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Think outside the box

Unus pro omnibus, omnes pro uno

デートの支払いには及ばない男女均等化

人口・少子化

6/23【リッチ女性の「美味しい男」獲得競争がもたらす非婚化・少子化】や7/4【婚外子増加は出生率“低下”と同根】などの記事では、非婚化や少子化の根底に男女の社会的地位の同等化があることを説明しました。

しかし、法制度面での同等化(均等化)に比べると、法の強制の及ばない社会規範の同等化は遅れる傾向にあります。その代表的なものが「デートの支払いの分担」で、アメリカでも男に負担が偏っています。


Study by Wellesley's Rosanna Hertz Reveals New Thinking on Social Conventions | Wellesley College

Hertz and her colleagues found that 84 percent of men and 58 percent of women report that men still cover all the dating expenses.

(男女の数字の差が気になるところです。) 

研究者は、人間は自分にとって都合の良い変化は受け入れるが、都合の悪い変化には抵抗することを理由の一つに挙げています。

"One of the reasons we are interested in looking at who pays for dates is because it is one arena where women may be resisting gender changes more than men," ... "As social roles start to change, people often embrace the changes that make their lives easier, but resist the changes that make their lives more difficult."(強調は引用者、以下同。)

自分にとって都合の良いことは男に要求するが、都合の悪いこと(支払い負担)は男に押し付ける、という見事なダブルスタンダードは普遍的なようです。

"Similarly, many women resist changes to gendered practices such as chivalry, and paying for dates, because paying for dates places a burden on them."

ダブルスタンダードを徹底すれば、下のフェミニスト学者のコメントになります(7/1【日本の出生率が“高い”理由~専業主婦とブラック企業】)。


心理学者・小倉千加子氏「専業主婦こそ“普通”の生き方」 〈週刊朝日〉|dot.ドット 朝日新聞出版

妻の人生には充電のために中休止が必要であるが、夫には家族のため、世の中のために必死で働いてほしい。夕方から家にいる人を尊敬できるだろうか。

このダブルスタンダードが、日本を含む東アジアや一部東南アジアの非婚化の一因である可能性は極めて濃厚です。

男女双方が納得する社会規範の定着には時間がかかりそうです。


自分より年収が低い男性との結婚は? 女性 |婚活アンケート結果| エキサイト恋愛結婚


【ビジネスの裏側】なぜ男性ばかりが「年収」開示義務?「結婚ビジネス」納得しがたい不可解“慣例”の秘密(1/4ページ) - 産経WEST