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【大相撲】琴奨菊、白鵬が10連勝 きょう全勝対決!2016年1月20日 紙面から
◇大相撲初場所<10日目>(19日・両国国技館) 大関琴奨菊(31)=佐渡ケ嶽=が横綱鶴竜を寄り切り、平幕魁聖を左上手投げで退けた横綱白鵬(30)=宮城野=とともに無傷の10連勝とした。鶴竜は3敗目。横綱日馬富士は関脇栃煌山を押し出し、1敗を守った。栃煌山は6敗目。大関同士の対決は、稀勢の里が豪栄道を突き落とし、6勝目を挙げた。豪栄道は4連敗で4勝6敗。関脇嘉風は5敗目を喫した。全勝の白鵬、琴奨菊を1差で日馬富士が追う展開は変わらなかった。十両は英乃海が2敗で単独トップに立った。 持ち味を存分に発揮した。琴奨菊は立ち合いで左で張って左を差す。土俵際で粘る鶴竜を力いっぱい寄り切った。激闘で鼻の周辺から血がにじむ。何事もなかったように勝ち名乗りを受け、土俵下で目を閉じた。 「いい準備ができて、しっかりやるべきことをやって対策しているから。納得しています。一日一番(力を)出し切って。それだけです」。初めてとなる初日からの10連勝にも、喜びはみじんも見せなかった。 朝稽古に琴奨菊の姿がない。部屋には来たが、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)に「ちょっと疲れた」と告げて珍しく稽古を休んだ。「腰がガチガチなんでマッサージをしてもらった」。初日から土つかずで突き進んできた。さすがに疲労もたまり、琴奨菊は体のケアを優先させた。 野球好きの琴奨菊らしく、場所中に「打率」というキーワードを使ったことがあった。以前は、立ち合いから一気に持っていく最大限に力を発揮できる形での白星を理想とし、追求してきた。野球でいえば、本塁打狙い。立ち合いの角度、仕切りで手をつく場所をミリ単位で調整したこともあった。今場所は相手によって立ち合いであえて踏み込まないなどの対策を打った。白星をつかむ確率、つまり「打率を上げる」ことを意識した。その結果、10連勝。“打率”はすこぶるいい。 取り口こそ違うが、目指すのは白鵬だ。「差したり、突っ張ったり。相手によって負けない相撲を取っている。あれができればいいよね」と琴奨菊。その最強横綱と11日目に対戦する。「自分を信じて。しっかり対策をやって」と、毎日のように言い続けてきたフレーズで意気込んだ。支度部屋を出ると、観戦に来たプロ野球巨人の高橋由伸監督から「頑張ってください」と声をかけられ、握手を交わした。巨人の今季のスローガンは「一新」。10年間、日本出身力士以外に賜杯を奪われ続けた時代を琴奨菊は刷新できるか。期待は日に日に高まっている。 (永井響太) PR情報
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