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【歴史戦】台湾・軍事博物館に「慰安婦」コーナー 馬総統が設置を表明「長い間待っていた」…「抗日」展示充実も

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台湾・軍事博物館に「慰安婦」コーナー 馬総統が設置を表明「長い間待っていた」…「抗日」展示充実も

台湾の馬英九総統(撮影日10月16日)

 【台北=田中靖人】台湾の馬英九総統は24日、国防部(国防省に相当)が新たに建設する軍事博物館に、慰安婦に関する展示区画を設ける方針を表明した。台北市内で開かれた起工式で明らかにした。

 博物館は、昨年末に市北部に移転した国防部の近くに建設される。市中心部にある3階建ての軍の「歴史文物館」に代わり、10階建て総面積1万5千坪の展示施設などを新築。完工は2023年を予定している。

 馬総統は、起工式を「長い間、待っていた」とした上で、展示内容に軍事史だけでなく「慰安婦など軍事に関連した迫害の史実」を加える意向を表明した。

 また、「抗日戦争」の展示を充実させる方針も強調。台湾が日本に割譲される20年以上前に起きた1874年の「牡丹社事件」も、「民族と国家を守った歴史」として展示に加えるとした。同事件は、先住民による宮古島島民殺害を機に起きた台湾出兵を指す。

 台湾や中国では一般的に「抗日戦争」は1937年に勃発した日中戦争を指すが、馬総統は最近、1895年からの日本の台湾統治に対する抵抗運動を「台湾の抗日」として「抗日戦争」と同じ文脈に位置づける歴史観を表明している。

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