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マイナンバー「通知カード未封入」続出 住民訴え、機構は否定

産経新聞 1月20日(水)7時55分配信

 全国各地の住民から、マイナンバー制度運営を担う地方公共団体情報システム機構(東京)送付の封書に個人番号記載の通知カードが未封入だったとの訴えが相次いでいることが19日、分かった。複数の関係者が明らかにした。富山県高岡市などカード発注元の自治体が調査したところ、機構はいずれのケースも「同封した」と主張。ただ、機構は昨年、プログラムミスが原因で通知カードが作成されていないのに配達済みと誤認したケースがあり、今回も同じ誤りの可能性がある。

 関係者によると、高岡市内の70代の女性が6日、封書に通知カードが同封されていなかったとして市に通報した。さらに浜松市では昨年11月から12月上旬、複数の住民が同様に報告。千葉県袖ケ浦市も同年12月、3人から同様の訴えがあったことを確認した。市職員が該当宅を訪問し、事情を聴いたケースもあった。

 各市が、機構に事実関係を確認したところ、システム上は発送時に通知カードが同封されていることを確認している旨の回答があった。結局、各市は住民の希望に応じ、個人番号を変更した通知カードの作成を機構に要請した。

 また、浜松市によると、機構は「全国で同様の事例がある。同居人が通知カードを持っていたケースがあった」とも主張し、暗に住民に非のある可能性を指摘した。一方、機構は「市に言ったかどうか確認できない」としている。

 機構のプログラムミスをめぐっては昨年10月、東京都葛飾区の通知カード約5千世帯分が未作成だったのにもかかわらず、システム上では正常にデータを取り込んだと認識。外部から指摘があるまで誤りに気がつかなかった。

 機構はプログラムの誤りを修正したが、被害を受けた区に対し、ミスの原因説明を拒否した。

最終更新:1月20日(水)8時42分

産経新聞

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