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【サッカー】

U−23日本、1次リーグ3連勝 大島、井手口のゴールでサウジ撃破

2016年1月20日 紙面から

◇サッカー五輪アジア最終予選1次リーグ 日本2−1サウジアラビア

 【ドーハ(カタール)占部哲也】サッカー男子のリオデジャネイロ五輪最終予選を兼ねたU−23(23歳以下)アジア選手権第8日は19日、当地で1次リーグB組の最終戦2試合を行い、既に同組1位通過が確定している日本は2−1でサウジアラビアを下し、3戦全勝となり、A組2位イランとの準々決勝(22日)に弾みをつけた。日本は前半31分、MF大島僚太(22)=川崎=の豪快な右足25メートルミドル弾で先制すると、後半8分には今大会初先発のMF井手口陽介(19)=G大阪=が追加点。失点をPKによる1点に抑えて逃げ切った。もう1試合は北朝鮮が2−2でタイと引き分けて8強入りした。準々決勝(同)でA組1位カタールと対戦する。

 柔と剛が同居した一発だった。身長168センチのMF大島が牛若丸のようにひらりと華麗に相手を抜き去った。目線をちらりとゴールに向けた次の瞬間。右足を強振した。弾丸シュートはゴール左上に突き刺さった。前半31分の先制点に誰もが息をのんだ。

 初戦の北朝鮮戦に先発するも、第2戦のタイは出番がなかった。それでも、「準備はできている。1位突破は決まっているが、全部勝とうというモチベーションは高い」と静かに闘志を燃やしていた。この日は、キャプテンマークを左腕に巻き、文字通りチームを引っ張った。

 手倉森監督の采配がまたもや的中した。この日は過去2戦の4−4−2ではなく、4−3−3布陣でスタート。16日のタイ戦の先発を10人入れ替え、主将のMF遠藤や、FW鈴木を休ませた。中2日となる準々決勝に向け、主力の体力を温存。「奇策」というよりも「試作」の布陣だったが、小気味よくパスを回して支配した。

 指揮官は言う。「準々決勝の相手を惑わせるためにも勝たなければいけない」。人もシステムも変更したが、結果が伴わなければ手にする果実も乏しい。今大会初先発のDF三竿とMF井手口の19歳コンビも「決勝トーナメントで使ってもらえるように頑張る」と意気込んだ。

 イランのハクプル監督、選手が視察に訪れる中で、セットプレーを含め多様な攻めを見せた。3戦でGK牲川以外の22人が先発でピッチに立った。後半8分には井手口が追加点を奪い、どこからでも点が取れるという印象も周囲に植え付けた1次リーグの3試合−。手倉森監督が「描いた通り」というシナリオに沿って、青い衣装の“役者”たちがほぼ完璧に演じてみせた。

 

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