俺はストーカーなんかではない
俺は千田銅次郎だ。腹が立つことに、前回のブログホステスの業務委託契約書とマイナンバー制度 - 千日のブログでストーカーにされてしまった男だ。確かにそれっぽいかもしれないが、ストーカーまでは行っていない。
電話で彼女と話しているところを偶然、こいつに聞かれてしまった。普段は彼女とはスマホのSMSのメールでやりとりしている。しかし受信拒否されたので、しょうがなく電話を掛けて、言い争いになってしまった。
その一部を聞かれてしまった。ヤツは頭から俺をストーカー扱いしやがった。したり顔で『オクサン本当に気の毒やな、お前既婚者やろ』なんて言ってきやがる。
「別にそういう関係じゃない。新地のコ、プロや」
「しかし、さっき確かに『今まで買ってやった物全部返して』とか『裁判』なんて言葉が聞こえたぞ、穏やかではないわな」
「それは言葉のアヤ、本心じゃない。俺は向こうが約束を破ったことを怒っているんや」
「約束って何?」
「店の休みにはデートするっていう約束」
「新地のホステスとのそういう約束を真に受けるなんて、お前もおめでたいやっちゃのう。それでデートしてくれへんから、今まで買ってやったもの全部返せ、か。」
「そらそうやろ。30万円は使ったぞ」
「30万円くらいでエラそうにするな」
「30万円やぞ?」
「30万円使おうが300万円使おうが、無理なもんは無理や」
男が金を使うというのと、女が惚れるというのは全然別ものだとヤツは言った。『じゃあ何で惚れるんや?』と聞いたら『そんなもん俺が知るわけないやろ』ときたもんだ。しかし、まあ、確かに別物だろうとは思う。しかしだ。
「でも、やで。そんな気が無いんやったら、コレ欲しいとかアレ欲しいとか普通は言わんもんやろ?やっぱりそれなりに覚悟というか、気持ちがあってねだるもんちゃうんか?」
「普通はな、普通のコはそうかもしれん。でもその娘、新地のホステスなんやろ?」
「あのコだけは違うと思ったんや」
「それがホステスやがな、お前もある程度分かってて買ってやったんと違うんか?」
「だから、違うと思ったから買ってやったんや」
「で、違ったんか?」
「違わんかった、としか今は言えない」
「変なところでカッコつけるな」
執着
確かにあのコだけは普通のホステスとは違うような気がしていた。しかし、向こうからすれば、俺は普通の客だったのかもしれない。
しかし、ついカッとなって『買ってやったものを返せ』なんて言ってしまった。
そもそも、気が無いのに貢がせた向こうも悪いが、俺もつい大きな声を出してしまったことは反省すべきかもしれない。『裁判してやる』というのも脅迫のように聞こえたかもしれない。
「なあ、何とか戻れないかな?」
「そこまで言ってしもたら、修復は不可能や」
「そんなモン、やってみな分からんやろ?」
「そもそも、なんで修復したいんや?意味あるんか?向こうの女には、お前の女になろうなんて気はもとから無くて、プロの女として店に呼んで、プラスアルファで貢がせてただけのことやろ」
「そんなモン、分からんやろう」
「エライ自信やな。一度はその、ヤッたんか?」
「いや、それはない」
「そうやろな、でないとそこまで執着はせんやろ。やってないのに金だけ持っていかれたのが許せへんのと違うか?」
「いや…それはない、多分」
リスク⇒デンジャー⇒ポイズン
ストーカーになるケースっていうのは、片方がちゃんと別れの言葉を言わずに一方的に連絡を断ってしまったことで、片方が疑問と不満を募らせて過度に連絡を取ったり付きまとったりという行動にエスカレートするのだそうだ。
着信拒否なんて、そんな扱いを受ける理由が分からない。
幸い、メールは「うざいから」と受信拒否されたが、今も電話は通じる。まだマシなのかもしれない。『そこはプロの女ということなのだろう』と、友人は言った。
自分の中では分かっていて遊んでいるつもりが、だんだんストレスになって来たのかもしれない。そしてケンカになってしまった。で、この関係を向こうの方から一方的にやめられてしまったのが納得できないのだ。
「でもストーカーなんて言いすぎやろ」
「ストーカーには危険度で3段階あるそうや。大の男に大声で怒鳴られるというのは、女性にとっては十分な脅威だとは思わんか?」
- リスク:よりを戻したい、友達関係になりたいという懇願
- デンジャー:許さない、復讐してやるなどの脅迫に至る(警察に相談依頼するレベル)
- ポイズン:衝動を抑えきれない最も危険な状態
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「でも俺は危害を加えるなんて言ってない、リスクか」
「限りなくデンジャーに近いリスクや」
「…なあ、俺はどうしたらいい?」
「そう思えたなら、元の自分に戻れるはずや。がんばれ」
以上、千日のブログでした。
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