手だてを探し続けました。
公益通報者保護法では、内部告発を行う窓口として、所属する組織のほかに、行政機関なども認めています。
それを知った志村さんは、がんセンターの不備を告発するメールを厚生労働省に送りました。
ところが。
公益通報者は労働者であることが定められております。
通報時点で退職されている場合は、この労働者に該当しません。
厚生労働省からの回答です。
志村さんは退職しているため、公益通報の要件には当てはまらないとしたうえで、調査や対策を行いませんでした。
報復に対する罰則もなく、退職者は保護の対象にならない。
浮かび上がってきたのは、法律の数々の不備です。
こうした中、先月開かれた国の検討会。
内部告発で不利益を受けた人も参加していて、法改正も含めた議論が始まっています。
組織からの報復に対する刑事罰の導入などが課題です。
では取材に当たった市川ディレクターと共にお伝えします。
内部告発者の声は切実ですよね。
なぜこうした問題が起きてしまうんでしょうか。
取材を通じて感じたのは、内部告発というものに対して、まだまだ偏ったイメージが残っているということです。
通報に対して、組織内部の担当者が、いわゆる裏切り行為だということで、排除に動いてしまうといったケースがまだまだ残っているんですね。
またその一方で、制度自体、通報者を保護する制度自体にも、いくつか不備があるのではないかと指摘されています。
こちらなんですけれども、その通報者に対して、企業などがですね、報復行為を行った場合に、罰則がないという点、それからVTRの志村さんもそうでしたが、退職してしまうと、保護の対象ではなくなるなど、対象が限定的であるという点が挙げられています。
そしてこの3つ目の、専門の行政機関がないというのは、どういうことなんでしょうか。
内部告発とひと言にいいましても、その範囲というのは、非常に幅広くて、担当する行政機関の種類もたくさんあります。
現在の制度ですと、不正を見つけた方が通報しようとした場合、どの行政機関が担当なのかなということを、自分で調べて通報しなければならないということで、分かりにくいのではないかという指摘があるんですね。
一方、海外では公益通報を専門に担当する行政機関を置いて、そこが通報を一元的に受け付けて、そのあと適切な行政機関に改めて調査を要請するという仕組みを取っている所もありまして、分かりやすさ、それから通報者の個人情報などの保護のしやすさという意味で、注目されています。
今回取材を通して、どういうことを感じました?
最も印象残ったのは、当事者の皆さんの声でした。
公益通報者保護制度、施行されて10年になるんですけれども、そこが今なぜ、見直しの議論が始まっているのかという、その背景には、これ以上、こういうつらい思いをする方を増やしたくないんだという、当事者の方の切実な声があるんです。
今後、こうした声を、いかに真摯に聞いてですね、今後の制度にどう生かしていくか。
何よりそうした声を、どうやって私たちの社会の安心や安全のために生かしていくかということが問われるようになっていくと思います。
内部告発を巡る現状については、今週木曜日のクローズアップ現代で詳しくお伝えします。
ここまで、内部告発についてお伝えしました。
スポーツ、森アナウンサーです。
おはようございます。
まずはテニスの全豪オープンです。
錦織圭選手が1回戦を突破しましたね。
そうなんです。
強敵を相手にストレート勝ち。
好スタートです。
悲願の四大大会初制覇へ快進撃となるのか、テニス解説でおなじみの、福井烈さんにもお話を聞きました。
1回戦の相手、コールシュライバーは、ノーシードの選手では最も上位の世界34位です。
強い相手に集中したという錦織。
サーブで崩し、素早く攻めます。
コースを突く多彩なショットで、相手にチャンスを与えませんでした。
錦織はミスのないプレーで、ストレート勝ち。
最高のスタートを切りました。
この試合の解説を担当した福井烈さんは、初戦の相手が手ごわい選手になったことで、錦織選手の集中力が高まったと話します。
そして、悲願の初制覇に向けて、上位選手との対戦にも期待を寄せました。
錦織選手は、2回戦で、世界103位、アメリカのクライチェク選手と対戦します。
一方、イギリスの公共放送BBCなどが、プロテニスの試合で八百長が広がっている疑いがあると報じました。
イギリスのBBCは、ATP・プロテニス選手協会が2007年に実施した、八百長に関する調査文書などを入手。
その内容をもとに17日、八百長の疑惑を報じました。
それによりますと、過去10年間にわたって、四大大会の優勝者を含む、世界ランキング50位以内に入った経験がある16人の選手が、意図的に試合に負けた疑いがあるということです。
このほか八百長の関与が疑われる選手のリストも入手し、そのうち8人が、全豪オープンに出場していると、BBCは伝えています。
こうした疑惑についてジョコビッチ選手は。
その上で、ジョコビッチ選手は、ここ6、7年の間は、八百長のうわさは聞いていないと話しています。
ここまでスポーツでした。
続いて気象情報、渡辺さんです。
こちらは現在の北海道釧路市の様子です。
雪も風も強まっています。
吹雪で見通しが全く利かなくなったり、また吹きだまりで車が立往生するおそれもあります。
北日本、できるだけ不要な外出は控えてください。
北日本から西日本にかけて、暴風雪や大雪に警戒が必要です。
では風の見通しから見ていきましょう。
北海道付近で低気圧発達して動きが遅くなります。
このあと、見通し、8時から動かしていきましょう。
北海道は北東からの猛烈な風の吹くおそれがあります。
特に東部は午前中、高潮にも警戒してください。
そして北陸や山陰周辺は、西寄りの風が非常に強いでしょう。
このあと、今夜以降見ていきます。
あすにかけては、風向きが北に変わる見込みです。
そうしますと雪の強まる範囲も変わってきます。
あすの朝の雪は、東海地方でも強まって、雪、積もるおそれがあります。
では、7時現在の積雪の様子をご覧ください。
けさは西日本の平地でも雪が積もっています。
佐賀でも1センチ、雪が積もり始めました。
そして東京もきのうの雪が3センチ残っていますから、けさは路面の凍結、十分な注意が必要です。
情報をまとめます。
あす朝までに降る雪の量は多い所、北海道と北陸で100センチから120センチとなっています。
また風は全国的に強くて、暴風や大雪に警戒してください。
予報です。
北日本や日本海側の広い範囲で猛吹雪や大雪に警戒が必要です。
東海から西の太平洋側でも雪の強まる所がありそうです。
そして日中の気温です。
東海から九州はきのうより大幅に低くなりそうです。
5度前後の所が多いでしょう。
あすにかけて雪や風の強い状態が続く見込みで、気象庁は、暴風雪や大雪、それに高波や高潮などに警戒するよう呼びかけています。
2016/01/19(火) 07:00〜07:45
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

▼北日本や北陸などで猛吹雪・高潮などのおそれ。連日の大荒れの天気を詳しく。▼経団連が春闘の方針発表。注目の賃上げ交渉の行方は?

詳細情報
番組内容
▼北日本や北陸、西日本の日本海側などで大雪のおそれ。見通しのきかない猛吹雪となるところも。沿岸部では、高潮による浸水にも警戒を。気象情報を詳しく。▼経団連が春闘の方針発表。株式市場が波乱を見せ、企業の業績の見通しが不透明な中、注目の賃上げ交渉の行方は?▼企業の不正などを内部告発した人を保護する制度の施行から10年。しかし、半数近くが嫌がらせや解雇などの不利益を受けている実態が。背景は?
出演者
【キャスター】阿部渉,和久田麻由子,【スポーツキャスター】森花子,【気象キャスター】渡辺蘭

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