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蓮池透氏 「安倍首相は拉致問題を政治利用しているだけ」

――安倍さんは弟さんが一時帰国という名目で帰ってこられた際、北朝鮮に返そうとするのを体を張って止めたと言われています。朝日新聞のインタビューで今年9月、福田元総理が当時を振り返って、「安倍、古川両官房副長官が『5人を戻さない』との方針を掲げた文書を持ってきた。5人の意向を確認するように指示すると翌日、『確認を取った、帰らなくてもよいということでした』と報告してきた」と語っていますね?

 安倍さんの手柄というのは全然違います。実際に引き留めたのは、私ですよ。親だって、2週間の滞在期間まであと何日ってカレンダー見てた。訪ねてくる友人も腫れものに触るようで「戻るな」とは言わなかった。みんなが2週間で戻るのは決まったことだと思っていました。そんな中、帰国しないことを持ちかけたのが私で、最終的に弟が決断した。弟はもちろん、帰るつもりだったと思います、北朝鮮に子供を残しているんですから。日本での絆は捨てよう、北朝鮮での絆で生きていこう。そう思っていたはずです。でも、24年ぶりに帰国して、一度は諦めかけた親や兄との絆がまたよみがえった。それを思い出した。しかし、子供との絆はどうするのか。日本に残って親を取るのか、北へ戻って子を取るのか、究極の決断を迫られたわけです。弟は、どっちを選ぶなんてできない、「両方取りたい」と言っていた。

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