昨日に続いてSMAPネタ。
自分自身はどちらかというと、キムタクより、中居正広や草なぎ剛への好感度が高いけれど、世間の反応があんまりなので、彼を擁護したい。
ジャニーズ事務所の創業者一族のメリー氏側に付いて、他のメンバー4人の説得に動いたキムタクは、世間から裏切り者の烙印を押されているようだ。
だが、よく考えて欲しい。
SMAPメンバー5人の中で、キムタクは唯一妻帯者なのだ。
彼には守るべき、妻と子供たちがいる。他のメンバー4人とは、この点で全く違う立場なのだ。もし、独立を強行して仕事を干されてしまったら、ダメージを食うのは本人だけではなく、彼の愛する家族にも辛い思いをさせてしまう。そのことを、彼は避けたかったのだと思う。
どうして、こんな単純な話に、世間は気がつかないのか?
切込隊長こと山本一郎氏が、前夜の生謝罪を批判して、ネットで賞賛を集めたが、彼だって幼い子供を3人抱える妻帯者ではないか。何故、幼い女の子2人を抱えるキムタクの気持ちを思うことが出来ないのか?
朝の情報番組を見ている大半の視聴者も、学校や会社に向かう子供や夫たちを送り出した主婦たちではないのか?
だったら、キムタクが家族を思って独立を断念したとは、考えないのか?
昨日、自分は彼らが独立を断念するのは当然だと書いた。
だがジャニーズ事務所創業者一族のやり方は、確かに汚いと思う。
聴くところによると、キムタクは妻の工藤静香と結婚する前、既に妊娠していた静香の子供を降ろさせろと命令されたらしい。そこを何とか別れずに結婚を同意させた経緯がある。
その時点で、キムタクはジャニーズ事務所の奴隷になったのだ。
ある時点まではキムタクは妻子を連れて独立しても、十分仕事が得られると考えていたのかも知れない。だが、それが不可能と悟ったのだろう。
まさか世間の皆様は、キムタクは妻子を置いて出て行くほうが正しいと信じているのか?
それこそ、人でなしというものだろう。
妻子を人質に取られているキムタクが採る選択肢は、ジャニーズ残留以外になかったのである。
後の選択は、他の4人と別れてソロ活動するか、彼らの独立を回避して今まで通りグループとして活動できるようにするかの2択だ。
彼は自らが悪役になることを買って、グループ存続の道を選んだのだ。
その決断に至る彼の苦悩は他のメンバー以上のものがあったと想像する。
自分の家族を守るというエゴに彼は他の4人を道連れにしてしまったのだから。
それなのに、どうして彼一人を裏切り者と糾弾しなければならないのか?
世間が彼を裏切り者というのは、もしかすると結婚した事自体を非難しているのか?
アイドルの結婚は最大のタブー。だから彼は裏切り者なのか?
だが、彼はアイドルである前に一人の人間として、夫そして父になることを選んだのだ。
実に人間くさい良いヤツではないか。
自分はいままで、彼はキザっぽい画一的演技しか出来なくて嫌いだったけど、それは誤解だったのかもしれない。ただ不器用で、真面目すぎるほど真面目な人間だったのではないかと、思い直しているところだ。
自分は妻帯者ではないけれど、彼の苦悩を理解したいと思う。
内なる苦悩を隠し正面を見据えて真顔で会見した彼を、非難するどころか凄いヤツだとさえ思う。
世の妻帯者の皆さんよ、本当にキムタクの気持ちが分からないのか?