原因物質を特定、降圧剤開発に期待 生理研
自然科学研究機構生理学研究所(愛知県岡崎市)などのチームがマウスを使って実験し、加齢に伴ってタンパク質の一種「P2Y6R」が増えることが、高齢者の高血圧を招く一因になるとの研究結果をまとめた。21日までに米科学誌電子版に発表した。
チームによると、日本の高齢者の半数は高血圧とされ、心臓病や脳卒中、心不全のリスクを抱える。西村明幸特任助教(生化学)は「P2Y6Rの働きを抑える新たな降圧剤の開発につながる」と話している。
体内では「アンジオテンシン2」というホルモンが必要に応じ血管を収縮させ、血圧を上げる調整役を担っている。(共同)