住宅ローン、人気は「変動金利」
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- 作者: 住宅ローン比較
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住宅ローン、今の人気は「変動金利」
変動金利の最大の魅力は低い金利です。金利が低ければ、支払う利息が少なくなるので月々の返済額を抑えることができます。つまり総返済額が減るので、金利が高い固定金利に比べ、借入可能額も増やすことができます。
銀行のホームページなどで住宅ローン金利を見ると、変動金利の利率が最も低いはずです。 しかも、ホームページに掲載されているのは、住宅ローンの定価ともいえる「基準金利」 です。実際に借りるときは、「優遇金利」といってさらに低い金利で借りることができます。
2012年3月現在、変動金利の基準金利は2.475%の金融機関が多くなっていますが、優遇金利を適用すると1%を切る金利で借りることができる金融機関も、続々と登場してきています。過去を振り返っても、1%程度の金利で借りられる状態は、ほとんどありませんでした。今は、変動金利で住宅ローンを検討する一番いい時期といっても過言ではありません。
もちろんデメリットもあります
変動金利は、年2回金利の見直しが行われます。ただし、金利が上下しても返済額の変更は5年ごとに行われるので、5年間は返済額は変わりません。返済額の見直し時には、「これまでの返済額×125%」を上限に新返済額が決められます。
つまり、いくら金利が大幅に上がったとしても前の5年間の返済額よリ25%を越えては上がりません。
一見、住宅ローンを借りる人にとって、やさしい仕組みに思えますが、そう思うのは早計です。将来的に金利が大幅に上がった場合、返済額が変わらないぶん、元金の返済を少なくして金利の返済に充てます。つまり、返済額の上限が決まっているということは、元金が減りにくくなるだけなのです。最悪の場合、返済額のすべてを金利の返済に充てても、元金が減らないどころか利息も払いきれない「未払利息」が発生する可能性もあるのです。
最も低金利で借りられるのは変動金利ですが、金利が上昇すれば総支払額はどんどん増えていきます。未払利息が累積すると、ローン期間終了時点に残った元本と利息の一括返済を迫られる可能性もあるのです。変動金利は、金融機関が優良企業向けに短期(1年以内)で貸し出すときに適用する短期プライムレートに連動して変動します。
変動金利型を選んでいいのは、返済余力が大きい人や返済期間が短い人、借入額がわずかな人。これらの人に共通しているのは、金利上昇の影響を受けにくいということです。
変動金利の住宅ローン人気ランキングでどの金融機関の住宅ローン金利が低いか、チェックしましょう。
例 借入金額 3000万、借入期間 35年の場合
- 金利1%で、月々の支払い利息 25000円 返済額 85000円
→毎月 約6万円ずつ元金が減る計算になります。
- 金利が1%から5%に急上昇した場合
→月々の支払利息 125,000円と5倍に、月々の返済額85000円では利息にも足らない状況になります。
それでも魅力的な住宅ローンの変動金利
金利上昇のリスクは上記で述べた通りですが、それでもやはり変動金利は魅力的なのです。なぜならば、金利が少し低いだけでも将来的な返済額の負担は何百万単位で違うからです。
借入額3000万円で35年返済の場合
2013年5月 新生銀行 変動金利0.98%を適用した場合
- 毎月の返済額 84,406円
- 支払総額 35,450,676円
2013年5月 フラット35 固定金利1.81%を適用した場合
- 毎月の返済額 96,478円
- 支払総額 40,521,036円
という結果になります。金利が約1%違う変動金利か、固定金利かの差で、総返済額は500万円以上も高くなってしまうのです。高級車1台楽々買える金額の差は、金利上昇のリスク以上に魅力的なのも事実なのです。
未払利息の清算方法
- 分割で清算
未払利息が発生した場合に、翌年に12回に分割して支払う方法
→分割期間などの条件は金融機関によって異なります。
- 一括返済で清算
返済中に生じた未払利息を、完済時に一括返済する方法
→未払利息の累積が多いと最終回での負担が大きくなる
- 未払利息を優先して支払う
元金/利息の支払いよりも優先して、未払利息を優先して支払う方法
→毎回の返済額は変わらないが元金は減らないので、結果的には支払利息は増えます