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「帝国の慰安婦」の教授 起訴内容を否認
1月20日 18時39分

慰安婦問題を巡る韓国国内の一般的な認識は、実態とは異なると著書で指摘し、元慰安婦たちの名誉を傷つけたとして在宅起訴された韓国の大学教授の初公判が開かれ、教授は、起訴内容を否認し、裁判で争う姿勢を示しました。
セジョン(世宗)大学のパク・ユハ(朴裕河)教授は、2013年に韓国で出版された「帝国の慰安婦」の中で、元慰安婦の女性たちの名誉を傷つけた罪に問われています。
20日、ソウル東部地方裁判所で開かれた初公判で、パク教授側は、「著書は、慰安婦の問題を新しい見方で解決する方法を模索したもので、名誉を毀損しようという意図はなかった」として、起訴内容を否認し、争う姿勢を示しました。
「帝国の慰安婦」は、慰安婦の被害を生んだのは、日本の植民地支配に原因があると指摘したうえで、女性たちは、さまざまな経緯で慰安婦になったが、多くの場合、中間業者が女性たちを連れて行ったとして、「20万人の少女が、日本軍に強制連行されたという韓国国内の一般的な認識は実態と異なる」と指摘しています。
これについて一部の元慰安婦たちは、「女性たちは、旧日本兵と同志的な関係にあった」などとした表現で名誉を傷つけられたとして検察に告訴したほか、損害賠償を求める訴えも起こし、今月、裁判所が、「女性たちが被害者だという事実をわい曲した」などとして、日本円にしておよそ880万円の賠償を命じ、パク教授が控訴しています。
裁判のあとパク・ユハ教授は、記者団に対し、「裁判所に本件に対する真剣な関心と使命感と正義感があるか確信できない」と話し、一般国民から選ばれた陪審員が、有罪か無罪かや量刑について意見を示すことができる「国民参与裁判」を実施するよう裁判所に申請したことを明らかにしました。また、パク教授は、元慰安婦の支援団体などが出した間違った資料のせいで、「帝国の慰安婦」の内容が誤解されているとして、今後、インターネットで無料で公開する考えを明らかにしました。
裁判のあと、元慰安婦の女性の1人は、「この問題は、個人の問題ではなく韓国の問題です。パク教授は、国の恥さらしです」と話していました。また、元慰安婦の女性たちが共同生活を送っている施設の責任者の男性は、「今後、日本政府からの公式謝罪と賠償を受けるためには、この裁判に必ず勝たなければならない」と話していました。

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