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世界の失業者約2億人 15年、景気回復進まず

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世界の失業者約2億人 15年、景気回復進まず

 国際労働機関(ILO)は19日、2015年の世界の失業者が推計で前年比70万人増の1億9710万人だったとする報告書を発表した。失業率は前年とほぼ同じ5・8%だった。米国など一部の先進国で穏やかな景気回復が続いているが、世界全体では回復が進んでいないことがうかがえる。

 ILOは、15年の世界経済の減速が16年の景気回復の動向に悪影響を与えると指摘。このまま推移すれば16年の世界の失業者は約230万人増え、17年には2億50万人に達すると警告した。

 リーマン・ショック後の金融危機の拡大を受けて、世界の雇用情勢は急速に悪化した。危機前の07年の失業者は約1億7千万人で、8年間で約3千万人の雇用が失われたことになる。

 ILOは、購買力平価ベースで1日1・90ドル(約220円)未満で暮らす就業者が推定3億2700万人に上ると指摘。00年当時に比べると大きく改善したものの、世界的な「ワーキングプア」の問題は依然として深刻だと強調した。(共同)

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