英首相 語学水準達しない移民に国外退去も示唆

1月20日 5時33分

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イギリスのキャメロン首相は、英語があまり話せないイスラム教徒の女性への支援策として、英語教育を行うと発表する一方、一定の語学水準に達しない場合は、国外退去を命じる可能性もあることを示唆し、イスラム教徒の団体が反発するなど、議論を呼んでいます。

イギリスのキャメロン首相は１８日、ＢＢＣラジオの放送の中で、長年イギリスに住みながら、英語をあまり話せないイスラム教徒の女性は１９万人に上ると指摘し、こうした女性の英語教育を行うために、２０００万ポンド（日本円でおよそ３３億５０００万円）の予算を投じると述べました。
そのうえで、「社会に溶け込めなければ、過激派のメッセージに感化されやすくなる危険がある」と述べて、テロを防ぐためにも、イスラム教徒の英語力を高めることは重要だという考えを示しました。
その一方で、配偶者ビザでイギリスに定住するすべての移民に対して、ことし１０月から新たな語学試験の制度を設ける方針を示し、定住から２年半たった時点で一定の英語力に達していない場合、国外退去を命じる可能性もあることを示唆しました。
キャメロン首相は、英語を話せないことと過激思想を持つことは直接関係していないと説明していますが、イスラム教の団体が「首相はほんの一部の過激派を取り上げ、イスラム教徒を政治的に利用している」と反発するなど、議論を呼んでいます。