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【ビジネス解読】
韓国の鉄道輸出大幅減 日中攻勢の狭間でピーク時の10分の1に… 独占企業現代ロテムの“断末魔”
このほか14年2月には、ウクライナ鉄道庁が技術的な欠陥を理由に、現代ロテム社製の高速鉄道車両の運行を全面中止した。ほぼ独占状態にある韓国国内市場で、技術革新が進まない弊害が、車両の品質に表れているとの批判も、あながち的外れではない。
高い給与水準に国民も反発
研究開発投資が減少する一方で、役員や従業員の給与は高い水準にある。14年の取締役の平均給与は7億3000万ウォン(約7500万円)に上る。現代ロテムが金融監督院に提出した四半期報告書によると、キム・スンタク最高経営責任者(CEO)の報酬は15年1~9月だけで約5億3600万ウォン(約5500万円)に上っており、業績が悪化している中でいぜん高い水準だ。
同様に鉄道部門の平均給与も毎年4~6%ずつ上昇し、平均年収も1億ウォン(約1000万円)に迫る水準にある。こうした実情が報じられると、韓国のインターネット掲示板では「あらゆる悪条件が集約された会社。破綻すべきだ」「税金の投入はうんざり」「政府支援の前に、まず自助努力するのが先だ」と厳しい声が相次いだ。
日中の鉄道車両大手との国際競争はますます激化する。大胆な構造改革がなければ、現代ロテムの再生はおぼつかない。(内田博文)
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