米国ラスベガスのCES 2016会場より。今やどこでも簡単にセキュリティカメラが設置できますが、360度死角無しでモニタリングできるモニタリングカメラの登場が話題になっています。

CES2016で出会ったセキュリティカメラ

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優秀なプロダクトを表彰するCESアワードを授賞している「iCamPRO Deluxe」は、世界初のコードレスで360度くまなくモニタリング可能なカメラ。2015年にも賞を取った製品は据置きタイプでしたが、今回の新製品は電球のソケットに設置するだけで配線は不要。コントロールはWi-Fiで、スマホから見たいところだけをズームインすることもできます。



通常のフルHD画像に加えて夜間も撮影できる赤外線カメラモードを搭載。モーションセンサーが不審者に反応すると前後数秒の画像を記録して通知してくれるほか、顔認証機能まで搭載しているという最強機能を完備しています。



一方で撮影したくないエリアも指定できるという行き届きぶりで、その多機能さゆえに「ロボティクス・セキュリティカメラ」と紹介されているほど。当然ながら大人気で、クラウドファウンディングのIndigogoでは目標額を2550%を達成しています。

色は白黒2色あって、価格は1年間無制限で使えるクラウドのストレージ付きで429ドル(約5万円)。2年目からは月額9.99ドル(約1200円)でサービスが継続できますが、無しでも使えるとのこと。Kickstarterでもキャンペーン中で、発送は今年4月からの予定です。



同じくホームセキュリティ向けの360度モニタリングカメラの「ALLie Home」は、2つの360度カメラで全方向死角無しで2Kサイズの画像を毎秒20フレームで撮影できるのがポイント。クアルコムのSnapdragon 800クアッドコアプロセッサーを搭載しているので、シームレスできれいな動画が記録でき、スピーカーとマイク付きで「ALLie Home」を設置した部屋同士でコミュニケーションができるという点もユニークです。



使い方としては、赤ちゃんや介護モニタリングのほか、日本だと1人カラオケスタジオの記録なんかでも使えそう。そうしたニーズを見越してか、YouTubeのシェア用に360x360ドットサイズにも自動で変換してくれる機能もありますよ。8GBメモリ搭載で、電源はUSBから供給できるので、どこでも据置きで設置可能。色は白黒2色で、本体価格599ドル(約5万円)のほか、24、48、72時間分のデータを保存してくれるサービスも用意されています。



ちなみにブースでは同程度の機能を持つアクションカメラ版「ALLie Home」やVRビュアー「ALLie VR」(価格は59ドル・約6900円)なども展示されていました。ハンディタイプのVRカメラは、ほかにも多数発表されている<※別VRカメラ記事とリンク>だけに、今後の展開が楽しみです。





前述のモニタリングカメラとはやや違う用途で面白そうだったのが、360度のタイムラプス録画ができるカメラ「Tikee」と「Tikee pro」です。

Mac miniにソーラパネルが付いたようなデザインで、全天候に対応でき、ライブビューイングカメラとしても使えるそうです。データはクラウドに転送され、「Tikee Pro」はGPSとGMSに対応、データをRAW画質でも保存できます。

価格は「Tikee」が599ユーロ(約7万7000円)からで、「Tikee Pro」は749ユーロ(約9万6000円)からと、いずれもクラウドファウンディングのKickstarterでキャンペーン価格で販売中です。目標額はすでに達成し、今年8月からの発送を予定しています。





360度モニタリングカメラは日本でもいろいろ発売されていますが、海外ではクラウドのストレージサービスやデータセキュリティサービスがセットになっているのがパターンのよう。IoTの普及と合わせて高機能製品がこれからも登場しそうです。
多機能すぎるセキュリティカメラ最前線。360度撮影してクラウド上で管理が主流に:CES2016

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