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「日本人2人殺害」予告映像公開から1年
1月20日 5時03分

「日本人2人殺害」予告映像公開から1年
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過激派組織IS=イスラミックステートが、内戦が続くシリアで拘束した日本人2人を殺害すると予告した映像を公開して、20日で1年になります。インターネット上に映像を公開する頻度は低くなっているものの、世界各地で、ISや、ISに影響を受けたグループによるテロが頻発していて、脅威は一層広がっています。
湯川遥菜さんとフリージャーナリストの後藤健二さんの2人は、おととし、内戦が続くシリアで拘束されました。
過激派組織ISは、去年の1月20日、2人を殺害すると予告した映像をインターネット上に公開し、繰り返し身代金や仲間の解放などを要求したあと、2人を殺害しました。
その後もISによる誘拐は続き、今月16日には東部デリゾールで市民400人を連れ去ったとみられていますが、このところは映像を公開する頻度は低くなっています。
過激派組織の動向を監視しているエジプトの団体によりますと、ISがインターネットに投稿した映像は、去年8月の728件から、10月にはおよそ500件にまで減少し、アメリカなど有志連合に加え、ロシアも空爆に乗り出したことで、メディア部門も打撃を受けているためだと分析しています。
しかしISは、有志連合の国々などをテロの標的にすると宣言し、パリの同時テロ事件やトルコ、インドネシアなど、世界各地で、ISや、ISに影響を受けたグループによるテロが頻発していて、脅威は一層広がっています。

ジャーナリストなどの誘拐 後を絶たず

シリアに入国した湯川遥菜さんが過激派組織ISによって拘束されたのは、おととしの8月。
その2か月後、フリージャーナリストの後藤健二さんが、湯川さんの救出に向けてシリアに入り、ISに拘束されました。
そして、去年1月20日、ISは、72時間以内に2億ドルの身代金を支払わなければ、後藤さんと湯川さんの2人を殺害すると脅迫する映像を、インターネット上に公開しました。
日本政府は、ヨルダンの首都アンマンに現地対策本部を置き、ヨルダン政府と共に、2人の解放に向けて対応に当たりました。
しかし、4日後の1月24日、湯川さんが殺害されたことを示す写真を持たされた後藤さんの画像とともに、後藤さんとされる男性の音声がインターネット上に投稿され、ISは、後藤さんの解放の条件として、ヨルダンで収監中の死刑囚の釈放を求めました。
さらに、ISに拘束されていたヨルダン軍のパイロットの写真を持たされた後藤さんの画像が投稿され、ISは、死刑囚を釈放しなければ、後藤さんだけでなく、パイロットも殺害すると予告しました。
ヨルダン政府は、パイロットの生存が確認できないことなどから要求には応じず、ISとの交渉は難航しました。
そして、去年2月1日、ISが、後藤さんを殺害したとする動画をインターネット上に公開しました。
シリアでは、その後も外国人のジャーナリストや援助団体の職員が誘拐されていて、このうちジャーナリストは先月の時点で26人に上り、その多くがISに拘束され、身代金や宣伝活動に利用されているとみられています。

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