2016.1.20 05:02

初代「金さん」中村梅之助さん死去、85歳

初代「金さん」中村梅之助さん死去、85歳

遠山の金さんをはじめ、数々のテレビ時代劇で人気を集めた中村梅之助さん

遠山の金さんをはじめ、数々のテレビ時代劇で人気を集めた中村梅之助さん【拡大】

 劇団前進座の代表で、テレビドラマ「遠山の金さん捕物帳」の初代金さん役などでも知られる俳優、中村梅之助(なかむら・うめのすけ=本名・三井鉄男=みつい・てつお)さんが死去したことが19日、分かった。85歳。東京都出身。

 1930年、前進座創立メンバー、中村翫右衛門の長男として生まれ、9歳で4代目中村梅之助として初舞台を踏んだ。45年に同座研究生となり、全国各地の巡業などに参加する。70年、テレビドラマ「遠山の金さん捕物帳」で主役の初代遠山金四郎に抜擢され、一躍、お茶の間の人気者となった。その後、NHKの大河ドラマ「花神」で村田蔵六(大村益次郎)役、「伝七捕物帳」で伝七役など時代劇を中心に骨太の男たちを演じてきた。

 その後は創立メンバーに続く第2世代の中心として、父の持ち役を受け継ぎ、同座の舞台を率いてきた。代表作は「勧進帳」の弁慶、「権三と助十」の権三など。2006年5月、国立劇場で「魚屋宗五郎」の宗五郎を演じた。前進座として第48回文化庁芸術祭賞(演劇部門)受賞。長男は俳優、中村梅雀(60)。

(紙面から)