宮田裕介
2016年1月20日14時52分
野球選手のものまねで人気のお笑い芸人が、本物の野球選手に――。独立リーグ、四国アイランドリーグplus(IL)の愛媛マンダリンパイレーツに、お笑いコンビ「360°(さぶろく)モンキーズ」の杉浦双亮(そうすけ)さん(39)が入団する。芸能人のIL入りは初めてという。
杉浦さんは、日本のプロ野球でプレーした外国人打者のものまねが得意。バラエティー番組「とんねるずのみなさんのおかげでした」で人気を博した。
甲子園で春夏計3回の優勝を誇る帝京高校(東京)野球部出身。140キロの直球を武器にエースを狙ったが、「チームメートのレベルの高さに鼻をへし折られました。コントロールも悪かった」。公式戦で登板する機会はなかったという。
一念発起のきっかけは昨年9月、何げなく読み返した小、中学校の卒業アルバム。将来の夢の欄に「プロ野球選手」と書いてあった。
「もうすぐ40歳。一度きりの人生なら挑戦したい」と思い、11月に香川県であったトライアウトに最年長で参加。高校時代とは一転、直球は110キロ台に落ちていたが、変化球で緩急をつけ、計5回を1失点に抑え、合格した。
球団の田室和紀・統括マネジャーは「真剣に野球と向き合っている姿勢を評価した。ファンサービスにも期待している」と話す。
杉浦さんは芸能活動を続けながらマウンドに立つ予定で、「芸人仲間との草野球で磨いた制球力を武器に、人生に不可能がないことを証明します。オヤジ世代に夢を与えるような投球がしたい」と抱負を語っている。(宮田裕介)
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