富士フイルムホールディングスの古森重隆会長兼最高経営責任者(CEO)=76=が、独立系投資会社の日本ベンチャーキャピタル(NVCC)会長に2月1日付で就任する。
古森氏は先の『日経ビジネス』のインタビューで、新たな挑戦を決めた理由について「日本ではベンチャー企業の成長が不十分で、大学の研究と産業現場間のシナジーがようやく芽吹きつつある水準。苗木のようなベンチャー企業を若木にまで育てる手伝いがしたい」と語った。日本の国益のために献身する姿勢を示したものだ。
また「人件費と管理費の比重が欧米の企業よりも1割ほど大きい、日本式の組織の肥大化を解消したい」と意欲も示した。
古森氏はデジタルカメラの普及により写真フィルムの需要が急減する中、大胆な構造改革や医療機器・化粧品など新たな成長分野の創出で富士フイルムを一段と成長させた。