タバコの増税は0歳児の死亡率をさげる?
アメリカ合衆国の死亡率11年分のデータを分析

from Pediatrics


写真はイメージです。本文の内容とは関係ありません。 (C) Rafael Ben-Ari - Fotolia.com


乳児がいる家庭での喫煙は乳児の突然死を起こす乳幼児突然死症候群などのリスクを上げると言われております。タバコの増税と値段の引き上げが喫煙を防止して0歳児の死亡率を下げる可能性はあるのでしょうか?


◆ タバコの税、値段は関係あるのか?

この研究では0歳児の死亡率とタバコ税、値段の関連性を調べるために1999年から2010年までのアメリカ合衆国での州ごとの乳児死亡率とタバコ税、値段のデータが分析されました。

 

◆ タバコの増税で死亡率は減る

次の結果が得られました

多変量回帰モデルによるとタバコ1パックにつき1ドル増税と関連して、乳児死亡率が1000人の生産ごとに-0.19減った(95% 信頼区間 -0.33 から -0.08)[...]。タバコの値段のモデルでも同じような結果が出た。

データから、タバコの増税がなされたときに0歳児の死亡率が下がるという関係が見られました。さらに、タバコの値段が高くなるにつれて同じように死亡率が下がっていることが分かりました。

 

ほかの原因が関係している可能性もあるため、タバコの増税や値段の引き上げが直接的に喫煙による0歳児死亡を防ぐとは言い切れませんが、予防策の一つとしてタバコの増税、また、値段を上げることは考える余地があるかもしれません。


◆参照文献

Cigarette Tax Increase and Infant Mortality.

Pediatrics. 2016 Jan.

[PMID: 26628730 ]


いいね!と思ったらシェア
Facebookページもフォローしよう

この記事に関連する病気や薬:

乳幼児突然死症候群(SIDS)  

Written by ≫執筆者一覧

*この記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。




この記事についての議論




version 4.2(β)

本サービスにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。本サービス上の情報や利用に関して発生した損害等に関して、弊社は一切の責任を負いかねますことをご了承ください。

©Medley, Inc. All Rights Reserved.

[株式会社メドレーの運営サイト]
医療介護歯科の求人ならジョブメドレー | 老人ホーム口コミなら介護のほんね